- Virgin/La’miss fairy
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1. SE~fairy tale~
2. ガラス細工のキミと僕の声
3. Virgin
4. Dress
5~7 2~4のインストVer
ex-ANGEL†DUST、ex-Vice†riskのVo.弥生さんが、2001年に結成したLa'miss†fairy。
彼のバンドは、バンド名の間に"†"が入るお約束は、ここでも継続されています。
弥生さんと言えば、一時期は、Matinaの東京支部の代表を務め、PSカンパニーに移籍する前のガゼットを輩出する等、近年ではプロデュースの面での活躍も目立っていたでしょうか。
彼が組むバンドに共通して言える良さは、とにかくベタすぎるほどの王道であること。
特に印象の強いバンドがあるわけではないものの、キャリア全体を通して、やりたいことがはっきりしているのです。
疾走感のあるマイナーコードが中心の楽曲と、ツインギターがリードギターとバッキングギターに役割が分かれるアレンジ。
キラキラしたギターソロや、癖のある歌い方など、まさにコテコテ系のど真ん中といったところで、個性的でファッション性のあるバンドにシーンがシフトしていく中、この路線を貫いたことが、古参のファンからは高く評価されていました。
結果、時代に取り残されてしまい、すぐに解散してしまった感は否めませんが、こういうバンドも必要だったはず。
本作は、オリジナル音源としては、最初で最後となる1stシングル。
SEから始まり、メロディアスな疾走チューン、ポップでキャッチーなナンバー、スローなバラードと、シングルとしての構成も王道でしたね。
総括としては、とにかく表題曲である「Virgin」のためにあるといっても過言ではないでしょう。
激しさを打ち出した性急なリズムに、ポップス要素を強めに色付けたメロディ。
少々クドい部分もありますが、これだけキャッチーなフレーズを持ってこれたら、繰り返したくもなるよねと納得できるくらい、一度聴いたら忘れられないインパクトがありました。
演奏は粗さも見られ、歌唱力も含めたクオリティは、もう少しこだわりたかったところ。
生々しさに繋がっていると捉えられるものの、ブレス音がやや悪目立ちしているのも気になるかな。
本作は、初回盤10,000枚のプレスと、改めて考えると強気な設定。
インディーズの若手~中堅バンドでも、このぐらいのセールスが見込めた時代ということでもありました。
収録曲のカラオケが収録されているのも、ある種の時代性か。
あまり必要性を感じず、水増し感が出てしまっていたのは惜しまれます。