5月24日(金)は午前中、池袋でお仕事
中学生にコピーライターというお仕事についてお話をしてきました。
ブリリアホールの前を通ったら…もうありちゃん(暁千星)の主演公演『夜明けの光芒』のポスターが出ているではないですか!きゅん
そして夕方は渋谷へ
(東急本店なくなってて、Bunkamuraもオーチャードホール以外の営業が終わっててビックリした)
Bunkamuraオーチャードホールに、KバレエTOKYO(Kバレエカンパニーは改名したのでした)の『カルミナ・ブラーナ』を見に行きました。
なぜって、熊川哲也特別出演との告知を見たから!
最初と最後にドーン!…フォルトゥーナの役割ですね。
2019年に初演(アドルフ:関野海斗さん、フォルトゥーナ:中村祥子さん)を見て胸が揺さぶられて、そしてコロナ禍では映像作品になったものも見て、その時は哲ちゃんと関野さんで。
今回はなんと
アドルフが飯島望未さん!
女性!?とビックリ
女性のアドルフに男性のフォルトゥーナ。興味深く出かけました。
客席には…
昔の知人(母は今も連絡を取り合っているみたいでしたが)の姿があり、でもその方は大勢の方にご挨拶される立場なので、ただただ眺めておりましたが…
そんな時、
通路側の私の前を「すみません」と通る一人の女性。
可愛い声と、カジュアルながら質の良い黒いパンツとキャメルのパーカーに、なんか素敵かも…と顔を上げると、ショートカットに黒いキャップの後ろ姿。
背が高くて細くて…絶対美人と確信して
「顔見たい!」と3個先の席に座られたその方に目をやると…
ゆりちゃん(紫門ゆりや)!?
思わず「え?今日金曜日ですけど!?明日は前楽、明後日は千秋楽ですけど!?」と、動揺しながら日程を見ると、花組さんは休演日でございました。
わあ、びっくり。
他の組の今後の日程もそうだけど、東京の前楽・千秋楽の前日の金曜日って休演日だったんだ!!
というわけで、100%ゆりちゃん確定。心臓バクバク
実はこの日は七海ひろきファンミーティングと日程が被っていて、先にKバレエのチケットを取ってしまったのでファンミは涙を飲んだんですが…ゆりちゃんのおかげで、そんなモヤモヤはすっかり帳消しになりました
第二次世界大戦下、ナチスに占領されたパリを描く
『アルカンシェル』上演中に、演目はたまたまとはいえ『カルミナ・ブラーナ』を見に来られるなんてすごくいい
と思うし、何より休演日に一人でKバレエを見に来られるゆりちゃんに「さすがです
」と、ますます好きになりました。
ちなみに客席が明るくなってカーテンコール際、お隣のマダム二人が帰られたので、私…ゆりちゃんのお隣で遮るものがない状態で…
「ああ、私とこんなに身長差があるのね…素敵」とか思ってました。
ふぅ…お手紙書こ
さて『カルミナ・ブラーナ』
初演65分。配信も65分。でも今回は75分。
何で10分増えたかまでパンフを見比べたりしていない私にはわからないんですが、場面増えてるかなぁ??
冒頭、哲ちゃん登場。
真っ暗な中に浮かび上がるように現れる哲ちゃん。
囚われているかのように足取りは重く、、、そして背後から忍び寄る手に真っ黒く汚されていく白いシャツ。血のようにも見えます。
そしてアドルフ誕生
初演で物語の流れはわかっているので、無邪気なようで残酷なアドルフと、それに狂わされていく人々や動植物を覚悟を持って見守っていたんですが、、、
なんていうか…驚いた。
初演よりも、よりエグかった
女性が演じているとはいえ
「少年」の役だから「男の子」として見たらいいんでしょうけれど、
でも演じているのは「女性」。
そんなアドルフが、狂って乱交したり、狂って美しい鳥を殴り殺したりする姿を、ゲラゲラ笑いながら見ているんですが…
「男の子」なら私の中で、ある程度の残虐性は織り込み済みなんだと思います。
でも「女の子」にその感覚がなくて…
少年役ではあるけれど、女性に演じさせたことで、
“女性性”が残虐な言動に誘導してゲラゲラと笑っている姿にとてつもないグロさを感じてしまいました
普段、女性が演じている男役さんを普通に、男性のように見ているのに不思議なものですね。
そして「触るもの皆傷つけた」状態で、みんなが離れ、孤独を感じて淋しくなる場面。
のび太くんが“どくさいスイッチ”を押しまくった後のような場面。
…ここでチェッカーズ、およびのび太という男性をツルツルと例に出せてしまうあたりが、
もうやっぱり幼い男の子が持つ残虐性、暴力性は世論もある程度受け止めているってことかも。。。
で、そんな孤独に体育座りをするところから、でもなんか周りがアドルフを許して受け入れたよー!よかったねー!みたいな展開に
「そんなわけないだろ」と心の中で毒づく私
君がやってきたことは「ごめんねー」と泣いて許されるレベルを超えている。
早く…早く正義の鉄槌を!!と、思いながら、ふと心によぎる
「あれ?もしかして再演は鉄槌なし!?」という気持ち。
そのくらい不安でムカムカしていたんだと思います
何を許された気持ちになっているんだよ
みんなも許すなよ
いや、許されたような幻想を見るなよと。
そんな不安とムカムカがピークに達した頃…
きたーーーー!!!!
正義の鉄槌!!
哲ちゃんによるお仕置きタイム!!
群衆の真ん中にグッとせり上がる哲ちゃんの存在感といったら強烈!
絶対に抗えない力、そしてとてつもない怒りを感じました。
抵抗しながらもフォルトゥーナに捕まって逃げられないアドルフ。
飯島さんの細っこい腕や足が、まるでバキバキと粉々に折られていくようでした。
お仕置き、容赦なし!
そして、バキバキに折られたようになって…なすすべなく闇に引き込まれていくアドルフ。
ありがとう、フォルトゥーナ。
ものすごくスッキリした
足をジタバタさせる勢いで興奮した!
『クレオパトラ』もそうですが、『カルミナ・ブラーナ』も
ドーン!と最大の衝撃を与えて、スン!と終わる哲ちゃんの演出に、私…完全に転がされてます。
大好き。最高。
次は栗山廉くんが出演する新作『マーメイド』に行く予定。
これまたどんな解釈を見せてくれるのかが、本当に楽しみです。