タロットで家が燃えた日。 | 占星術小説家@酒井日香の占い死ね死ねブログ

意外に思われるかも知れませんが、ユルちゃんは、

割とタロットカード占い師暦が長いっス。



タロット占い、やってみてと言われれば

もうすぐにでもできます。



ええ。





高校生のときは、タロット占いを友達に

施して金品を接収するという、大変に

よくない行為をしていました。



中学生くらいの頃にはもう、フルデッキ78枚

をやたらとめくってましたね。



大アルカナだけで占うのってキライでね。




いつもフルデッキでやってた。




ところで、そんなユル子の家では、15歳の

ときに母ちゃんが死亡するわけっス。



んで、高校に入学したユル子の目の前に、

1年の1学期の頃、



「ユカちゃん(仮名)」




という女の子が関西から編入してきました。





ユカちゃんは、わしに負けず劣らず、占い大好き

少女で、タロットとか星占いとかにだいぶハマってた。



あの当時は、エルフィン、モニク、マイバースデイ

なんかのおまじない&占い雑誌全盛期で、わしは

高校生にもなってマイバースデイが卒業できず、

毎月買ってたアルヨ。。。




んで、ユカちゃんが現れるまで、そんなわしは

クラスメイトからはどちらかというと、



「浮いてる人扱い」



だったわけス。




始めて買ったアクセサリーが、クロムハーツ

とかじゃなくて、ラピスクラブの



「彼氏ができるペンダント」




だったわしは、マジでホント、恋にはほど

遠い高校1年生でございましたわ。。。(涙)




そんなわしの目の前に現れた、関西から来た

不思議っこ、ユカりん。。。



当然、ユカりんとわしは一発で意気投合。



クラスの間で浮いたモノ同士、楽しくツルもうぜ

うひゃひゃ!!



という感じなのだった。




わしとユカりんの仲良しレベルが高まった

理由に、両方とも父子家庭だったという

共通点がある。



わしは先年、母ちゃんが死亡して親父と

二人暮らし。



ユカりんも、関西に住んでたときに親父が

なんかヤラかして、お母さんが逃げてしまい、

それで伊豆の温泉旅館の母子寮に、親子で

入れてもらってる状態だったがね。。。



ユカりんのお父さんはなんか、ユカりんの

談話では借金だらけで、関西に居られなく

なって、それでわざわざ、わしの地元に

流れてきたとのこと。



最初の頃はユカりんとわし、まぁまぁ楽しく

遊んでたんだがね。。。



でもだんだん、



「あ、こいつ危険だな。面倒だな」



って、わしは思うようになった。




ユカりんは、占い大好きっこではあったが、

その占いで健全に生きるという人ではなくて、

占い好きかつ、ヤンキーでもあったわけです☆




ヤンキーだから、家にほとんど帰りません☆



そんで、仲間の家々を泊まり歩く日々なんスが、

当然男の家とかにも平気で出入りしちゃうわけね。




そんで、深夜に一人でテレクラに電話して、

見ず知らずのオッサンを呼び出したり、社会人の

先輩についていったりして、高校1年生にして

性の場数は相当踏んでいるよーじゃった。。。(汗)



わしはかろうじて、そーゆうのは苦手だったので、

真面目にちゃんと部活とか、勉強とかしてたけど。。。



もっとも、ユカりんの家に一度行ったことが

あったが、確かに、社員用の母子寮だから

ねぇ。。。狭いし、なんかイヤだなって思うのも

無理はないのかな。。。



それで、実は、そのうちだんだん、ユル子邸が、

ユカりんの恰好のねぐらになって行きました。。。




いや、当時のユル子んちはさ。



母ちゃん死んだときにかなり借金があった

もんだから、親父もそれを返済すんのに

必死こいて、朝から晩まで働きずくめだったがね。。。




んだもんで、親父がよー帰らんから、居やすい

っちゃあ居やすいのよ。。。



親父さえいなければ、わし一人だからね。。。




そんで、ある夏休みの夜のこと。




ユカりんは、わしの目の前で、衝撃の告白

をしたのです。




「なんか、生理が来ない」




だって。



わしは目がテンになりました。




そんなん言われても困るがなと、あのとき

始めて、



「新婚さんいらっしゃい!」



の桂文枝(当時は三枝)のキモチになりました。




そんで、占い大好きっこ同士ですから、だんだん、




「ヤバいかヤバくねぇか、タロットに聞いてみんべ?」




みたいなノリになることは、説明するまでも

ありやせん。。。Σ\( ̄ー ̄;)




そんで占ったわけです。









が。








当然のごとく、何かいも何かいも、気に入る

結果が出るまで、占っちゃうわけですね。。。




そんで、30回くらい占いしたあと、結局の

ところ答えはどうやねん!! って思って、

伝説の男魔女



「アレキサンドリア木星王先生」




の、タロット入門本なんかを読みましたらば。。。




なんか、




「タロットの聖別」




みたいな儀式をまずやって、タロットを

浄化してからじゃないと、占いは当たらない

みたいなことが書いてあったわけよね。。。




そこで当然、




「なーんだぁぁぁ。。。 んじゃあ、その、タロットの

聖別、とやらをまずやらなきゃダメじゃん!!

まずそれしよーやユル子」



という話になりましてですね。。。




木星王先生の著書によりますと、タロットカードに

神秘のバイヴレーションを纏わせるためには、

まずロウソクの火を魔方陣の形に置いたのち。



お香を焚いて、その煙の中へと、タロットを

1枚1枚くぐらせて、その香りを纏わせれば

良い、とのこと。



または、お香がなければ、香油をコットンに

しみ込ませて、それで軽くカードを拭くのも

良い、みたいなことが書いてありました。



ユカりんと二人、誰もいない、田舎の広い

一軒家で真夜中、うなずきあうわけですけどね。。。



ユル子はさっそく仏壇へ行って、お仏壇用

カメヤマロウソクをゲットしましたが、よく

考えたら我が家に、魔術用のお香なんか

ありません。



さらに考えたら香油もありません。




仕方がないので、とりあえず自分のコロン

で代用すればいいやと思って、それらと

ライターを持って2階にある、自分の部屋へ。



当時のわしの部屋っちゅうのがねぇ、家じゅうの

不用品が置かれていて、けっこうごちゃごちゃ

してたのな。。。




そんなところに、畳にロウソク立てて、

変な儀式なんかしてみ?? (・Θ・;)




そう。。。。




もうみんな、オチは

わかってると思うけど。

ヾ( ´ー`)





とにかくなんか、見よう見まねで、

タロットを聖別する神秘なる儀式が、

ユカりんと二人始まりました。。。



電気を消した真っ暗な部屋に揺れる、

神秘的な数本のキャンドルです。




私たちの影も怪しくゆらめいています。




んで、なんとなくよくわかんないけど、

とりあえず魔術っぽく瞑想なんかしてみたりして。



んで、それが済んだのち、タロットのシンボルを

1つ1つ、思い浮かべながら、心をこめてコロンを

塗りました。



それから、ロウソクの炎にかざしました。





その瞬間です。

















ブワッ!! と、一気に

タロットが爆発

したのです!!!



それで驚いたわしは、

慌ててタロット

放り投げてしまい、

それがカーテンに

引火してしまった

のれす!!!



もう、頭の中パニック。


側にいたユカりんがとっさに、大急ぎで

風呂場から、バケツに水を汲んできて

くれて、それをブッかけたのでなんとか、

全焼せずにすみましたが。。。




それにしても悲惨な状態です。




部屋のあちこちが黒焦げだらけ。。。





父ちゃん、仕事から疲れて帰ってきたときに、

家が燃えてるなんてことになったら、とりあえず






なに? これ夢?






って思うよね。。。





しかもその理由が、





「わけわかんねぇ魔術のせい」





って言われても、ちょっと意味が

呑み込めないよね。。。




聞かされたあと、10秒くらい固まる

父ちゃんが目に浮かぶようだ。。。




んで、実際にちょっと焼け焦げた部屋を

見たときには、




「え? 冗談だよね?」




ってつぶやいたあと、10秒くらい

固まってた☆



そんで、そのとき肩が震えてた☆




ユカりんは結局、そのままトンずらで、

わしだけが父ちゃんに叱られたのでアル。。。




しかし、この事件がきっかけで、わしはもう

ユカりんと遊ぶのはやめようって思って、

それからは勉強も頑張ってだんだんクラスにも

溶け込めるようになっていった。



ユカりんはその後、なんだかいよいよ本格的に

家出をしてしまい、夏休みが明けてからは

まったく学校に来なくなった。



噂では、20も年の離れた薄汚いオッサンと、

関西に逃げたという話だが。。。




んで、去年、押入れの整理をしていたら、

ユカりんがわしにくれたノートが出てきた。




そのノートを広げてみたら、16歳のときのわしが、




「将来はこんな自分になっているはず予想」





を、たくさん書き綴ってあったんだけど。









それによるとユル子の人生は本来ならば、





20歳で



「風の記憶」


で、ソニーミュージックから

メジャーデビューしてて。




24歳で全米デビューして。




28歳のとき


「あの雨の日を忘れない」


で、グラミー賞を取ることになっていた

らしい。。。






すんません、16歳のわたし。。。








「あの雨の日を忘れない」




って、なんですか。。。(・Θ・;)