夫は医師、

私は歯科医師です。

二人併せてダブルドクターです。

 

医師と歯科医師、

それは似て非なる物。

 

では

医療機関=クリニックと

歯科医療機関=デンタルクリニックは

どうでしょう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

診察内容

 

 

 

歯科では、予め診察内容が大体把握できるので、

予約診療が時間通りに進むと思います。

予約のない急患の患者様が来られたとしても、

そう多くはないでしょうし、

症例によりますが、

応急処置だけの対応もできなくも無いと思います。

 

一方で

医科は、体調の変化のない患者様であれば、

予定通りの時間で行えますが、

急患、それも重症の方が来られると、

検査が多くなり、

その上、医師看護師全てで対応しないといけないこともあり、

予約通りに進まなくなります。

救急搬送とかになれば、

全ての業務がストップしてしまうことがあります。

だから、予約制はなかなか難しいですね。

急変もあり得るので、やはり予約外も診ないといけず完全予約制も出来ないです。

 

業務内容としては、

夫と、仕事をしていた頃の自分とを比較すると、

診察時間     医科<歯科

患者様との会話  医科>>>歯科

作業       医科<<歯科

事務作業     医科>>>歯科

という感じでしょうか。

 

他に歯科特有ですが、技工がありますね(入れ歯、差し歯、インレー)

院内で技工される先生も少ないと思うので、

印象に石膏を流して、

技工所もしくは技工士さんに指示を出す。

 

 

 

レセプト

 

 

 

 

歯科は、病名も治療法も限られているので、

医科と比較して、

レセプトも難しくないと思います。

投薬内容も、鎮痛剤や抗生剤と限られています。

処置を終えた先生が、そのままカルテ作成、

受付で金銭のやりとりだけでも業務はできると思います。

 

医科は

電子カルテのチェック機能があるとは言え、

歯科より、病名も多くあり、

レセプトも複雑なので、

受付スタッフがカルテの内容と照らし合わせて確認し、

会計チェックを行い、会計となります。

従って、受付の人数がかなり必要です。

 

 

 

 

 

スタッフに求められる技量

 

 

 

 

看護師、歯科衛生士、

それぞれに専門的な知識・技術がありますので、

それは置いておいて、

事務スタッフを考えると、

単純に医科と歯科は比較できませんが、

やはり医科の方が、知識用も業務量も多いように思います。

 

受付とは言え、

医療用語はかなり詳しく勉強しないといけません。

それはレセプトのためだけでは無くて、

電話対応、急患対応などで、

どんな症状を注意しないといけないか?

危険を察知するためです。

小さな見逃しが、大きなミスにならないようにをしなくてはなりません。

 

医科も歯科も知っている立場からすると、

スタッフ教育、人材育成も、

やはり医科の方が難しいように感じます。

 

 

 

接遇

 

 

 

 

医科は、歯科より接遇面において

10年遅れていると言われているのを聞いたことがあります。

以前 経営コンサルタントをされている方に

医科が歯科の接遇を真似て追いかけていけばいいのでは?

と聞いてみたことがあります。

答えは、

「医科は保険、歯科は自費をいくら出すか。

従って、保険診察の医科で歯科並みの接遇を実践することは意味が無い」

と言われました。

 

コンビニより数が多い歯科医院、

きっと生き残りをかけて競争が激しいのでしょう。

いづれ医科も歯科並みに競争が激しくなれば、

(都会ではもう競争が激しいと思います)

もっと接遇に力を入れるクリニックも出てくると思います。

 

 

 

 

違いは・・・

 

 

 

 

同じ体を診る立場とて、

医師と歯科医師、

似て非なる物。

 

クリニックとデンタルクリニック、

それも似て非なる物。

 

患者様のため・・・

という気持ちは変わらずとも、

やはり違う。

両方を知っているからこそ、

私が感じる違い、

それは、命により関わっているかどうか、

その差だと思います。

 

そして、なぜ私が歯科医師を辞めたか?

 その③へ続く