下北沢② 哀憑歌 | 斉藤典子オフィシャルブログ 「Newsな日々」Powered by Ameba

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フリーアナウンサー斉藤典子のOFFICIAL BLOG

現在BS朝日「Welcomeクラシック」ナレーション出演中。司会とナレーションを中心に時々俳優として活動している、最初からフリーのフリーアナウンサーです!
他愛もない日常を綴るだけのブログですがお付き合い下さい。♪

①から1週間空きましたが、気にせずつづき・・・。

哀憑歌の感想の前に。


下北沢シネマアートンの小さな扉を恐る恐る開くと、裸電球のような暖かい優しい灯り。

人とぶつかりそうな程の廊下を遠慮がちに進もうとすると、床のミシミシいう音が情緒をかもし出す。

薄い壁一枚の向こうでは、前の映画を上映中で、多分靴の音さえ聞こえてしまいそうな程にこじんまりとした、昔からの佇まいがたまらなくいい。

トイレもその魅力を物語っていましたよ。


扇風機もレトロです。

シネマアートン2
シネマアートン1
むき出しの壁にタイルを埋め込んだ昭和スタイル・・・。








                                                      外観は雨の為撮らず。入ってすぐの雰囲気はカシャッ!!という音が響きそうで写真は流石に撮れませんでした・・・。皆さんにも見せたかったな!


さて、「哀憑歌」、怖かった・・・・汗。

前にコメントしてくれたkombuさんが書いてた通り、静かにじわじわ迫り来る怖さが十分伝わりました。

かなりリアルな写真も登場して、どうやって撮ったのか聞いてみたかった!

ウサギがキーとなって出てくるんですけどね、ウサギっておとなしくて、可愛くて愛される動物と思われてるから余計に怖かった。 確かにウサギって一切泣きもしなければ声も出さない動物でしたね~。


化粧品やサプリメントでも動物由来のものが最近確かに目立ちます・・・。 

つい確認してしまう日々。

プラセンタだって、ブタとかの胎盤ですしね、考えたら。

人間の美の追求の為に、犠牲になっている動物??とか考えてみたり、「動物実験はしていません」と謳うパッケージの文字に思わずホッとしたりしてしまいます。

映像からはキューブリックみたいな金属的な冷たさも漂ったりして・・・・、はぁ、体が硬直して正直疲れました。

やっぱり「必ずばちは当たる」と改めて感じた次第です。笑


この「哀憑歌」はシリーズ3部作です。

このウサギが~CHI-MANAKO~編というわけです。

2部はハトだそうで・・・・。汗

実はウサギさんも子供の頃から苦手なのですが、ハトはもうっ~本当に苦手な私。

最後の予告映像、ハトがアップになるだけで、もう勘弁してぇ~っ!!と十分恐怖を味わいました。

でも、みっ、見ます。

登場した役者さんは2部・3部ともに微妙にリンクして登場する様で、そのつながりも見どころですね。

シネマアートンもすっかり気に入ったことだし・・・・♪


昔からの友人が撮った作品とあって、オープニングから違う意味で手に汗握って拝見。

不思議なものです・・・。海千山千の立派なプロなのに・・・・、友人というだけで。笑

勝手に、まるで家族がテレビやラジオに出ちゃったりするのをドキドキ、ハラハラ見守るような気持ちで・・・、

でも心して見させて頂く。

チラシの新藤兼人監督の金丸監督長編デビューに向けた、はなむけの言葉が胸に響く。

つい先日何かのテレビで新藤監督のドキュメントをたまたま見たせいか。

思えばそんなお年になられるんだな・・・と驚いた。

画面で久々にお姿を拝見し、失礼かも知れないが、何とも言えない気持ちになった。

それでも語る言葉の力強さには圧倒され、映画への思いとパワーがみなぎっていた。

まさしくギラギラしてますよ、映画に関して語りだすと。

カッコイイ大人とはこういう人ですね。


チラシより引用します。


 『出発』-一本立ちへのはなむけの言葉

  映画青年がタケノコのように大地を蹴って躍り出てくる。

  かれらは身震いしながら荒野に向かって駆け込んで行く。

  挫折を恐れるなかれ。未来の映画の命は君たちがつないで     

  行くのだ。 新藤兼人


最後の言葉、こういう思いでこれまで歩んでこられたんだろうなぁ~。人生そのものなんでしょうね・・・。

そして作り手だけじゃなく、見る側の私たち映画ファンも映画の命をつないで行く大事な存在かもしれません。