I’ll be there for you / ギルド | 安眠妨害水族館

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I’ll be there for you[通常盤]/ギルド
¥1,000
Amazon.co.jp

1. I’ll be there for you
2. DESIRE
3. アルケミスト
4. CIRCUS
5. I’ll be there for you (Back Track)
6. DESIRE (Back Track)
7. アルケミスト (Back Track)
8. CIRCUS (Back Track)

Zany Zap所属ということで、ゴールデンボンバーの後輩バンドとして知名度を上げつつあるギルド。
通常盤は、8曲入りで1,000円という低価格でのご提供!
まぁ、4曲+収録曲のカラオケという内容なんですけれど、4曲で1,000円と考えても、V系シーンにおける価格設定としては良心的でしょう。

音楽性としては、キラキラしたソフビ系といったところ。
歌詞にしても、楽曲にしても、一般層にもすぐに受け入れられそうな、メジャー感がありますね。
曲作りがJ-POP的なので、曲の構成も、メロディも、非常にわかりやすい。

表題曲、「I’ll be there for you」はバラード。
美しい旋律と、シンセの音で壮大さを彩ります。
まったくV系感はありませんが、ハスキーな声にもマッチしていて、無難にこなせている印象。
ただ、展開に予測がついてしまうので、面白みには欠けてしまうでしょうか。
こういう曲を押し出すバンドは少ないだけに、もう一工夫あれば、インパクトが出せたかもしれないと思うともったいない。

「DESIRE」は、疾走感のあるロックチューン。
こちらのほうが、シングル向きだったりして。
ストレートに突っ走っていくので、彼らの爽やかさを象徴するような楽曲と言えるのかも。
続く、「アルケミスト」も、爽やかさが前に出ていて、気持ちが良いです。
テンポが速いわけではないけれど、ダンサブルなリズムはノリやすそう。
ラストシーンだけスピーディーになる構成も、古き良きソフビバンド感が出ていて、なんだか懐かしいな。

個人的には、「CIRCUS」が一番お気に入り。
ギターに、シンセに、歌メロに・・・
クラシカルなフレーズが全体的に散りばめられていて、様式美に包まれているからびっくり。
こんな引き出しもあるのかと。

キャッチーで聴きやすく、それでいて、ゴールデンボンバーよりもしっかりV系をやっているというか。
それが良いか悪いかの議論は置いといて、ゴールデンボンバーからの流れで興味を持ったライト層を、V系界にどっぷり浸からせるきっかけとしてのクッション的な役割を果たすことになりそうですね。

一方で、コア層へのアプローチは弱そうだなぁ。
メジャー感のある音楽が悪いというつもりはないし、微妙に王道と外してきて、違いを出そうとしているのはわかるのだけれど、それが、アピールまでには至っていないか。
何か取っ掛かりになりそうな個性や強みも見せてほしかった。
"金爆のバーター"で終わるわけにもいかないだろうし、頑張ってほしいものです。