実はものすごく歴史が浅いタロット占い その② | 占星術小説家@酒井日香の占い死ね死ねブログ

さて、




「実はものすごく歴史が浅いタロット占い」




というテーマでお送り中の連載、第二回目です。











前回記事で、



「アレキサンドリア木星王」



さんのことについて触れたわけですが。




なんでタロットを語るのに、アレキサンドリア

木星王・・・・・・、



長たらしいので以下、




「モッくん」



と呼ぶことにしますが・・・・。




なんでモッくんのことにまず触れたのか

といいますとですね。。。




実は、日本に生息しているタロット占い師

のほとんどすべてが、だいたいこのおっさん

から始まっているからです。



鏡リュウジさんが、このモッくんにかわいがられて、

モッくんの後押しで占いライター業界に入った

のは、割に知られている話。




さて、そのモッくんが、困ったことに、




「タロット占い」=「魔術」




という認識を日本に広めてしまった張本人

なのでありんす。。。





いや、結論から行くとね。




確かにタロットは、間違いなく魔術なんです。



魔術どころか、もっと言ってしまえば降霊術

そのものであります。



「こっくりさん」



と同じく、低級霊(こういう言い方自体がキライ

だけど)を招いてしまって、精神破壊の直接的

原因にさえなってしまう、非常に危険なもの

なのです!!





ですが、その神秘性とは裏腹に、実は占いと

してのタロットの歴史は、きちんと文献・史実と

して確認できるのはなんと、











17世紀になってから













なんですね。。。(汗)







実はタロットカードってもともと、



「イタリア版の麻雀」



みたいなモンなんです。。。




この間、ゲーム研究家の

草場純さんという方のサイトを見て

いたら、タロットカードでのゲームの

やり方というのが載ってましてですね。




ゲーム研究家・草場純さんのサイト

↓   ↓   ↓

http://kusabazyun.banjoyugi.net/Home/publication





このサイトの中に、




「実は本来のタロットって、こーゆうデザイン

だったんじゃないか」



という画像が載ってます。



それがこちらです。↓  ↓   ↓

http://www.mobius-games.co.jp/photo/Tarot.htm




こちらのカードは、草場さんがゲームのやりやすさ

を考えて、あえて



「大アルカナもぜーーんぶ、上下に書いて

数字のインデックスをつけたカード」



であるらしいのですが、よく見てください。




大アルカナ21番 「世界」と、大アルカナ

0番「愚者」のカードが、見事にトランプ化

されていて、神秘というよりは得点計算しやすい

作りになっているのがお分かりかと思います。



「シシリアンタロッチ」



という遊び方があるそうです。




それで、その



「シシリアンタロッチ」




という遊びこそ、イタリアの全土で大人気

だったカードゲーム遊び&バクチだった

ということでございます。。。



そんでもって、上記のこのカード。




見ればわかると思いますが、特段、

大アルカナと小アルカナの間に

デザイン上の違いはありませんよね。




物事の成就を意味する究極の大アルカナ



「世界」



も、この草場さんデザインのカードだと、

なんか、フツーに、トランプのQとか、Jみたい

な感じで、溶け込んじゃってます。



21という数字も、なんだかトランプ札として

自然な感じになっちゃってて、あんまり、



「トートのタロット」



みたいな、威厳がありませんよね。




数札と馴染んじゃってるっていうのかな。。。




たとえばウェイト版だと、大アルカナはぜんぶ

独自の絵柄になっていて、小アルカナは絵柄

の中に数札をシンボライズさせることで、

大アルカナと小アルカナを少し、差別化させて

いるんでやんすがね。。。



このカードこそ、実は




「本来のタロットの姿」




に、近いんじゃないかと、私は思うんですけどね。





でも、公式文献を探してみても、歴史的には

圧倒的に、カードゲームとしての伝統のほうが

長いのであります。




タロットカードを神秘主義に結び付けてしまった

のが、17世紀の終わりに活躍したフランスの作家



「クール・ド・ジェブラン」



です。





ジェブランがいきなり、



「原始世界」




という本の中で、



「タロットカードは、トートの書そのものである」




という、唐突すぎる珍説を語るんですけども。




トートの書、というのは、エジプトではトート神

は智恵の神であるとされていましてですね。。。



エジプトのアレキサンドリアには、みなさん

ご存じの有名な



「アレキサンドリアの古代図書館」




があったわけですな。。。。




「アレキサンドリアの古代図書館」



について知らない、と言う人は、ぶっちゃけ、

占い師として二流です。。。




占い師を名乗るなら、そのくらいは勉強

しといて欲しいもんですけども。



とにかく古代図書館があって。



その古代図書館こそ、占星術書や、魔術書や、

数学、幾何学、天文学、医術などの、古代の

英知の集積場だったんですね。



現在の占星術も、魔術も、ヨーロッパ系

オカルティズムは、そのほぼ全部が、

アレキサンドリアの古代図書館テクスト

にまでルーツをたどれます。



その古代図書館に建てられていた像が、

何をかくそうこのトート。




故・カール・セーガン博士の



「コスモス」




で見たんだから間違いにゃーす☆





古代図書館の再現VTRの入口に、

でっかいトート神が立ってました☆



ええ。




んで、いつしか、アレキサンドリアの図書館

の書物の多くは、トート神が書いたのよ的な

伝説になっていきました。



だから、厳密な



「トートの書」



というものがあるわけじゃないんです。


(※注) こんにち、トートの書、と言われて

いるのは、アレイスター・クロウリーという

キティGUYのオッサンが、自分の妄想を

書いた19世紀の書物です。



トートの書というのは、要するに、アレキ

サンドリアの古代図書館に置いてあった

テクスト全部を、文学的に指す言葉

なんですけど。




でも、ジェブランは、そーゆう本が実際にあって。







それこそがこの

タロットカードなのだ!!






と、自信満々に言い切ってしまった。




そんで、当時の人はそーゆうのを信じちゃった

んですね。。。




無理もありません。





日本人にとって、古典といえば宗主国である

中国や、仏教発祥の地、インドの文献ですけど。




ヨーロッパ人に取ってのそーゆうのはエジプト、

ギリシャなんですね。。。




ヨーロッパ人は、生まれ育ったときから、

エジプトの文化やギリシャ文学などに

多少触れてきている。




また、おりしも17世紀のフランスは、昔から

仲が悪いイギリスと積年の戦いに決着を

つけるため、イギリスを物資で支えていた

インドと、イギリスを分断させようという

世論が高まっていて、インドとイギリスを

結ぶ主要な中継地であったエジプトを

占領しよう、という世論が高まっていた。




そんな背景があって、エジプト研究が

フランス国内で盛んになっていたのです。




そこへ、小説家として名声を得ていたジェブランが、




「タロットカードは、エジプト起源である」




なーんて言い切っちゃったもんだから、

それに便乗してエッティラというタロット占い師が

乗っかって、フランス初のタロットカード占い師

になったわけです。。。




そんな感じで、占いとしてのタロットカードは、

実は17世紀の終わりの、ジェブランが言い

だしっぺなのであります。






ちなみに、22枚の人物画や聖書画と、56枚

の数札を、




「大アルカナ」



「小アルカナ」




という風な呼び方を始めたのもジェブラン、

エッティラからです。




アルカナ、というのはラテン語の



「arcanum」




の複数形で、意味は秘密とか、神秘という

意味。



この言葉自体が、魔術趣味というか、ねつ造の

こじつけの珍説なんですね。。。




それまでは、上記草場さんのデザインカードの

ように、大アルカナなんていう言葉自体が

なくて、トランプの



「J、Q,K」



みたいな扱いで、これを引くとブタになっちゃう

カードや、得点が飛躍的にUPするカード、

暴落するカードなど、




「ジョーカー」




みたいな役割をしていたカードなんです。




草場さんのウェブページに書かれてましたが、

どうも、「愚者」「世界」の2枚が、ブタになっちゃう

カードで、地雷の役割をしていたようです。





花札のボウズと一緒というか。







だから、もしもそこら辺の占い師が、

タロットの神秘性をことさら主張するようなら、




「ああ、こいつちゃんと、タロットの歴史を

知らないんだな」



と思って間違いないでしょう。




んで、日本の占い師の多くは、そんなジェブランの

作り話を鵜呑みにした




「アレキサンドリア木星王」



さんの著書を読んできた人たちですから、

みんなやたらとタロットを、神秘的に

解釈したがるのです。




でも、何度もいいますがもともとは



「西洋版マージャンゲーム」



なんですよ。。。





そんなわけで、ジェブランや、エッティラ、

アレイスター・クロウリーとか、アーサー・C・ウェイト

などの近代の黒魔術愛好家たちによって

はぐくまれてきたタロット占いは、実は大変

危険な降霊術になってしまっているのです。



特に、アレイスター・クロウリーが、




「トートのタロット」




を作成したり、ウェイトがピュタゴラスの

数霊術的解釈をタロットに入れ込んだりして、

占う直前のキャンドルの瞑想とか、ハーブで

行う儀式とか、神秘のオベリスクでパワーを

注入するとか、もうねつ造&創作しまくり

だったもんですから、なんだか非常に

キモチの悪い








「降霊術」



「黒魔術」













になっちゃっているのが、現在、巷に

あふれているタロット占いなのであります。





しかし、これをファッション感覚でやっている

バカ占い師が多いから、腹が立つんですね。。。





タロットは、こっくりさんと同じで、やりすぎると

自分自身にどんどん、黒魔術の呪いが

溜まっていくのです。



タロットをやることで、だんだん横柄な、

高慢な人間になっていってしまうのです。




黒魔術で、危険な悪霊を毎日毎日、

呼び寄せているのです。




だから、タロット占いなんて気軽にやったら

ダメですよと、私は声を大にして言いたい。




呪術の呪いが、キモチの悪い精神病の人の

念派が、タロットのあの絵柄に込められて

いるのです。



アレイスター・クロウリーなどは、もう精神病の

典型みたいな人で、自分が設立した秘密結社

からも、性格破綻者として追い出されている

くらいなのですよ。




精神病患者が作った、精神病患者のための

カードなんです。




それがまごうかたなき、タロットの真実なのです。




毎日あのカードを見るのはダメです。




せいぜい、1年に数回程度が健全な範囲。





悪霊をそんなに招いて、自分の運勢を壊したい

のですか?? 世のタロット占い師さんたちは。。。



悪霊にヤラれるのはお客さんじゃなくて、

占い師本人なんですけどね。




だから占い師なんて、強運な人はいないんです。




成功できる人は悪霊なんか、招きませんからね。




あんなの毎日やってたら、いつか頭がオカシク

なりますよ。