addle apple trailer disc/the god and death stars | 安眠妨害水族館

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addle apple trailer disc/the god and death stars
安眠妨害水族館-ノーイメージ


1. ロカ


the god and death starsにとって初音源となる、デモCDR。

Japan Tour [GOD AND THE MOONIES]Limited Editionと銘打って、8月1日~17日に行われたツアー会場で発売されました。

9月にリリースされるミニアルバムからの先行盤といった位置づけでしょうか。


紙ジャケに、プリントしたロゴを糊付けしてあって、手作り感が満載です。

aieさんは、deadman、the studsの活動こそ休止中ではあるものの、それ以外にも、複数のバンドに在籍し、セッション活動も精力的にこなしている状況。

その中でも、ボーカルも務めるthe god and death starsでは、どのような展開を見せるか、とても楽しみなところでした。


収録された「ロカ」は、ミディアムテンポで、激情的に歌い上げられるロックバラード。

マスタリング未済という、音源としては非常に粗い状態でのドロップではありますが、だからこその生々しさが、音に含まれています。

あまりヴィジュアル系臭さのないaieさんの声が、等身大の言葉を投げかけてくるように響く。


先入観として、ギタリストのaieさんには、難解な楽曲を飄々とプレイするイメージがあったのですが、ボーカリストとしての印象は、また違ったものですね。

とてもシンプルな楽曲を、感情を込めて、ときに呟くように、ときに声を張り上げて、表情豊かに歌うスタイル。

ロキノン系っぽい、っていうと、だいぶ乱暴なのですが、V系のカテゴリに丸め込むにはもったいない。

ストレートなロックと、マニアックな展開、フレーズの絶妙なバランスを実現したバンド像が、これを聴くだけでも想像できます。

なんとなく、イエモンっぽい雰囲気もありますでしょうか。

この曲だけで、すべてを判断できないとは言え、期待させるには十分の仕上がり。


デモ音源と言っても、さすがに、スタジオでの一発録りとかではないので、そこまで聞き苦しさはありません。

エフェクトも効果的にかかっていたりと、危惧していた音質面でのバランスの悪さは、ほとんど感じず。

歌唱力についても、本職じゃないこともあり、課題はありますが、このくらい歌えていれば及第点。


これが、最終的にどういうアレンジになるのか、マスタリングしたときに、どのような表情を見せるのか、考えるだけでワクワクしてしまう。

待望のワンマンも、レコ発のタイミングで決まっていますし、今後の動向に目を離してはいけないバンドです。