日本の技術そして未来 | 彩生家哲学 -The future draws an ideal and faces the reality-

彩生家哲学 -The future draws an ideal and faces the reality-

亀工房株式会社代表の亀山賢造のブログです。
くらしの彩りの追求!幅広く今とこれから…それを取り巻く環境について、ジャンルも様々に幅広く独自の目線で語ります。
読者の方に共感いただけたら幸いです。
亀工房代表の亀山賢造の考える”今”を公開しています。

みなさま核融合発電はご存じでしょうか?核と聞くと、原子力エネルギーですから、放射性物質など心配になるかと思いますが、核分裂とは異なるこの核融合反応は安全でかつ直接的な兵器転用されるよなものではないので安全で膨大なエネルギーを生み出す発電として注目されています。そんな核融合研究をしている研究所を見学できる機会をいただきまして行ってまいりました。なかなか無い機会なのと、これが人類の未来を変えるであろう研究で、特に日本人の役割は大きいと思いますし、ご興味を持って携わる方に増えてほしいと思いますので共有したいと思います。

 

まず核融合の研究は世界で行われており、代表的なものはITERという核融合炉を国際協力の下で研究がおこなわれているものです。ここでは、なんとロシアも中国もインドも協力関係にあって、日米、EU、UKとこれらの国が一同に集まれるのは今では、ここだけではないでしょうか。そんななかでとても日本の役割が大きいのは、そのITERを補完するために1/3くらいの大きさで実験炉を作っています。それがなんと日本にあります。場所はお隣の県茨城県那珂市です。EUと日本の共同研究をしていまして、一機目はJT‐60と言いまして昭和60年に運転を行い、数々の実験から得られたデータは世界一になっています。2機目は1機目を解体して2008年から開始しまして、2020年にそのJT‐60SAを完成させています。そして2023年の12月に初めてプラズマ状態に点火を行い成功させています。 これはテレビでもニュースになりました。すごさをどう伝えていいかわかりませんが、絶対零度近い-260度程度にした超伝導コイルに電気を通して、高磁場をつくり、プラズマ状態にした電子を空間に閉じ込めて、そこで1億度くらいに温度を上昇させます。

 

超絶冷たくして、超絶熱くするのをわずか数メートルの範囲で行っています。すごくないですか?

 

そうすると電子が原子核を離れて自由運動を始める。つまりバリアが外れた原子核同士が秒速1000キロくらいのスピードで走り出しぶつかり合う可能性があがる。そしてそのぶつかる融合反応時にものすごいエネルギーが放出されます。そのエネルギーが発熱発電に利用されます。使用するエネルギーより発生させるエネルギーが上回る実験結果もアメリカでは別の手段で成功させており、期待値が非常に高くなっています。ブレイクスルーも近いとしているのはこれがあったからだと思います。

 

書いているとまだまだ書きたいことがあるのですが、今回はここまでにします。

 

未来の若手技術者がまだまだ不足していると聞きますので、一年に一度イベントで一般公開もやっているようなので、ぜひご覧になっていただき、このような道を目指す人が増えたらと思います。 リンクつけます! 量子科学研究開発機構