式中初七日についての所感 | 奏楽山西光寺BLOG

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浄土真宗本願寺派西光寺(奈良県香芝市関屋)は、早期から檀家制を廃止し、現在は門徒会で護持されています
環境問題へのささやかな取り組みとして超小型モビリティを導入
グランドピアノを常設し地域交流を意識した音楽イベントなども企画発信中

式中満中陰(しきちゅうまんちゅういん)という奇天烈な提案が過去に一度だけありました汗勿論お断り。

そしてまた、最近やや増加傾向にあるのが式中初七日(しきちゅうしょなのか)ピリピリ、どうやら”葬儀式の最中に初七日を一緒にまとめて執り行う”ということらしい汗???

 

これらについて私は一度たりともお受けしたことありませんが、なぜ?こんな変な依頼/提案が増えるのか?あれこれ考察したうえで、その理由やそれぞれのメリットを簡単にまとめると・・・

 

●お坊さん=時間効率よく法務をこなし御布施だけは従来通りいただく。単にズボラな守銭奴ゲッソリあせる

●葬儀社=式場の運用効率をあげスタッフへの人件費を減らすため。基本サービス業。競争も激しいらしい。

●ご遺族=短時間で滞りなく葬送儀礼を終えたという満足感。

 

譬えが適切か微妙ですが「今からみんなで晩御飯を食べるけど、また集まるの面倒くさいから、明日の朝御飯もついでにたべておきましょう」こんな感じに映ります。

時期が近いから小学校の卒業式と中学校への入学式を併せて行う。今年の誕生日と来年の誕生日をまとめて一緒に祝う。そんな人生だったのでしょうか?

仏事に対する冒涜とまでは言いませんが、行儀が悪すぎます。内容が意味不明で、そこに勤行作法も存在しません。

結論からいうとそこまでして初七日法要を営む必要ありません注意

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前にも書きましたが、

◆葬送儀礼、主たる八つの場面◆

①臨終(りんじゅう)※全体の打ち合せ→②通夜(つや)→③納棺(のうかん)→④出棺(しゅっかん)→⑤葬場(そうじょう)→⑥火屋(ひや)→⑦収骨(しゅうこつ)→⑧還骨(かんこつ)

先ず、場面それぞれに勤行作法があり、そして、⑧還骨勤行〔お骨となってご自宅に戻られた時のお勤め〕を終えないことにはアフターのお仏事である中陰法要は発生しないということ。※初七日は葬送儀礼に含みません。

初七日(しょなのか)は中陰法要の初回という意味で、死亡日から七日め(*逮夜として勤める場合は、死亡日の前日から七日め)に営むべき法要なのです。

 

うちの宗派だと葬儀規範書があり、さらに葬儀規範の解説本も発行されている下矢印

この規範本を熟読したうえで、この通りにできないこと(時代性や場所柄で)もあるけれど、本来の意味からズレが生じないように各住職は考えているのです。

近年では②通夜と③納棺の順番が入れ替わってしまい、通夜のときに既に納棺されていることが殆ど。④と⑤を併せて葬儀式

当山の地域では、③納棺勤行⑦収骨勤行の依頼はほぼ無くなりました。さらに昔は⑥火屋と⑦収骨の空き時間に仕上げというお勤めがあり、隣組から精進ぶるまいお弁当がおこなわれていました。

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■浄土真宗の中陰は七日参り■

中陰(ちゅういん)は中有(ちゅうう)とも云い、故人さまの宙ぶらりん期間とする宗派もありますが、浄土真宗に”宙ぶらりん”の期間はなく、〔即得往生〕すでに故人さまは還相回向のおはたらきであり、弥陀仏に等しい仏さまに成られたといただきます。残されたご遺族は悲しみのどん底にあっても、ただ悲しいだけではおわらず、ご自身にとって念仏相続、仏法聴聞、仏徳讃嘆の時間とするのが中陰法要であり、七日参り(なのかまいり)とも云います。今迄ご縁のなかった児童みなさん諸々にとっては、経本を手に取り正信偈や阿弥陀経を目でおう、小さな声でもいいので一緒に称名念仏、お勤めできることを目指す習礼期間とも言えます。また、七日ごとに近しい者が集まることで、もう更新されなくなってしまった故人さまとの想い出のピース(パズルの)が新たに埋まることもあったり、いちばん寂しい思いをされている方の心の支え(仏教的グリーフケア)になることもあります。そういった意味を伝えきれていない僧侶側に問題があると思いますが、お手次ぎのお寺さんに質問すれば色々おしえてもらえるはず。

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核家族化の影響もあり仏事の家庭内相続が減っていて、知らないことだらけかも知れませんが安易にインターネットで調べると正解に行き着かない場合もあります(デタラメ多いです汗

検索は発信元が信用できるのか?会社?団体?寺院?宗派?カルト?葬祭業?営利目的?誘導?詐欺?知ったかぶり?出鱈目?見極める能力が必要になります。いちばんのおすすめは、それぞれのご宗旨で相談できるお寺さんとつながること。

 

日程では数日先になる『初七日法要』を、苦渋の決断で悲しい繰り上げて、⑧還骨(かんこつ)と併せて執り行う汗・・・百歩譲ってここまでにしておきましょう。

これも海外など遠方に帰る近親者があるとか特別な事情があって始まったこと飛行機DASH!

何度も書きますが、無理して初七日法要は営まなくてよいですから。

 

私が喪主の立場だったら、式中初七日を快諾するお寺さんとは即刻手を切る。式中初七日を勧める葬儀社の世話には絶対ならない。以上!!苦笑

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ほったらかしミニ菜園からゴーヤ収穫バーベキュー左

最近ちょっと肥えましたので、食前にゴーヤサラダをいただきますお願い

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さてさて、今回の一曲はAlicia Keys『Empire State Of Mind』・・・サンプリング前の元曲はTheMoments『Love on a Two-way Street』

皆さん今年のトニー賞はご覧になりましたか?

私、演るほうではヘヴィメタ/ハードロック(あ、たまに雅楽も汗)、聴くほうではジャズ/クラシック専門と思われがちですが、実は舞台演劇やミュージカルが大好きで音源は古いものから最近のものまで相当なコレクションです♫

ミュージカル『ヘルズ・キッチン』はアリシア・キーズの楽曲によるjukeboxスタイルで、彼女の青春時代をリンクさせた内容になっています。

ネタばれになるので詳細には触れませんが、他にも観たい作品盛りだくさん!!ストレートプレイをふくめて今年のトニー賞も豪華でした拍手

釋俊彰目がハート