春のうららの〜♪新宿で青空ライヴ〜♪@タワーレコード新宿店(2013.4.13) | 安眠妨害水族館

安眠妨害水族館

オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

「ふたえの螺旋」発売&ももの成人記念ミニライヴということで行われた、チャラン・ポ・ランタンのフリーイベントに行って来ました。
まったく予備知識がないアーティストだったのだけれど、海外に行くため、イベントに行けなくなった友人の想いを託されまして(笑)

今回のイベントは、屋上のライブスペースでの開催ということで、晴れてよかった。
屋上にははじめて行きましたが、ドラムセットも置けて、意外とちゃんとしたライブができる形になっているのですね。
盛り上がると、地面が揺れるので、若干怖かったけれど。

ちなみに、開演時間になるまで、CDコーナーを徘徊していたところ、メンバーがフルメイク・フル衣装でイベントのPRをしていました。
ステージの高さがなく、後ろのほうに立つと見えにくい会場だったので、衣装を事前に見れておけたのは良かったかも。

チャラン・ポ・ランタンは、ボーカルと、アコーディオンによる姉妹ユニットのようです。
その他のメンバーは、イベントによって入れ替わりがありそうな感じでしたが、この日は、テナーサックス、ソプラノサックス、トランペット、ドラムという、そこそこ豪華なラインナップ。
弦楽器がないバンド演奏というのも、普段聴きなれていないので、新鮮でしたね。

フリーイベントなので、さらっと演奏して、さらっと帰るのかと思ったら、結構、演出にも凝っていた。
演奏隊が並び、インスト曲を演奏すると、ボーカルのももさんが竹馬で登場。
フロアまで降りてきて、練り歩くようなパフォーマンスや、アコーディオンの小春さんのMCも含めて、なかなかカオスな雰囲気を作ってくるのですな。

披露されたのは、ニューアルバム、「ふたえの螺旋」からの楽曲が中心。
レトロでメルヘンな音楽性で、下北のサブカル色の強い雑貨屋で流れていそうな。
そこに、ももさんのコブシの効いた歌謡曲ライクなボーカルが絡み合うスタイルで、可愛い中にも迫力があり、なんだか不思議な聴き心地です。

基本的には、楽曲の中に多くを詰め込まず、シンプルに、そこで押し出したいフレーズを前に出していく構成が多いでしょうか。
メロディのパターンが多いわけではないので、初見だと、似たような楽曲が多いような気はしてしまいますが、世界観や方向性が統一されているので、聴き込むと、中毒性が高まっていきそうなタイプかな、とも思います。
要所要所で、サックスソロや、アコーディオンソロなど、演奏メンバーのアピールも織り込まれていて、ライブ的には、ワンパターンにならないような工夫は考えられている。
ショウ的な要素が強いと思いきや、ほどよく毒を含んだ軽快な喋りも、盛り上がりを生んでいて、音楽に足りないところは、魅せ方でカバーしているといったところ。

音楽性としては、普通に好み。
楽曲の中にもう一癖あれば、なお良しではありましたが、曲を知らなくても、素直に楽しむことができました。
何気に、歌唱力も高い。
寸劇的な台詞もあったりと、コロコロ声色を変えて歌うのですが、張り上げたときの芯の強さは、CDで聴くよりもインパクトがありそう。

なんだかんだで、持ち時間もイベント主催クラスで、アンコールもあり。
ライブ後に、特典の引き換え会が行われていたことも考えれば、興味を持った人へのアプローチとしては、十分なボリュームだったと言えるでしょう。
これまで、触れる機会の少ないジャンルではあったけれど、まだ未知の世界で、好みの音楽って転がっているものなのだなぁ、と実感した日でありました。