MERRY 10th Anniversary【freak show】に行ってきました。
ラルクはノリ的にはライブというよりもコンサート的な要素も強かったので、V系のライブ!っていう感覚は、なんだか久しぶりだった気がします。
赤坂BLITZについたのは、開場時間を過ぎてからだったので、先行のグッズ販売は終了していましたが、ほとんどの人が先行で買っていたのか、中に入ってからも物販はほとんど並んでいなくて、楽々と会場限定CDも、ツアータオルも購入できましたね。
TBS前の広場で、特にイベントがなかったこともあり、入場の仕切りもスムーズに、混乱なくできていたかと。
ただ、それでも開演は15分くらいは押してたけどね(笑)
セットとしては、メンバーの立ち位置的なところに、布が立てかけてあるようなイメージで、どういう登場シーンになるのかと思ったら、それが天井まで上がっていって、最終的なセットが完成するという演出。
メンバーは、後ろに隠れているとかではなく、普通に入ってきました。
MERRYは、ドラムセットが高いところに組まれることが多いので、ネロさんのプレイも、しっかり見ることができるから良いです。
セットリストは、こんな感じでした。
1.ハーメルン
2.夜光
3.モノクローム
4.迷彩ノ紳士
5.溺愛の水槽
6.真っ赤な青い春・・・
7.伊勢佐木町ブルース
8.青年秘密倶楽部
9.Ve-doro
10.Fleeting Prayer
11.窓
12.stupid x cupid
13.[human farm]
14.不均衡キネマ
15.消毒
en1.The Cry Against・・・
en2.sweet powder
en3.Midnight Shangrila
en1.林檎と嘘
en2.T.O.P
en3.バイオレットハレンチ
10周年アニバーサリーという冠をつけてのツアーではありましたが、良くも悪くも、普段どおりのMERRY。
本編ではMCなしで突っ切るなど、相変わらず、コンパクトに勢いを大事にしたライブでした。
前回見たときは、ガラさんが腰を悪くした直後だったからか、セットに豪華な椅子があって、それに座ったりしながらのパフォーマンスだったんですが、今回は、変態パフォーマンスが復活していましたね。
色々と転機になるような出来事が重なって、バンドの方向性なんかも見直す機会もあっただろうに、その中で、当たり前のライブをやってくれたってのが、何気に嬉しかった。
心なしか、楽器隊についても、今まで見てきた中で、もっともアグレッシブだったように感じました。
出だしは、会場限定CDの収録曲「ハーメルン」からスタートし、最近のシングルナンバーを連続で披露。
この流れで、てっきり、メリーではなくMERRYということを意識づけるライブにしたいのかな?とも思ったんですが、そんなことはなかったですね。
7月にリリースされるアルバムからの新曲も、ところどころで演奏しつつ、新旧織り交ぜながらのセットリスト。
定番曲だらけになりすぎず、知らない曲ばかりにもなりすぎず、良いバランスだったのではないでしょうか。
MCがない構成ではあったのですが、曲と曲のつなぎを、ピアノのSEだったり、ドラムソロだったり、ギターのアドリブだったり、何かしらの工夫を入れて、音を止めないのはさすが。
世界観を損なわず、1曲1曲をじっくり堪能できるような魅せ方を追求していますね。
そこから、徐々にバンドサウンドに移っていくのが格好良い。
このバンドで思うことは、曲が増えるにつれ、当然ながらセトリも変わっていくわけだけれど、その中でブレがほとんどない。
だからこそ、昔の曲も演奏し続けることができるし、新曲もすぐ馴染む。
10年経ったバンドが、これだけ徹底して音楽性を貫いているのは、称賛に価しますよね。
もちろん、新しいことにも挑戦するし、マンネリ化を防ぐアイディアもたくさん打ち出している。
だけど、軸はまったく変わらないのです。
本編の最後を、音源化されていない2曲で締めても、これだけ盛り上がることが、それを証明していました。
「不均衡キネマ」は、未音源化ながら、すでに定番となっていて、ノリも定着化してきた。
ラスト前の大盛り上がりを、色濃く演出する。
そこに、「腐ったお前らは、消毒だ!」と、ガラさんの絶叫とともに、はじまった新曲、その名も「消毒」。
シャウト交じりのハードな楽曲でしたが、何より、インパクトがあったのが、パフォーマンスでした。
どこからともなく、消防士が持つホースのようなものを取り出したガラさんが、大量のドライアイスを放出。
本当に、会場を消毒していくような視覚的演出と、そのまき散らしたドライアイスが、そのままスモークの役割を果たす、空間的な演出。
激しい楽曲が、妙に世界観がかって、何とも言えない独特な雰囲気を作り上げていました。
1回目のアンコールについては、比較的、定番曲でシンプルにまとめた印象。
その手の中では、「Midnight Shangrila」が聴きたかったので、演ってくれて嬉しい限り。
掛け合い部分を、オーディエンスが叫ぶっていうのも、熱狂しきった会場が更に熱くなり、アドレナリンが大量に体内を駆け巡るようでした。
セカンドアンコールは、なんとびっくり、「林檎と嘘」から。
この曲、まさかライブで聴けるとは思っていなかったので、かなり驚きました。
案外、しっとりめの曲扱いになっているのですね。
レトロで、メロディ重視の曲って、スタンダードなライブでは控えめなので、もっと演ってほしいです。
シングル曲だし、ノリなれてくれば、こういう曲も、化けると思うのだけれど。
本当の意味でのラスト2曲は、代表曲中の代表曲で、固く締めましたね。
「バイオレットハレンチ」では、両サイドから、なんとトイレットペーパーが絶え間なく放出されるという、他では絶対に見れない特攻が・・・
衝撃的すぎて、ステージを見るのを、しばらく忘れてしまうほど(笑)
いつ見ても、安定したライブを見せてくれる彼らですが、そういう意味では、聴きたい曲がサプライズ的に聴けた今回は、とても良いライブだと感じました。
逆に、アクト的にはたいして変わらなくても、セトリで微妙なライブと感じてしまうこともあるから、一長一短なところではありますが、波のないパフォーマンスができるというのは、完全なる強み。
演出面はいつも凝っているので、安定感を保ちつつ、決して同じライブがないというのも、何度も行きたくなる理由かな。
今度はコンセプトライブも見てみたい。
鴉との、異種格闘的なツアーがあるようなので、チケットがとれて、スケジュールの都合がつけば、ぜひ行きたいですね。