「全ては自分」の意味と説明 | 原初の星の物語

原初の星の物語

オリジナル作品「紺碧の採掘師」のブログ。更新情報など。

よく悟り系では「全ては自分」という事を言うけれども
それを「知識として」表面的に知ってしまうと
例えば嫌な人と出会った時に「あれも自分なんだから受け入れなきゃ」とか
自分のネガ感情から逃げる為に使ってしまうという事が発生するんで
(過去の自分です。昔はそれやってた)

ちなみに中野さんの本で「全ては自分の投影」という事を書いてて
私のブログの過去記事でも投影の事を書いてるけども


ここはキチンと解説しとかないと誤解を生みやすい。
 

単純に言えば「投影」は心理の方で、「全ては自分」は悟りの方ですが、

 

しかしこの二つは密接な関係にあります。

例を挙げて説明すると分かりやすいんで自分の作品を例に出すけど
ここにこんな絵がある。

 

で、貴方はスマホとかPCとかでこの絵を見てますよね?
「本当の貴方(真我)」は、その画面です。全ての現象を支える「画面」なのだから、

このキャラ全てが「貴方」です、というのが「悟りの見地から見た真実」です。

しかし、貴方がこのキャラのどれかに感情移入したとします。
例えば右端のキャラの立場に「なり切った」とします。

その時そこに見える世界は、そのキャラが持つ自我の世界です。

自我(キャラ設定)とは現象を映し出すフィルタのようなものだと以前の記事で書いたけど
それが「個性」であり、だから別に自我を無くす必要は全く無いんです。

貴方がそのキャラになり切った時、そこに見える世界は

そのキャラが持つ自我(観念の集合体・キャラ設定)の世界であり

その時、他のキャラの世界は全く分かりません。

他人の事は他人自身にならねば分からない、という事です。

貴方が他のキャラに見るのは、貴方の自我(観念フィルタ)を通して見た世界で、
それが「投影」の仕組みで、これが「心理の見地から見た真実」です。

ですからこの場合、「貴方がどのように他者を解釈したか」が問題であり

「あの嫌な人も自分なんだ」というよりも

その「嫌」な部分、どのように嫌なのか、なぜそのように思うのか

自分にどんな観念(キャラ設定)があるのか、が焦点になります。


悟りの見地から見た、個別自我の無い全体としての「全ては自分」と
自我(心理)の見地から見た「全ては自分」は別なんですが、しかし

自我の見地から見ても、全ては自分の自我のフィルタを通して見た世界(解釈)なので、
結局は「全ては自分」という事になるんです。

これが「全ては自分」の意味と仕組みの説明です。
 

とりあえず

「全部自分なんだからあの人もこの人も自分」と単純に考えちゃダメですよ。

……ちなみにもっと深く言うと(ここからは完全に悟り系)

「真我」と言われる本当の自分、つまりスマホの画面が
とあるキャラに焦点を当てて、そのキャラの世界を体験している訳ですが
しかし皆さん、物語を楽しむ時、色んなキャラになりますよね。
つまりキャラ(自我)の数だけ世界がある。

上記の絵で言うと16人の世界が「同時に起こっている」訳です。
それが「パラレルワールド」と言われるものです。

この世の構造は、物語の構造と全く同じです。

こちらの記事も参考までに


あと「物語」について、一つ補足。

 

よく「全てはストーリー」とは言うけれども
しかし「現象世界の仕組みがどうなっているか」については

「ストーリー」ではなく理論的に説明が出来ます。

しかしそれすら「ストーリーだ」とするなら(確かにそれが悟りの見地ではあるが)

それは確かにそうなので……

 

例えて言うなら上記の作品世界で「人工種」という種族がいるとか言うのも

その現象世界(物語世界)の世界設定ですから「ストーリー」です。

 

だからと言って「全てはストーリーだから」という事にはならんというか

まぁうんそう思ってスルーしてもいいっちゃいいけど

 

……という感じなんですよ爆  笑

 

で、現象世界を生きる自我の立場からすれば

「人の自我の仕組み」「意識がどのように現象化するか」等の

「この世の世界設定」は知っておいた方がいいと思います。

 

んで例えば上記の作品世界で「人工種がどのような存在か」とかは

「その物語世界においての真実であり理論であり仕組み」なので

そこに「正しい理論」「絶対の真実」は(物語上ではあるが)存在します。

 

なので、我々が生きるこの現象世界において

「心理理論」は「ストーリー」ではありません。


人の自我はどうしても「嫌な事」から逃避する傾向があるので
悟りの理論とかをその「逃避する為の言い訳」に使う事が多々あるので注意です。
ですので「納得いかない事は自分でとことん突き詰める」が非常に重要ですニコニコ