CANDY-MAN / コドモドラゴン

CANDY-MAN/コドモドラゴン

￥2,625

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1.CANDY-MAN
2.I'm crying alone on the battlefield.
 3.-empty-
4.パラダイムシフト
 5.Mikey Mad Mouse
 6.メトロボーイ

新進気鋭のバンド、コドモドラゴンの1stミニアルバム。
「ニューエイジ。」「ニューカルチャー。」「ニュースタンダード。」をテーマに活動中とのこと。

もともとは、「セッソンバンド コドモドラゴン」として、活動していた彼ら。
本格始動後、2枚のシングルをリリースしていますが、満を持して、アルバム作品をドロップ。
コンセプトにも表れている通り、非常に斬新な手法を取り込んでいるな、という印象です。

キラキラした同期や、ラウド風のノリも取り込んだミクスチャー。
文字にしてしまうと、今となっては陳腐な音楽に見えてしまう。
しかしながら、音使いにしても、構成にしても、その辺のバンドとは、一味違った感覚があるのですよ。

まず、とにかく展開が多い。
そして、それがいちいち複雑。
ラップ調のAメロ、ラウド調のBメロときて、サビでメロディアス・・・
そんな、よくあるミクスチャーを気取った形式主義の構成ではなく、次々と、まったく予想できない展開が待っている。
変拍子に、転調なんかもお茶の子さいさい。
これはなかなか、チャレンジ精神が旺盛ですね。

不規則な展開を詰め込んでいるので、難解と言えば難解。
失敗すると、自己満足になってしまう危険性も高い。
ところが、全体的に散りばめられたポップでアッパーな装飾により、とっつきにくさを緩和しているから面白い。
一見、キラキラ系に見えるルックスが、聴きやすそうな雰囲気作りに一役買っているのもあるのでしょう。
ギャップ、意外性が、プラスに機能していると思います。

残念なのは、「-empty-」。
これだけは、素直に聴くことができない。
展開そのものは、彼ららしく捻りに捻りを重ねた捉えどころのなさがあるのですが、そこから解放される、肝心のサビが、どこかで聴いたことがあるメロディ。
あぁ、T.M.Revolutionの「蒼い霹靂」と、まったく一緒だ・・・

メロディのフックが、一部分重なってしまうことなんて、もはや避けられない部分もある。
ただ、頭から終わりまで、ほぼメロディ運びが一緒で、アレンジも近いものがあるのだから、誰も気付かなかったなんてことはないだろうよ。
マイナーナンバーならともかく、全盛期のヒットシングルだしねぇ。

個人的には、この曲で萎えてしまったところは否めないのだけれど、総合的に期待感が大きいことには違いありません。
いまどき、こんなに捻くれた複雑な楽曲ばかり畳み掛けてくるバンドは珍しい。
見た目で避けている人もいるでしょうけれど、実は、音楽的にこだわりたい男性ファンなんかにもおススメ。
やっている音楽が浸透していけば、伸びしろは十分にありそうです。