ダジャレコーチの独り言

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日々の生活で出会った素朴な疑問や発見について発信しています。

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2024年も、なんとか無事に終了しそうな感じである。2024年を振り返り、一言でどんな年だったのかかと言えば、「なんとなくクリスタル」に過ぎた一年であったと言えよう。本人は大きな病気もせず、また、事故事件にも巻き込まれることもなく、無病息災で過ごすことができた。これを誰に感謝すれば良いのか。まずは本人に言うべきなのでそうする。「一年間、いろいろありましたが、それなりによく頑張った。ご苦労さまでした。」と。その他、家族、同志、フレンズ、ビジネス・パートナー、諸先輩方、そしてクライアントなど、たくさんの感謝するべき方々はいるが、数えきれない。皆さんに深く感謝申し上げる。

 

できなかったこともたくさんあったが、それなりにできたこともあった。可もなく不可もなく、塞翁が馬であったと思う。宝くじも当たらなかったし(元々買っていないが)、万馬券も当たらなかった(同上)、しかし車に当たることもなかったし、強盗に出会うこともなかった(闇バイトの社会ではないとも言えない。)それはとても幸運なことだ。

 

6月に為替の話を始めて、いろいろと気になり本を何冊か読んだ。円安ドル高がなぜ進んでいるのかについて、しかし、合理的な答えは見つからなかった。そうこうしているうちに、円高に転じ、一時は140円を割り込んで、そして現在は157円くらいになっている。明確な答えはないのだが、わかっているのは日本の国力が下がっていて、国内では良くわからないが、海外からはそう感じられている、ということだろう。

 

ピーター・ドラッガー氏のことは尊敬しているのだが、彼が何冊かの本で述べていて、なるほどねと思ったのは、日本の少子化の問題は「すでに起こった未来」であると。人口動態については、精度がとても高いらしく(どのくらい高いのかはよくわからんが。)ほとんど外れないらしい。すると、2100年で、日本の人口が4000万人を割り込んでしまうのは事実なのだろう。このまま何も方向性を変えなければ、ということではあるが。

 

江戸時代の日本の人口は3000万人くらいであったと聞く。違いは我々国民の平均年齢であろうが、現在2024年で48歳。2100年の平均年齢は56歳くらいになる。ひょっとするとバラ色の超高齢社会が出現しているかもしれないし、若返りの薬が発明されていて、100歳くらいの人が、30歳くらいの若々しさでイキイキと楽しく暮らせているかもしれない。そんなバラ色の希望にあふれる未来を夢見て、2024年を明るく仕事仕舞いをしたと思う、今日この頃である。誰か発明しておくれ!皆さん、良いお年を!

 

 

 

このひと月あまりで円ドル為替相場はさらに進み、160円を一時超え、最近では155円から157円辺りで推移している。これは1986年の水準。2011年には80円を下回った円の価値が、10年で約半分になってしまったのだからすごい変化ではある。この勢いならば2035年には300円くらいになったとしても不思議はなさそう。根拠はないが。

 

円安がなぜここまで進んだのかはいろいろな要因があろうが、購買力平価(PPP)の観点では説明がつかない。ビックマック指数で言えば、日本で買う480円のビッグマックと、米国で買う5.58ドルのビッグマックが同じ価値でなければならないからだ。計算すると、1ドル換算で86円。ちなみにスタバ指数で同様に比べると今年の1月でカフェラテのトールサイズは、日本では490円、米国では5.39ドルである。1ドル換算で91円。吾輩が思うに心理的な要因も大きいのではないか。まさに今、海外訪問客にとって日本はとてつもなく物価安の状況である。

 

それならば輸入食材を使っている商品はもっと価格を高くしたいが、いきなり高くしては消費者に受け入れられないのでタイミングを見ているのだろう。高く売れるものは高く売るのが商売なので、いっそ昔の中国のように外国人価格を設定したいところだろうが、取扱いが複雑になるのでそうもいかない。しかしインフレが起きるのは明らかで、そうでなければ商売自体が成り立たない。

 

一方で不動産価格は昨今の円安も影響しているのだと推察する。2020年の円ドルレートを107.5円とした時に、5000万円のマンションを購入したとすれば、46万5000ドル。現在の円を157円と計算すれば、7300万円まで出費しても、ドルの支払金額は同額となる。円安が続く限り、魅力ある不動産の外国人投資家による購買は継続するのだろう。ますます手が届かなくなりそうであり、現在家をお持ちの諸兄は、とても幸運なことだと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

円安がすごい勢いで進んでいる。2024年4月22日現在で154円台である。どこまで行くのか。


購買力平価(PPP)purchasing power parityという考え方がある。ある国である価格で買える商品が他国ならいくらで買えるかを示す交換レートだ。ネット情報だが、米国でビックマックを買った時、その値段は2024年1月現在で5.69ドル。1ドルを本日のレートで計算すれば、876円。これは日本の現在の価格480円と比較すれば1.82倍となっている。このビッグマックが同じ価値だとするならば、5.69ドルが480円と同等の価値があるとして換算すると1ドルは84.4円。従来85円くらいの価値であるはずの1ドルで、154円分の買い物ができるとすれば、1.8倍のドルの使い道が今の日本ではあるということだ。海外からの観光客が殺到するのは自然の流れである。
 

誰しもできることなら米国で働いて、日本で使いたい状況だが、物理的な制約があって難しい。近いポジションを謳歌しているのは、米国系の外資系会社に所属し、日本で働いているサラリーマン諸兄であろう。給与がインフレしているであろうことに加えて、RSUなどの株式報酬を得ている諸兄は尚の事である。


RSUとは、Restricted Stock Unitの略であり、日本語では「譲渡制限付き株式ユニット」。 会社の株式を直接付与する株式報酬制度の一種で、一定期間の勤務の後、株式を取得することができるというもの。5年間くらいに分割して一定数の株を定期的に得る仕組み。働く会社にもよるが、2020年の円ドルレートが105円~110円だったのでRSUが一部付与される2024年現在では、円換算での報酬は大きく上がっていることだろう。

 

そうした状況にある諸兄はご注意を。税務署も甘くはない。円安基調による外資系サラリーマンの円換算にした報酬増加については抜かりなく目を光らせているだろう。報酬がインフレしている方はきちんと税を納めることを推奨する。老婆心ながら。

 

一方で米国で働き、サラリーを円でもらっている諸兄はさぞ辛かろう。これまで月収50万円を得ていた方は、110円換算で月4545ドルだったのが、154円換算では、3247ドルである。30%近く目減りしている上に、米国内で生活をしているためのインフレによる生活費高に苦労しているに違いない。学生のお子さんがいる場合は尚のことである。お察しします。

 

さて、このシリーズでは円安について、あることないこと想像し、描いてみたい。あくまで個人的な意見なので、異論・反論もあろうが、ご容赦願いたい。老婆心コーチ