知らない人とは話したくない。できれば。
こんな奴の本がどうして出ることになったのか
その奇跡について書く
今回本を出版してくれる
みーやん(シンコーミュージックの営業さん)に会ったのは
「バンドマンと彼女」というシングルCDが出るちょっと前だった。
その日は昼にスタジオ練習がある日だった
朝、
お世話になっていたビレバンの方から
今夜何人かで飲みに行きませんか、と誘われた。
他の会社の方が何人かくる。と。
絶対嫌だった
知らない人と飲むどころじゃなく
目上の知らない人たちと飲むなんて
酔えないし気を使うし。
CDの営業みたいなことも しなければならないのか。
つまんない話にも笑わないといけないのか。
ビールのグラスがちょっとでも空いたら注がなきゃいけないのか。
考えてたら吐き気がしてきた
吐きたくない
行きたくない。
伝家の宝刀
「行けたら行きます」
と返信をしてスタジオへ向かった。
スタジオへ向かう途中
頭の中をぐるぐるするのは
「だから売れないんだよ」
という、
言われたこともない言葉。
行かない理由、それ なんなんだよ
人と話したくない じゃなくて
人に頭を下げたくないだけじゃないのかよ
コミュ症とか便利な言葉に逃げてるけれど
ただ傷つくのが嫌なワガママな子供なだけだろ
ガキ。
だったら一生そのままでいろ
売れたいとか二度と言うな
そんな逃げ回ってる奴のことを手伝ってやりたいなんて
応援したいなんて誰も思わないからな
車が新宿のスタジオについた
相変わらず吐き気が続いていた
気持ちは変わらず
飲み会へは行きたくなかった
わかっていた
スタジオから帰って家に一人でいたところで
何一つ変わらないのはもうわかっていた
行かなかったことを後悔するかもしれない
でも
行っても後悔するかもしれない
ぐるぐるする
傷つきたくなかった
何か後押しが欲しかった。
行きたくなるような理由が。
メンバーに話した。
「今日さ、接待みたいな飲み会があるんだけど
バンド費からお金出たりする?」
「いいよ」
そして俺は飲み会へ行き、
シンコーミュージックのみーやんと出会い
意気投合し色々あった後
本が出ることになった
つまり奇跡の正体とは
少しの勇気というか、
まあ最終的には少しのお金なのかもしれない
夢や希望も金で買えるんだろうか。
夢のない話だ
こんな奴の本が出る。奇跡だなほんと。
奇跡は何一つ起きないけど
誰か俺と飲み行こうぜ。
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PS.
明日はもうちょっと真面目に本が出るまでの工程を書く…
どんな本を出すのか、という企画会議というのがあるらしい…
バクマンみたいだった





