1. 人間~くず~
2. メス豚
3. くそ野郎
5. 臭い性器
5. 人間観察日記
6. 君の頭が屋根まで飛んだ
名古屋系のネタバンドという、あまり類を見ないタイプのバンドだった御伽のミニアルバム。
覚えている人はいるのでしょうか。
CDケースが、丸めたティッシュとともにビニール袋に入れられているという、ふざけた仕様。
可愛いパッケージとは裏腹、内容は品のない歌詞が満載のドロドロした暴れ系の楽曲ばかりです。
タイトルからも想像できるとおり、あまり深みを持たせず、インパクト重視といったところ。
意図的なのだと思うのですが、とにかく曲構成に腹が立つ!
ポップでメロディアスなイントロがはじまったと期待させておいて、いざ歌がはじまるというところで、ホラー的なSEと語りだけになってがっかり・・・
お、今度はきちんと歌っているぞ!?と再度耳を傾けると、急に転調してシャウトがはじまる・・・
こうなってほしいという方向に曲が進まず、もやもやイライラしてしまうんですよ。
もっとも、そうやって注目を集めることが狙い。
なんだこれは!?とびっくりした時点で、バンドの思惑にまんまとハマっているわけですね。
なんて下品なタイトル・・・と突っ込みたくなる「臭い性器」は、童謡「チューリップ」の替え歌。
ただし、音が重苦しく、ラウドに展開していくので、歌詞に嫌気がささなければ、これはこれで面白いかも。
大体の曲で、編拍子や転調が使われていて、とにかく聴きにくいのですが、名古屋系のマニアックさをそのままに、ネタに走るバンドなんていなかった。
2001年当時のレビューサイトでは、散々な評判でしたが、逆に言えば、それだけ多くのコア層の注目を浴びたということでもあるわけで。
これ以降、目立った活動をせずに解散してしまったのが、もったいない気はしています。
さて、B級感に目が行きがちな彼らですが、重点音はそれなりに効いているし、強引な転調センスは、お遊びでやっているマイナーバンドとは思えない。
それもそのはず、このバンドでメインで作曲をしているのは、現在、DEATHGAZEでボーカルを務める藍さんなのです。
デスヴォイス系ラウドバンドの先陣的な存在が、こんなこともやっていたというのも、興味深い。
というか、それ以外に、10年経った今、改めて聴く価値は、正直ないバンドなのですけれど、生粋のデスゲファンにとっては、掘り出し物になるかもしれないので、何かの参考に。