バンド側からあんま書くことじゃないかもしんないんだけれど
いつも来てくれているお客さんがいて
その人は特に取り置き予約もしないでただ来てくれていて
特に会話をすることもなく
ライブが終わるといつのまにかいなくなっている。
どうして来てくれるんだろうとよく考える
話さない分余計に思う
終演後、お客さんと話したりしている俺に
何も言わないその子が言っている気がする
「お前はホストでもアイドルでもないんだぞ」と。
昔、某ライブハウスに言われた
お前らホストになれ
お客さんと話をしろ
っていう言葉が
どうしても体か心かに染み付いていて
そういうことをしないとお客さん来てくれないのか?とか
そういうことを本当はお客さんが求めているのか?とか
小さいライブハウスでやってる以上
お客さんとフロアで顔を合わすたび
いつもどうしたらいいのか考えてしまうんだけれど
その人は何も言わずに
ただ来てただ帰っていく
ただ音楽を聴きに
ライブを観に来てくれてるのかな、と思うと
絶対に期待を裏切りたくないな と毎回強く思う
今日の自分は前回より
一つでもいいライブができているんだろうか
できていなければ
いつか来なくなるかもしれない
いや、いつかじゃない
来なくなるんだよ。みんな。
話なんてしに来てるわけないんだよ
そんなもんツイキャスでもツイッターでもできる
お客さんをなめるな
「今日も来て良かった」
とライブだけでちゃんと思わせ続けなければ
誰も来なくなる
もっといいライブがしたいバンドマン
もっといいライブが見たいお客さん
当たり前のことだけど
お互いがそんな風に思って
それで掛け算みたいにライブが良くなるとしたら
それほどいい関係ってない気がした。
もっともっといいライブがしたい。
もっと届く曲が作りたい。
そして成功して
いつか大きいところでライブをして
いつも話さないその子がやっぱり来てくれて
帰らないで客席に残っていて
「今日はあんまり良くなかったです」
とか言ったら
ドラマみたいで面白いのに。
―――――――――
PS
こんなことを書いた根っこって
なんだろうと思ったんだけど
他のバンドマンがお客さんにボディタッチとかしてるのを見た。
ホストやれよ もう。
俺、話すのはいいんだけれど
というか全然嬉しいんだけれど
必要以上に仲良くなってしまうと
ライブに情が入ってしまって
純粋に音楽として見てもらえないし
やることもできなくなっていくと思って。
仲良い方が来やすいだろうし
伝わりやすいだろうし
安心だろうし。
でもそんな安心は
自分をダメにしていく気がして
音楽がダメでも
話せばいいやみたいになったら
チェキを撮ってるアイドルと
何も変わらない気がして。
彼女らはそれを商品としているから全然正しいと思うんだけど
でも、
バンドマンは違うだろ
俺はなんか気持ち悪かったんだ
なげーよPS
MV「下北沢のギターロック」
▼リリース情報
カザマタカフミ 著
『売れないバンドマン』(※書籍)
12月11日(月)発売
四六判/232頁/1,500円(税込)
発売元:シンコーミュージック・エンタテイメント
※予約等、始まり次第お伝えします。
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▼リリース情報
3markets[ ] フルアルバム
『それでもバンドが続くなら』
12月6日(水)発売 LFRR-0005/¥2,700(税別)
タワーレコード予約はこちら
http://tower.jp/item/4619416
2.僕はセックスができない
3.下北沢のギターロック
4.ホームパーティ
5.あきた
6.バンドマンと彼女
7.ヘッッドホン
8.人生詰んだ
9.バースデイ
10.裏セブンスター
※篠塚将行(それでも世界が続くなら)プロデュース作品
※ジャケット・イラスト:世紀末






