念珠の紐が切れると「縁起が悪い」(※悪いことが起る前兆という意味)とおっしゃる方がいますが、決してそんなことはありません。
花が咲くことも、花が枯れることも、無常であるように。
お念珠の紐が切れるのも、常で無い証拠。
そもそも縁起に良いも悪いもありません。
現代の言葉のなかで、間違った使われ方の仏教用語はたくさんあります。
縁起・・・については長くなりそうなので、またの機会に。
お坊さんの場合は、お念珠や草履の鼻緒が切れるなんざ珍しいことではありません。
お念珠は使用せず、大事に引出しにしまっておいても劣化し、正絹紐が切れていたりします。
先般、上洛した際に私用のお念珠をまとめてお直しをば。
西光寺が前住時代からお取引させていただいている念珠店は、円町にあるS念珠店や、本山前にあるF念珠舗やY商店。
しかし、このたびは以前から気になっていて、本山へ行くたびに立ち寄るぜにやさんでお世話になってきました。
京念珠ぜにやHP
いつもBGMにジャズが流れ、個性溢れるお念珠に出逢うことができます。
とにかく、紐色の組み合わせのセンスが抜群なのです。
ですので、「茶色や緑はあまり好きではないので、それ以外の色でおまかせします。」と伝えてリフォームをお願いしました。
じゃじゃ~ん!
↑すごいオシャレになりました。
大満足です。
※修理代も思ったより安かった♪
これは↓僕のその他の単念珠コレクション。
実は価格的には廉価な物ばかり。
アフリカンなアンティークショップで入手したアクセサリーの玉を繋いでもらったものや、野口英世さんがお一人かお二人ぐらいで買えるものが多いです。
ちなみに↓古い純正の紐の色はこんな感じでした。
ちょっと地味めなのがおわかりいただけると思います。
以前、ぜにやさんで入手した中でいちばんのお気に入りはコレ。
メタルっぽさに赤い組み紐がたまらなくファンキー!
お念珠は切れる前に修理に出されるのもよいと思います。
ゆるんでくると、あともう少しで切れるという状態ですので、その状態で修理に出せばバラけて玉を失うことがありません。
釋 俊彰