特養への道、その④ | ダジャレコーチの独り言

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父の三回忌が無事に終了し、そして今度は母親の番となった。以下がその流れ。

①自宅でできる限り健康に長く過ごす。
できることは一人でするのが肝。近所に家族がいて時々見に来るのは心理的な安全にも繋がる。小生は母と離れて暮らしていたので、毎朝8時に生存確認のために電話でお互いに連絡を取り合っていた。父が特養に入り、母はしばらく元気ハツラツだったが、やはり加齢によりだんだんと弱くなった。厚労省によれば2022年の平均寿命は男性の平均寿命は 81.47 年女性は87.57年。ネット情報だが健康寿命は、男性が72.57年、女性が75.46年である。

②サポートが必要になれば、早めに自宅介護のサポートをご近所の介護施設から得る。
ご近所に介護ケアセンターがあり、ここからまずは週に1~2回。最終的にはほぼ毎日支援を得た。例え1日30分と短い時間でも見守ってくれる人がいることは心強かったと思う。母は83歳ごろからお世話になった。

③日帰りのディケア、1泊、あるいは2泊できる介護施設を併用する。
母はこの③のプロセスはスキップしたが父は大変お世話になった。老々介護時代に突入すると、特に妻が夫の世話をする昭和世代の場合には、妻側に大きな負担がかかる。さすがに弱くなった父が母に厳しく詰め寄るようなことは(見えている限りでは)なかったが、昭和マインド的にはお互いにそうした習慣が残っている。老々介護では、妻の体力が悪化こそあれ、良化することはない。健康状態が良いうちからこの③のステップに入った方が結局は夫婦で過ごせる期間も長くなるし、適度な距離を置いた方が、お互いの精神衛生上にも良いに違いない。

④手遅れにならないうちに介護施設に入所する。
現在の日本社会体制では、高齢者となった父母を家族が100%ケアするのは無理がある。娘や息子に頼るのは、いろいろな理由から避けた方が良い。彼らには彼らの家族や生活があり、それを守り育むことで精一杯なのだ。実際のところ父母が自分達に頼ることなく行く先を決めてくれたことは大変有難かった。北欧諸国では、高齢単身者が楽しく暮らしていると聞く。自分がデンマークへ訪れた際にも感じだが、夜遅くにレストランで楽し気にワイワイしているグループはたいてい高齢者の仲間たちである。それは国や自治体のサポートの仕組みが整っており、見守り体制が充実しているからなのだと思う。

こうして文字に起こしてみると、日本社会では(自分の)高齢者介護は先手先手で手遅れにならないうちに動いたほうが良い。そしてその準備に着手すべき年齢は意外に早い。男性の場合は平均健康寿命が72.5歳ということは、65歳定年から7.5年後にはなんらかの支援方法を考えた方が良いということ。自分たちで判断ができなくなると、結局のところ息子や娘、兄弟に判断をゆだねることとなる。老爺心ながら現在50代~60代の諸兄(小生も含む)はご承知おきを。