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アメリカ・ロサンゼルスにあるUCLAでの一年間の交換留学から現在まで、感じたこと・経済金融などについて

今取っている授業について軽く書きたいと思います。


 


そもそも、自分は日本で商学部にいて、12年生までは商学関連(会社のマネジメントとか流通市場とか)の科目を多く取ってました。といっても、12年生なので、導入部分に軽く触れるくらい。

ただ、その時思ってたのは、商学部で対象となる研究領域って何かファジーで、これを学問として勉強するのってどういうことなんだろうって疑問に思ってた。

ていうのも、その研究対象領域をひたすらカバーするだけで、Disciplineってのが感じられなかったからだと思う。(4Pは、便利だけどこのフレームワーク使うのって会社に入ってからじゃない?的な)

今考えると、その敷居の低さゆえに、何もわかってなかったってことだけど。もっと、マーケティングの最新のトピックとか学問のフロンティアを調べてれば、興味が湧いたかもしれないけど、この段階で「経済学的アプローチ」を知らなかったわけだし。


 


それで、経済学部のゼミに2つ入って、3年からはミクロ、ファイナンスを中心に学んできたわけです。


 


で、本題に入ると、今取ってるクラスは3つあって、

Applications of Economic Theory: Economic Consulting and Applied Managerial Economics

Financial Statement Analysis

Basic Managerial Finance


 


で、順に説明していくと、一番上の授業。これが今学期の紛れもないヒット授業。

まず、この授業に限らず今回取ってる授業、所謂正規の教授ってがいなくて、みんなヘッジファンドだったり、コンサルしてましたって人が、ほとんど趣味で講義してる。だから、実務に限りなく近いはず(実務を経験してない学生目線)。翻って、日本で取った会計史とか、なんだったんだろう、あれ 歴史が、異なる学問や物事を見た時に、フレッシュなPerspectiveを与えてくれるってのは、分かるんだけど。


 


で、この授業、需要弾力性、需要曲線、独占市場とかを計量アプローチを使って実証分析していくんだけど、例えば一回目の宿題だと、Price-sensitivity analysisっていうマーケティングで使われる価格設定のアプローチを用いて、サービスもしくはプロダクトの適正価格を求めた。俺の場合は、大学生(♂)が初めてのデートで連れて行くレストランで、おごる価格の最適レンジを求めた。このテーマは深遠です。

で何が言いたいかっていうと、1,2年生の時にあまり面白くないと思ってたマーケティングとかを楽しいと思ってるわけ。ってのも、ちゃんと経済学的なアプローチの元、しっかりとしたDisciplineがある物を学べているから。

このリンクにも書いてあるけど、経済学アプローチあっての商学部科目なわけで。

https://sites.google.com/site/hideshiitoh/jp/pub-j/ronso0404

商学部生への経済学のススメ 伊藤秀史


 



 



 


下二つは、それぞれ会計、ファイナンスの授業。UCLAってのは、経営学(Management)専攻で学士を取ることはできなくて、授業としては経営系の授業はあるんだけど、教授とかはみんなMBAの人たちがやってる。


 


Financial Statement Analysisに関しては、今の所、Pro-forma financial statement を作って、DCF法か残余利益モデルを使ってバリュエーションをする。実際に、会計の用語が英語だから、覚えるのはちょっとめんどくさいけど、日本でやったこととそんなに変わらない。最終的には、どっかの会社のアナリストレポート書くっぽい。


 


Basic Managerial Financeこれは基本的なファイナンスで、債券、株式のバリュエーションしたり (所謂 The price of any financial assets is the PV of its future expected cash flows)、ポートフォリオのさわりをやるっぽい。


 


どちらも普通に楽しいです。

こうやって、真面目に毎回リーディング読んで、宿題やってってしてるとあっという間に一週間が終わっちゃう。


 


正直、秋学期にとった授業が、少なくとも自分の中ではあまり面白くなくて、勉強よりも、体動かす(サッカーしたりゴルフしたり筋トレしてた)時間の方が多かった。

だから、今学期はほんとにしっかりと「学問を身に付ける」、特に“経済学をベースに物事や世界を見るときの一つの軸となるように、脊髄に染み込ませる”ことを目標にしたいと思います。

でもう一つの理由はお金。授業料に関しては、州立大学だけあって、住民票がIn-stateOut-of-stateの人で金額が大幅に違って、In-stateの人は、2010-2011年度だと、授業料$9,402とその他諸々の諸経費を合わせた、いわゆる学費に相当するものが、$10,781慶應での自分の年間の学費が852,550円で、今の為替レートで計算するとほぼ同じだから、まあreasonable。でも、これでUCLAは州立大学で、慶應は私立大学だから、アメリカ学費高いですわ。

でアメリカの学生は普通、寮に入ったりアパートを借りたりするから、その住居費が$13,734教科書代、交通費、保険、生活費、平均的な合計一年間の出費を住居費、学費に足した合計が、$ 29,682。これが、In-stateの人たちの年間の出費です。



一方で、Out-of-stateの人たちの学費は、$ 33,660。これは馬鹿高い。これに年間の出費を加えると、$ 52,561。仮にFreshmanとして4年間UCLAに通い続けたら、だいたい$ 200,000。奨学金とか、Financial aidが無ければ、まず無理。UCLAに通ってる、International studentsは、本当に金銭面で大きな負担を強いられながら、勉強に励んでいるのですね。



だから、普通日本人は、金銭的にきつくないコミュニティカレッジ2年間通って、英語力をつけながら、4年制の大学に編入するべく準備をするらしいです。

コミュニティカレッジの学費は、単位ごとに学費を払うらしく、カレッジごとに単位ごとの学費はピンキリらしいんだけど、サンタバーバラ(ロサンゼルスから車で2時間半くらい)のコミュカレに通って人の話を聞くと、だいたい1単位26000円くらい。2年間で6070単位くらい取るらしいから、180万円くらい。年間の学費は、日本とたいして変わりませんね。

しかも、コミュカレによって進学実績も違うらしく、ここのコミュカレからはバークレーニには行きやすいけど、UCLAに行きにくいとか色々あるらしいです。





上記の話は、UCLAの話で、例えば、西海岸トップの私立スタンフォード大学。ここは編入をほとんと取ってない上に、私立だけあって学費も相当高い。高校まで日本にいた人が、アメリカのトップ層の大学に入るには、学力、英語力、金銭面などクリアしなければならないハードルが非常に高いことが分かります。







前から自分が興味持ってたテーマについて書きたいと思います。


アメリカの大学は、大学に入るための入試試験形態が日本と異なるだけでなく、編入制度が存在するって言う点で大きく違う。


 


大学1年生(Freshman)として入学してくる組と、編入制度を利用して(Transfer)、コミュニティカレッジ、所謂二年生の短大から3年次に入学してくる組がいます。

例えば、UCLAの場合だと、2011年秋の入学者データを見てみると、65%Freshmanとして、残りが編入を利用して入学している。


 


翻って日本の入学形態見てみると、入試形態が多様化してゆとり乙みたいになってるけど、例えば慶應の場合、2010年度は、ほぼすべて学部が、一般入試での入学者割合が半数以上。

で、編入はどうかって言うと、どの学部も募集してるけど若干名。

そもそも、アメリカの大学では編入がこれほどポピュラーなのかってのはまた今度書きたいと思います。


 


で、UCLAは、University of California Lots of Asians って言われるくらい、アジア人が多くて、特に他のアメリカのトップ大学と比べると日本人の数が相当多いと思う。



そうした中で、日本人(この定義も難しんだけど)がUCLAに入学する一番ポピュラーな方法が、カリフォルニア内のコミュニティカレッジでいい成績を修めて、そこから3年次にUCLAに編入するっていうもの。

逆に、高校まで日本いましたって言う人で、FreshmanからUCLAにストレートで入学してる人は今まで会ったことない。これは、そもそもFreshmanからUCLAに入学してるような、アメリカでの生活が長い人は、日本人コミュニティに顔出さないから会う機会が少ないからっていうのも理由の一つだと思うけど

じゃなんで、コミュカレ→UCLA編入って方法が一番ポピュラーかって言うと、二つあって、英語力とお金だと思う。


 


英語に関しては、入学のため、SATって言われる適正試験を受けなきゃいけないわけだけど、800点満点の試験で各科目80%くらい取って、合格率が2030%くらい。加えて、高校のGPAや部活動などの課外活動に関する魅力的なエッセイ、推薦状を書いてもらわなきゃいけない。煩雑な手続きとか入念な準備をしないと、Freshmanから入るのは至難の技。海外大学受験用の予備校とかあるみたいだけど、そういうのに頼らないと日本から手続きするの面倒くさいんじゃないかなー、と思う。