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アメリカ・ロサンゼルスにあるUCLAでの一年間の交換留学から現在まで、感じたこと・経済金融などについて

FacebookIPOが世間を騒がせているので、それについて書こうと思ったんですが、CBS60 Minutesっていう番組で面白いインタビューを見つけので、それについて書こうと思います。


動画は以下のリンクから見れます。



http://www.cbsnews.com/video/watch/?id=7409142n



内容としては、アメリカにおいて、Higher education(大学教育)が当然のものと見なされ、College degree自体がコモディティ化してる中で、大学をdrop outすることを条件に有望なビジネスプランに$100,000の奨学金を渡す制度がある。



それを主導しているのが、Peter ThielPayPalの共同創業者、かつFacebook初の外部投資家。そして彼自身、Stanfordundergraduate、そしてStanford Law schoolDoctorまで取っていて、21歳以下のチェスの世界大会で優勝してる。ワイルドだろ~?(言いたいだけ)。






彼の主張としては、今大学の授業料が80年代と比べて飛躍的に上昇してる中で、卒業直後に$250,000の借金を背負って、失業率が高止まりしている中で職を見つけるよりも、大学中退して自分のアイデアに投資する方がはるかに賢いと考えてる。


そして、国が$1trillion を教育費に費やすよりも、このfellowshipのほうがはるかに社会のためのと思ってる。



いや、あんたそりゃ、そのキャリアだから言える、逆説じゃないですかい、とつっこみたくなるけど、的を得てる部分もあって。


 


Thiel自身も大学そのものを否定してるわけではなく、研究、医者もしくは大学のdegreeが必要なら大学に行くべきと言っている。


 


“I'm saying that people should think hard about why they're going to college. If your life plan is to be a professor or to be a doctor or some other career where you need a specific credential you should and probably have to go to college. If your plan is to do something very different you should think really hard about it.”


 


確かに、盲目的に大学に行くことを是とする社会もどうなのかと思う。

そして、大学を中退した例として、



“Mark Zuckerberg from Facebook didn't complete Harvard. Steve Jobs dropped out of Reed College. Bill Gates dropped out of Harvard. When you do something entrepreneurial, the credentials are not what really matters. What matters is having the right idea at the right time, the right place.”


 


を挙げてるけど、この3人を例に出されても説得力なしw


 


「あなたも、そのfancyな学歴があったから成功できたんじゃないですか?」っていうインタビュアーの質問は至極まっとうで、


Stanfordってのはまだちょっと特別だったからよかったけど、Harvardに行ってたらi-bankerになって他の選択肢は考えていなかっただろう」

って答えてます。




そして、インタビューのハイライトは、DukeStanfordで教鞭をとり、自らも起業家のVivek Wadhwa

彼は、大学教育賛成派で、インタビュアーに、 

“The current crop of fellows, where do you think they'll be, say, five, 10 years from now?”「大学を中退したfellowたちの10年後はどうなってると思いますか?」っていう聞かれて、



“The majority of them will fail. And they're gonna regret not having completed their education.” 「大部分は失敗してるだろう。そして、大学に行かなかったことを後悔するだろう」


って言い切ってる。

 



翻って、日本。

やっぱり大学を中退して、起業するってのは、リスクの割にリターンが小さいのかなと。大学の学費もアメリカに比べたら高くないからやめる必要もないだろうし、新卒重視の独特な労働市場や大学のdegreeの重み、起業環境の違いとか、失敗したときのリスクを考えた時に、大学中退しないってのが賢い選択肢なのかな。



 

実際に、この試みがどうなるのかは、We’ll figure it out ってところでしょう。


 





今日は、夜UCLA構内で “The Dictator” という映画の先行上映があったので、友達と観に行ってきました。

内容としては、イラクの悪名高き独裁者、サダムフセインを風刺したコメディで、
感想としては本当に10秒おきに会場に笑いが巻き起こっていて、めちゃめちゃ面白かったです。

下の動画が予告動画。




映画で独裁者と言ったら、チャップリン監督主演で、ナチス、ヒトラーを風刺した」“The Great Dictator” が有名だけど、この作品も負けず劣らずとも痛快。

アメリカ人が持つステレオタイプをこれでもかってくらい、前面に押し出していて、
hilariousでした。
ただ、アラブ訛りの英語が聞き取りにくくて何言ってんのかよく分からないとかが多々ありw


独裁主義vs民主主義、アラブ人vsアメリカ人・ユダヤ人、レズビアン、影武者などなど随所に風刺が散りばめられていて、見応えありました。

一緒に観に行ったアメリカ人の友達が、
This is how we Americans see.” 
みたいなこと言ってた。こういう差別的にも繋がるsensitiveなネタは、これくらい振り切って伝えないと中途半端になってしまうのかもね。

日本でもだいぶ先だけど、9月7日に公開されるっぽい。


明日は華金なので、同じ面子で、Westwoodに“The Avengers” を観に行ってきます。

今取ってる経済学部の授業に、「Career Development for Business Economics Majors ってのがあります。


これ一日×二回6時間の集中講義で、就活の心構え、レジュメの書き方、インタビューのテクニック、今の世界の経済、金融、不動産市況の概観、金融商品、Investment banking, Consulting, Asset ManagementそれからSales and Marketing とかJobの説明、Post graduation、ビジネス倫理、Personal Finance、仕事での振る舞い方に至るまで、幅広くキャリア、もしくは仕事と人生のあり方みたいの考えていく授業。


 


これを教える先生が、今はBlack Rockっていう日本ではあんまり馴染みがないけど、世界では有数の資産運用会社でシニアポートフォリオマネージャーをやる傍ら、サンディエゴ州立大学の客員教授を務めるSteve Rossという方。



もともとは、学歴社会のアメリカにあって、サンディエゴ州立大学出身っていう学歴では差別化できない(彼曰く)中で、卒業後すぐに資産運用会社のコールセンターでカスタマーサービスを経験し、そのあとメリルリンチでセールストレーニングをみっちりと受けた後、Nicholas Applegate っていう資産運用会社で当初は、顧客担当を対応してらしいけど、会社の危機にあってひょんなことからポートフォリオマネージャーに抜擢され、そこで結果を挙げて、パートナーに昇格。会社の上場に伴い、多額の資産を手に入れた後、引退して今に至るというアメリカンドリームの体現者。



勿論、強運の持ち主であることは間違いないけど、彼なりの考え方が濃厚に出ていて、セールス出身の人ということもあり、great public speakerでした。


 


彼の話の中で、いくつか印象に残ったことを列挙。




 


Meet your boss at least one month. Set expactations.

上司とは積極的に、能動的にコミュニケーションを取って、その期待を明確にすること。常に自分の立ち位置を再確認して、何をしなければならないのかをアップデートすることが大切。特に、Job descriptionがはっきりを定められていない会社ほど。






 


Rule of 24 hours

Even if you got pissed off with someone, don’t blame him or her during at least 24 hours. Just calm down.

一時の感情に任せて、失敗することが如何に多いか。彼自身、職場でエロ動画を見ていたという濡れ衣をきせられた時にぐっと我慢したらしいw






 



 


Don’t go forward money

If you got two offers, one is $50,000 salary and the other one is $70,000, never decide based on money in your fast job. These are your grown years and experience years. Money will follow.

やっぱり新卒は高い給料に惹かれがちw 






 


I-bankers are just nuts. They are crazy. They are sacrificing all the stuff but money.

I don’t believe their lifestyle working 20 hours a day. If I were to choose two options, I would prefer delivering pizzas.

まじかw 投資銀行に行こうとしてる身としては、なんともいえませんw






 


Follow your passion and strengthen your skills. If you don’t find yet, try and error. For me, my passion is stack markets and my strength is communication skills.

Steve jobsも言ってることだけど、自分が情熱をかけられると思うことを見つけなさい。まだ見つけてない人も Don’t settle. Keep looking.





 


Build your reputation. I always know all coworker’s names. Always be respectful to every single person.

これは本当に大切らしい。特に新しい職場に移るときには、いつも前の職場でのreputationを、”He is a great person to work with.” にしておくこと。








 


Finally, every job is not perfect and boring, tiring. That’s why it’s called JOB NOT FUN.

完全な仕事なんてない。Fitを求める、理想を求める前に、まずその仕事を楽しめる工夫をしなさい。








 


来年の春から働き始める身としては、実感を持って聞くことができた。

彼自身、MBAも取ってないし、金融業界では必須のCFAも取ってない。それでも、彼がここまで成功できたのは、常に周りの人間関係を大切にして、自分の役割を全うしてきたからだと思う。



まー、キャリアの選択は余計迷う羽目になったけどw