和訳しないで理解する!|『最高の英語学習法』 その4
学校英語がツールに変わる!『最高の英語学習法』その4は、「スラッシュリーディングの進化と直読直解法」についてです。フレーズごとに意味をイメージする前回は、トランプ大統領の就任演説をスラッシュで切ってみました。長い文も、このように意味のまとまりごとにフレーズで切っていくことで、理解しやすくなります。>We, the citizens of America,/are now joined in a great nationaleffort/torebuildour country/and restore itspromise/for all of our people./Together,/we willdetermine the course/of America and the world/for many, many years to come./>私たちアメリカ市民、/今では偉大な国家的努力に参加しています/国を再建するそして、その「約束/すべての人々のために。 /一緒に、/「コースを決定します」/アメリカと世界の/これから何年も /(日本語訳はgoogleの自動翻訳です。不自然な日本語には今は目をつぶってください(^^;)日本語訳の文字ではなく、文の意味をイメージし、情報を積み重ねていく要領でしたね。一行ごとにつかんだイメージを、絵を描いていくように重ねていく感じです。慣れれば文章理解のスピードが上がります。(文の発音についてはweb動画などで確認済みとして話します。「シャドーイング」という練習方法を使いますが、詳しくは次回の話題としますね。)文字のまとまり→単語のまとまり→文まず、文字を覚えたての子どもが絵本を読む時の様子を思い浮かべてください。一文字一文字を、たどたどしく読んでいくと思います。そして、大きくなるにつれて単語のまとまりで文の前後の関係を瞬間的に察知し、文を読み進んでいけるようになります。たとえば、僕の子どもたちも大好きだった「ノンタンシリーズ」のおはなしを使いますね。(画像はhttps://www.kaiseisha.co.jp/books/9784032170108より)「ノンタン ノンタン、 ぶらんこ のせて。」文字を覚えたての子ならば、「ノ・ン・タ・ン ノ・ン・タ・ン、 ぶ・ら・ん・こ の・せ・て。」のように文字ごとに(たぶん)読むでしょう。それがだんだんと上手になって、「ノンタン ・ ノンタン、 ・ ぶらんこ ・ のせて。」と、単語ごとに読めるようになります。そして、絵が示す意味、そして文字と音声が一致することで、徐々に言葉を覚えていきます。このように、文字から単語、単語からフレーズへと、一度に理解できる範囲は、言葉の上達とともに、だんだんと広がっていきます。『じゅげむ じゅげむ ごこうのすりきれかいじゃりすいぎょの すいぎょうまつうんらいまつ ふうらいまつくうねるところに すむところ・・』立て板に水のように話される落語のこのようなフレーズも、相当な速さで理解・イメージできるように。視線は認識できるフレーズごとに移動していくまとまったフレーズで覚えてしまっていると、言葉の一つのかたまりとして認識されます。誰でも知っている英語表現、"Good morning! How are you? I'm fine, thank you."のように。日常のあいさつなどは、体に染みついているわけで、翻訳して考えるレベルではありません。その数をどれだけ知っているか、身についているか、が、英会話だけではなく、「英語力」の一つです。そして、文を目で追っていく時、その視線の移動は、文字ごとではなく、その人が認識できるフレーズごとになっているのです。そこで僕が学校の授業で取り入れたのは、「スラッシュで区切ったフレーズを一つの視野に入れる」トレーニングです。フレーズのまとまりをパターン化し、視線の移動感覚を覚えるためです。単語の意味さえわかれば、文構造のパターンはある程度決まっているからです。>We, the citizens of America,/are now joined /in a great nationaleffort/torebuildour country/and restore itspromise/for all of our people./Together,/we willdetermine the course/of America and the world/for many, many years to come./このように、次のフレーズが目に入らないように改行しながら、語句のかたまりとして認識できるようになるまで、一度精読して文構造や文法事項を理解した文を、音読しながら繰り返したのです。ちなみに、一度に目で捉えられる語数は7語程度までと言われています。・・次回は「音声」の使い方について。「スラッシュリーディング」からどのようにリスニング力を上げたのかお話しします。テーマは「シャドーイング」です。