アートポップ主催のイベントを見に、魔界まで行ってきました。
最近よく見に行くバンド的には、いつか行くだろうなと思いつつ、実ははじめてだった本八幡ROUTE14。
バンドとの距離が近くて、天井が低くて、アットホームな雰囲気のライブハウスでしたね。
ただ、PAのレベルがあまり高くなかったような・・・
マイクやギターのバランスが悪く、かなり音割れが目立った。
僕の立ち位置が、スピーカーに近すぎたのかなぁ。
yazzmad
ミニアルバムの曲2曲に、ハロー、Re:ハルシオンというセトリでした。
相変わらず、雰囲気重視の楽曲ばかりで、とても好きな感じです。
シャウトを使わず、歌モノで勝負するバンドって、なかなか貴重ですからね。
一方で、動員が伸びない理由も、はっきりしてきたかなぁ。
曲の雰囲気と、ボーカルさんが求めるファンのノリ方が、決定的にズレているような気がしてならない。
ファンはみんな棒立ち、MCなんてなくて、突き放すようなステージング・・・そんなバンドに映えそうな楽曲を貫いているのに、フリや拳、暴れるライブをやりたい感じなんだよね。
声も良いし、曲も良いし、世界観が徹底できれば、伸びないわけがないのになぁ、と思ってしまう。
この日で、ベースとドラムが脱退とのこと。
しめっぽさはなかったし、活動が止まるわけでもなさそうなので、今後の展開に期待したいです。
駄菓子菓子
このバンド、和服のイメージだったのですが、全員がスーツに白塗りという出で立ち。
どうやら、Vo.女樂さんのソロプロジェクト、曖昧中毒を、駄菓子菓子でやってみた的な設定だったようですね。
出てきた瞬間、「あ、燭台(怪)の上司が出てきた」と思ってしまった(笑)
女性ボーカルながら、フリーダムすぎるステージングはインパクト絶大でした。
1曲、後ろを向いたままで歌い終えると、そのままオーディエンスのほうに向き直すわけでもなく、普通に弾いているメンバーの邪魔をしにいったり、衣装的にはかなり際どいポーズをとってみたり、見ていて飽きない動き。
活動歴10年を超えているベテランだけあって、テクニックも抜群で、音のバランスが悪かった中では、もっとも安定した演奏を聴かせてくれました。
そして、もっとも衝撃的だったのは、5人が同時に喋りだすMC。
一時的なネタだと思って見ていたのだけれど、誰もとめない、誰もやめない。
みんな、それぞれ自分が持ってきた小話を、ひたすら喋っていくっていう・・・
聖徳太子でもなきゃ、あれを全部理解することは無理でしょう(笑)
燭台(怪)
ラーメン屋を舞台にしたコントからスタート。
この日は、前に見たような大喜利や、グダグダになるような場面もなく、ネタとしてもわかりやすかった。
このくらいシンプルのほうが、受けがいいような(笑)
1曲目がびっくりしました。
オーディエンスが、全員座った状態で頭を振ったり、フリをやったりするんですね。
これは斬新。
暴れ曲が中心だった気がしますが、徹底してジャリバンっぽさをあざとく狙っていくあたり、素直に楽しい。
これが、本気でこの手のバンドだったら、笑うに笑えない・・・ってこともあるのですが、パフォーマーたちがふざけている中では、本気でやればやるほど、滑稽になる系の楽曲のほうが笑いに繋がる気がします。
今まで見た燭台(怪)の中では、一番良かったステージだったな。
ってか、7人ステージにいて、半分以上が演奏してないって、ある意味凄い。
ドラマーがいるのに、サポートドラムがいるのって、なんで?(笑)
演奏は、一番上手いのに、サポートなのに、あんなに体張るんですね、きくらげさん。
脱いだ人、みんな酷い体でした。結局、汚れバンド(褒め言葉)。
サンドイッチで120分?
コントにも登場してきたサンドイッチで120分?が、今度はバンドとしてステージに。
音響が酷くて、ボーカルと打ち込みがずっと音割れしていたので、楽曲が台無しになってしまっていて、もったいなかったです。
曲は良さげだったのになぁ。
レタスさんの、今までのバンドの延長戦上といった音楽性で、最近だと、マイナス人生オーケストラに近いかな。
(どちらのボーカルさんも、ex-キボウ屋本舗だしね。)
切なげなシンセが入るピコピコナンバーが、個人的にはツボでした。
アルバムが出たら、ぜひ買ってみたい。
AKB48っぽいフリが、ところどころで入るなぁと思っていたら、ラストは「ヘビーローテーション」に乗せて帰っていきました。
多少、意識することはあったのでしょうね。
コスプレしてくるファンが多くて、見た目のインパクトを、更に強めていたのも、印象的。
トーマス
思えば、なんでこの対バンに呼ばれたのだろう(笑)
超が付くほど個性的な面々に囲まれていたため、硬派さが目立っていました。
イベントでは、久々に「ブランコ」が聴けた気がする。
雰囲気に飲まれたのか、ちょっと本調子ではなかったような。
セトリが定番化している中で、細かい連携ミスも見られ、歌も演奏も丁寧さに欠けていましたね。
アウェーの洗礼的な雰囲気を経験したことは、最近、ホームグラウンド的なライブが続いていたことを考えれば、ツアー前に、良い刺激になったのではないでしょうか。
これに満足せず、奮起してもらいたいところ。
このバンドについては、本数を多く見ているだけあって、厳しめに書いているけれど、決して、他のバンドに負けていたわけではないですよ。
やっぱり、「パーソナリティ」のテンションの上がり方は、この日のライブ全体を見渡しても、圧勝だったと思う。
キラーチューンがある強み。
ただ、音響設備的な環境が悪い中で、ベテランバンドが多かったこともあって、若さが出たことは否めないですね。
マモノ
狭いハコで見るのは、はじめてだったのですが、センターにギターボーカルのチャッキーさん、上手に、パフォーマーボーカルのナナさんという並び方。
ナナさんの横には、シンバルが立てかけてあって、スティックで叩きながら煽るっていうのは、珍しかった。
同じパフォーマーでも、燭台(怪)とのイメージの差(笑)
機材トラブルで、強引にMCでつなぐ場面はあったけれど、曲がはじまってしまえば、安定したステージングでした。
スモークが効果的に使われていて、まさにマモノのためのハコといった印象。
正面から打ちあがるスモークっていうのが、キノコ雲みたいに広がるので、使い勝手は悪そうだけれど、ハマるバンドにはハマりそうな特効ですね。
アンコールもあり、この日一番の盛り上がりを見せていました。
トラブルの影響で、終演は20時近くになっていたけれど、あまり長さを感じなかった。
魅せることに強みを持つバンドが揃うと、立って見ているだけでも、あっという間ですねぇ。
個人的には、トーマスがアートポップのイベントに呼ばれてるっていうのが、不思議な気持ちでした。
バンドの系統としては、yazzmadもだし、東京ヒーローズなんかもよく出ているから、ありうる話なんだとは思うけど、もしジュリィーさんが活動していたら、いつかトーマスとジュリィーの対バンも実現していたのかなぁ、なんて想像してしまって。
(注 : ジュリィーさんは、遠藤さん的、神盤です。)
マイナーバンドのイベントだったわけだけれど、案外、ベテランの方々が多かったのも、音響の割にはストレスなく見れた要因だったかもしれません。
ちょっとやそっとじゃ動じないし、ピンチをチャンスに変えるスキルを持っているな、と。
マモノの機材トラブルについては、さすがにネタがなくなって、焦りも見えていたけれどね(笑)
危うく、キャラが崩壊する寸前でしたよ。
駄菓子菓子を、もう一回、ちゃんと聴いてみたいなぁ。
マモノ、サン分あたりも、音源でしっかり復習しておきたい感じ。
物販、もっと物色すべきだったかな。