第四部
MARIONETTE- ASKA
多くの機動兵士を失った横浜紛争から2年。西暦2059年の春に一人の新入隊員が防衛軍に入隊した。名前は羽生 明日香(はにゅう あすか)。防衛軍の特別歩兵部隊へ入隊する新入隊員は機動兵士養成学校でもある大和学園と武蔵学園から入隊する者が殆どで一般校からの入隊は非常に珍しい事である。同じく防衛軍に入隊した生徒の中に飛鳥(アスカ)と呼ばれる青年がいた。飛鳥は新兵でありながら、防衛軍の隊長で実力者でもある不知火 詩音をその戦闘に於いて圧倒する。2人のASKAを迎えた防衛軍は空席となっていた統括隊長の選考を兼ねて隊員同士のチーム戦闘、バトルロワイヤルをすると発表した。
世界は第三次世界大戦の前夜とも言われるほど緊迫した情勢が続く中、2人のASKAは防衛軍の中で何を感じ、どう戦うのか。MARIONETTEシリーズ第四部、戦闘は始まったばかりである。
【登場人物①羽生 明日香(はにゅう あすか)】
千葉県立富川高校に通う女子校生が機動兵器の戦闘に憧れて防衛軍に入隊した。大和学園や武蔵学園の卒業生と違い、機動兵器MARIONETTEを初めて装着する明日香は防衛軍の中でも落ちこぼれであった。金剛 仁(こんごう じん)率いる第28部隊に配属された明日香は、訓練の途中で奇妙な現象を体験する。どこからか聴こえて来た、優しくて、懐かしい感じの声。そして物語の終盤で、明日香はもう一人の主人公である飛鳥と対峙する事になる。防衛軍の歴戦の兵士達を圧倒する飛鳥に対し、真正面から互角以上に戦う明日香は既に明日香では無かった。エマ・スタングレー、それが明日香の体内に宿るもう一人の人物である。なぜ明日香が選ばれたのか。エマ・スタングレーとは何者なのか。羽生 明日香(はにゅう あすか)は、MARIONETTEシリーズの中でも最重要人物の一人であり、シリーズ全般の鍵を握るヒロインである。MARIONETTE- ASKA、これは彼女の物語だ。
【登場人物②飛鳥(アスカ)】
この物語の、もう一人の主人公であり、もう一人のアスカである。彼の本名は誰も知らないが、彼はASKAとして育てられた。横浜紛争により防衛軍内部での権力を失った永島 藤五郎(ながしま とうごろう)少将が、科学者である勅使河原(てしがわら)と手を組んで、秘密裏に進めていたプロジェクト『ASKA(アスカ)』。それは、マリオネットと人体とのシンクロ率を強制的に高めて驚異的な能力を引き出す実験に他ならない。つまり、飛鳥は、その実験体であり成功例である。シンクロ率を高めた飛鳥の戦闘力は、防衛軍の若きエース、不知火 詩音(しらぬい しおん)をも圧倒する。飛鳥のマリオネットの特徴は紫紺色の装甲がシンクロ率の上昇と共に発熱し炎を吹き上げる所にある。人は彼を『炎のマリオネット』と呼ぶ。
【登場人物③七瀬 怜(ななせ れい)】
第一部の主人公であり、MARIONETTEシリーズ全編を通してのヒロインの一人である。優れた運動神経と天才的な戦闘技術により、武蔵学園歴代最強とも噂される彼女が防衛軍に入隊したのは、二人のASKAが防衛軍に入隊した年と同じ年であった。孤高の怜は、偶然にも飛鳥と知り合いになり、バトルロイヤルでは飛鳥と共闘し激戦を勝ち抜いて行く。純白のマリオネットと二刀の細長い剣(フルーレ)を使いこなす彼女の戦闘能力は凄まじく、戦闘力を強化された飛鳥ですら一目置く存在である。統括隊長選抜試験のバトルロイヤルで、最後まで生き残った隊員の一人である。
【登場人物④大和 幸一(やまと こういち)】
第二部の主人公であり、本編では神坂 義経(かみさか よしつね)隊長が指揮する第17歩兵部隊に所属する。同じ部隊の北条 帝(ほうじょう みかど)とは、大和学園時代の同級生で親友でもある。大和が所属していた学年は、大和学園黄金世代と呼ばれ、中でも大和(やまと)は最終ランキングNo1で卒業した超大物ルーキーと言える。彼のマリオネットは戦艦大和を彷彿させる鋼色の塗装が施されており、スピード型のマリオネットから繰り出される『バスタード・キャノン』の破壊力は、防衛軍の中でも随一と言われている。
【登場人物⑤北条 帝(ほうじょう みかど)】
羽生 明日香(はにゅう あすか)が密かに憧れる大和学園出身の新入隊員。大和と共に第17歩兵部隊に加入しバトルロイヤルでは並み居る先輩兵士を相手に互角以上の戦闘を繰り広げる。マリオネットの特徴は攻撃型のパワータイプで、イエローサファイアのマリオネットから繰り出される『オーディンズ・ランス(光学槍)』の威力は特筆物である。北条のバトルロイヤルでの目的は統括隊長になる事ではなく、学生時代の学園対抗戦で北条を瞬殺した七瀬 怜(ななせ れい)との再戦であった。
【登場人物⑥神坂 義経(かみさか よしつね)】
大和学園時代は深緑兵士(ダークグリーンソルジャー)の異名を持つ最強の兵士。防衛軍に入隊してからはブルーのマリオネットを操り、個人戦績は全勝無敗であり、若手隊員の中では四天王の一角として頭角を現す存在。持ち前のスピードと瞬発力で、相手の攻撃に対してカウンター攻撃を喰らわすのが得意の戦法である。バトルロイヤルでは大和や北条と同じ第17歩兵部隊の隊長として活躍し、優勝候補として最後まで生き残った。
【登場人物⑦鬼塚 弥勒(おにづか みろく)】
第1歩兵部隊の隊長であり、統括隊長選抜試験の統括隊長候補の最右翼でもある。鬼塚の特徴は、何と言っても巨大な光学剣(ソード)から繰り出される『波動剣』で、剣を交えれば、その波動により相対する兵士の動きを止めると言われている。強者が揃う第1歩兵部隊を統率する実力の持ち主で、選抜試験では全隊員の目標として狙われる存在であった。
【登場人物⑧御鏡 釈迦(みかがみ しゃか)】
第1歩兵部隊の副隊長にして、鬼塚を影で支える人物。睡蓮の釈迦(すいれんのしゃか)の異名を持つ女性兵士で瞬発力と反射神経に優れた兵士である。その実力は底が知れず、一説には隊長の鬼塚(おにづか)以上の実力者だと言う者もいる。彼女の戦闘スタイルは目立たず、人知れず、誰にも悟られずに敵を屠る事にある。
【登場人物⑨木下 阿弥陀丸】
『千本槍の阿弥陀』の異名を持つ光学槍(ランス)使い。その実力は防衛軍の中でもトップクラスで、高速で突き出す『阿弥陀突き』は瞬時に無数の突きを繰り出す必殺技である。第1歩兵部隊の機動兵士の装甲は、紫色に統一されている。
【登場人物⑩坂田 めい(さかた めい)】
第2歩兵部隊の隊長である坂田は、スピードと瞬発力を武器に戦う兵士であるが、彼女が本領を発揮するのは、そのカリスマ性にある。戦局を見極めて、部下に的確な指示を与える統率力は特筆すべきもので、他の隊長達には無い能力と言える。単純な戦闘力では鬼塚に劣るものの、坂田が優勝候補の対抗馬と挙げられるのは、その為である。薄桃色の『マリオネット』と『白百合(しらゆり)の剣』と呼ばれる特殊な細工を施した光学剣(ソード)を操る。
【登場人物⑪白嶺 和馬(しらみね かずま)】
第2歩兵部隊の副隊長であり、白いマリオネットを装着した和馬は高貴な雰囲気を醸し出す。白い雪色の光を放つ光学槍(ランス)から繰り出される剣技は美しく、見る者を魅了する。汎用型のマリオネットを愛用し、攻守共に高いレベルの戦闘力を誇る。
【登場人物⑫金剛 仁(こんごうじん)】
第28歩兵部隊の隊長にして若手四天王の一角である。攻撃型のマリオネットを操る剛の兵士。金剛の武器はクレイモアと呼ばれる巨大な光学剣(ソード)であり、そのパワーは防衛軍の中でも最上位に位置する。部隊の中では良い上司であり、明日香からはゴリの愛称で親しまれる。バトルロイヤルでは、武蔵学園時代からの天敵である神坂 義経(かみさか よしつね)に挑むも、返り討ちに合い脱落する。
【登場人物⑬高岡 咲(たかおか さき)】
羽生 明日香(はにゅう あすか)と同じ第28部隊に配属されたスピード型マリオネットを操る女性隊員。武蔵学園時代は、七瀬 怜(ななせ れい)と同級生で非常に仲の良い友達でもある。明るく努力家の彼女の成長は著しく、スピードを活かした戦闘では新入隊員の中でもトップクラスを誇る。
【登場人物⑭斎藤 睦月(さいとう むつき)】
睦月の操るマリオネットは『新・破裂の人形』と呼ばれる耐久型のマリオネットである。攻撃力やスピードは至って平凡、むしろ最弱の部類に入るが、『新・破裂の人形』から繰り出される『ガードフレイム砲』はマリオネットでは実現不可能と言われた持続的な長距離攻撃を可能にした。また、睦月が煙幕弾を発射して敵の目を晦ます間にスピード型マリオネットを操る咲が攻撃を仕掛ける連携攻撃を得意とする。
【登場人物⑮不知火 詩音(しらぬい しおん)】
第23歩兵部隊の隊長にして若手四天王の一人。不知火流抜刀術を応用した剣技は瞬発力に優れている。本作では、飛鳥(アスカ)と最初に剣を交えた兵士であるが、飛鳥の強制シンクロによる超人的な能力の前に敗北を喫する。黄金色のマリオネットが特徴的な隊員。
【登場人物⑯紫電 隼人(しでん はやと)】
第30歩兵部隊の隊長にして若手四天王の一人。速さこそ最強を信条に掲げる最速の兵士である。入隊当初から頭角を現し、バトルロイヤル時点では既に優勝候補に挙げられていた。しかし、同じく優勝候補筆頭である鬼塚の『波動剣』の前に、持ち前のスピードを活かせずに敗北する。
【登場人物⑰吉良 光介(きら こうすけ)】
防衛軍最高実力者である吉良 庸介(きら ようすけ)少将の息子であるが、彼は防衛軍の隊員ではない。幼少の頃より他人の心を読める特殊能力を持ち、それゆえに『化物』として忌み嫌われる存在であった。光介の機動兵士としての実力は防衛軍に入れば統括隊長クラスとの噂もあるが、その能力はベールに包まれている。
第五部
MARIONETTE- エレナ
西暦2060年 4月2日、サウジアラビアにある米軍最大の軍事基地、通称『グリーン・モンスター』がロシア軍の襲撃を受ける。ロシア軍の数は総勢100名程度、対するアメリカ軍兵士は、機動兵士だけでも230人を超す兵力が揃っていたにも関わらず、悪名高い『デストロイ部隊』を初めとするロシア軍に惨敗する。殺された兵士の中には、日本国防衛軍の使者として派遣されていた第28部隊の金剛 仁(こんごう じん)、斎藤 睦月(さいとう むつき)、次元 修斗(じげん しゅうと)の3名も含まれている。
対する米軍は、すぐさま『グリーンモンスター』奪還作戦を開始する。史上最強と名高い総司令官のシリウス・ベルガー将軍、シリウス隊のメンバーである桜坂 神楽(さくらざか かぐら)、ロッドマン、米軍の秘密兵器とも言えるアッシュ・カルロスなど、錚々たるメンバーがサウジアラビアへと向かう。
同じ頃、偶然にもサウジアラビアを訪問していた、イギリス連邦陸軍の特殊部隊、アレックス隊が一つの情報を入手していた。『ダビデ王』の復活。中東に現れた『ダビデ王』が世界を救うと言う都市伝説。この任務の最中に、不運にも米露の戦争に巻き込まれたアレックス隊は、ロシア軍の精鋭部隊であり『クレムリン親衛隊』に追われている羽生 明日香(はにゅう あすか)と高岡 咲(たかおか さき)を救出する事になる。
【登場人物①エレナ・クレシェフ】
ロシア軍により、幼少の頃から『マリオネチカ』と人体の融合をコンセプトに育てられた新世代機動兵士。数千人にも及ぶ子供達が実験体となり、その殆どが実験途中で命を落としたが、エレナは融合に成功した数少ない事例の一人である。全局面戦闘白兵戦特化型『マリオネチカ』通称『システマ』として身体の一部を光学兵器とする事により無類の強さを発揮する。容姿は13才の子供そのままで、銀髪に華奢な体付きからは、その強さは想像出来ない。もう一人の成功例であるナターシャは、性格に難があり、自分を新人類と称し他の人間を見下す傾向にあるが、エレナは感情を表に出さない物静かな印象を受ける。実験体として育てられたエレナは、『クレムリン親衛隊』のレッドパンサーを名乗る男に引き取られ、戦場で活躍する事になる。
【登場人物②シリウス・ベルガー】
未来から送られて来た機動兵器『マリオネット』を、最初に手に入れたシュリング・カナムの四人の弟子達の一人。武術の達人で努力と研究を惜しまず、世界最強の機動兵士『マリオネット・マスター』の称号を得ている。アメリカ陸軍の総司令官でありながら、ロシア軍最強の部隊である『デストロイ部隊』に対抗する『シリウス隊』のメンバーを探し出し、戦場では最も危険な任務に身を乗り出す勇猛果敢な兵士である。その剣技は機動兵士の常識を越えており、得意技である『ビッグバン・アタック』は、遠距離にいる敵へ大ダメージを与える事も出来る。ロシア軍総司令官のアンドロメダとは、同じ師匠を持つ仲間てあり、最大の好敵手でもある。
【登場人物③桜坂 神楽(さくらざか かぐら)】
10億人に一人と言われる『マリオネット』への適性遺伝子を持つ少女。普段は栗色に染めた髪をした大和撫子であるが『アリス』の遺伝子が覚醒した時には、髪色が金髪へと変色し、肌の色も白く変化する。操るのが難しい『光学鞭(ウィップ)』を愛用し、戦闘能力は世界最強クラスである。横浜紛争により事実上の敗戦を喫した日本政府が、人質代わりにアメリカ政府へ引き渡し、それをシリウス・ベルガーが自分の部隊へ引き入れた経緯がる。本編では『シリウス隊』の一員としてサウジアラビアへ趣き、ロシア軍最強の『デストロイ部隊』と死闘を演じる事となった。
【登場人物④ロッドマン】
神楽と同じく『シリウス隊』のメンバーとしてサウジアラビアの戦場へ赴く黒人兵士。ダウンダウンの不良少年であったロッドマンは、シリウス・ベルガーに見初められて軍隊へ加入。持ち前の運動神経と卓越した格闘センスにより徐々に能力が開花して、現在では米国陸軍の機動兵士の中でも一目置かれた存在となった。事実、ロシア軍『クレムリン親衛隊』の隊長であるレッドパンサーとの戦闘では互角の戦いを演じ、その能力が世界最高峰の戦闘でも引けを取らない事を証明して見せた。
【登場人物⑤アッシュ・カルロス】
ヒスパニック系の少年兵士であり『シリウス隊』の秘密兵器的な存在。実力者揃いの『シリウス隊』の中でも異質な存在で、マリオネット・マスターであるシリウスでさえ、最も戦いたく無い兵士とアッシュの事を評価している。アッシュの特徴は、その特異体質であり『オッド・アイ』の能力を発揮する事により、相手の未来の動きを先読みするチート級の力を持っている。軍隊に入る前の異名はダウンダウンの王様であり、喧嘩なら負け知らずであった。
【登場人物⑥アンドロメダ・マウラー】
彗星のアンドロメダの異名を持つロシア軍の最高司令官にして最強の機動兵士。シリウスと同じく最初にマリオネチカ(マリオネット)を手にしたシュリング・カナムの弟子達の一人。『彗星の剣』より放たれる剣技は美しく、他の追随を許さない。師匠であるシュリングがイスラエルの地にて殺された事に恨みを持ち、イスラエル及び西側諸国を敵対視している。また、未来より贈られて来た情報(バイブル)を信じて、世界滅亡を防ぐ為にはロシアが全世界を統一する必要があると考えている。
【登場人物⑦シーザー・クレシェフ】
レッドパンサーのコードネームを持つロシア軍の軍人。マリオネチカ第一世代である、アンドロメダやベガの強引なやり方に反感を持ち、自らロシア軍のトップになる事を目指す。第一段階として、ベガが総帥を務める『クレムリン親衛隊』の総帥の座を手に入れたシーザーは、第二段階として、アンドロメダを戦場で殺す計画を立てた。また、ロシア軍の研究施設で実験体となっていた実の妹のエレナを助け出し、これ以上、不幸な子供達を生み出さない事が目的の1つだとの情報もある。そして、シーザーのマリオネチカには何らかの秘密があり、現在のところ無敗の戦績を誇っている。
【登場人物⑧羽生 明日香(はにゅう あすか)】
サウジアラビア最大の米軍基地『グリーンモンスター』に視察に来ていた第28歩兵部隊の防衛軍兵士。ロシア軍の強襲に合った『グリーンモンスター』から逃げ延びる事に成功した二人の兵士のうちの一人。もう一人の兵士は同じ第28歩兵部隊の高岡 咲(たかおか さき)であるが、実際には咲を助け出したのは明日香であるため、実質的に唯一逃げる事が出来た兵士と言える。また、逃げ延びた際に明日香は地元民にヘブライ語で話し掛けていたとの情報があり、地元では『ダビデ王』の生まれ変わりと噂される。
【登場人物⑨マーシャル・S・タイガー】
悪名高いロシア軍の精鋭部隊『デストロイ部隊』のNo2。西側諸国の機動兵士達からは『シベリアの虎』と恐れられている。もともとはロシア国内の総合格闘技チャンピオンであり、その能力を買われてアンドロメダがスカウトした。マーシャルの強さは類まれなる運動神経と格闘センスにある。ロシア軍では赤のパワードスーツが基本であるが、マーシャルは黒と黄色の斑模様の塗装を施しており、マーシャル自ら『タイガー』を演出していると思われる。
【登場人物⑩エレノア・ランスロット】
イギリス軍特殊部隊である『アレックス隊』の隊員で若干16才の金髪少女。しかし、その実力は折り紙付きで、幼少の頃から機動兵士の英才教育を受けたエリーは、イギリスで行われるあらゆる年代の機動兵士の大会で優勝している。短期間ではあるが、日本の武蔵学園に留学しており、その時に出会った七瀬 怜(ななせ れい)に強く憧れている。マリオネットには『ユニコーン』をモデルとした白色の塗装が施されており武器は光学槍(ユニコーン・ランス)を使用している。
【登場人物⑪アレックス・テイラー】
イギリス軍特殊部隊『アレックス隊』を率いる若き機動兵士。同年代の機動兵士には負け知らずのイギリス軍のエース候補であり、本編では『ダビデ王』の噂の正体を突き止める為に、サウジアラビアで極秘任務を行っていた。しかし不幸にも米露の戦争に巻き込まれレッドパンサー率いる『クレムリン親衛隊』のロシア軍と遭遇する。『ドラゴン』をモデルとしたマリオネットで応戦し、『クレムリン親衛隊』の兵士を相手に善戦するもエリーを逃がす事を選択し名誉の死を遂げる。
【登場人物⑫アンドロフ・ミゲイル】
ロシア軍の中ではシーザー・クレシェフと同期であり戦友である。『クレムリン親衛隊』加入後のコードネームは『レッドスコッチ』。光学鎌(ギロチン)と呼ばれるステルス性の特殊な武器を使用して、変則的な戦闘で相手を翻弄する。実力は相当に高く、サウジアラビアの米軍基地銃撃時にはアメリカ軍の将軍を倒した経歴を持つ。基本的にロシア軍のパワードスーツ『マリオネチカ』は赤色を基調としているが、ミゲイルのマリオネチカはダークレッドの色をしている。
【登場人物⑬セルゲイ・パトリック】
ロシア軍『クレムリン親衛隊』に所属する天才機動兵士、コードネームは『レッドボーイ』。若干14才にして、『クレムリン親衛隊』のトップファイブに上り詰めた。『クレムリン親衛隊』の中で最年少はエレナとナターシャの13才であり、一般の機動兵士の中ではレッドボーイが最年少の兵士である。特技は相手の技を盗み取る事で、一定時間(30分程度)の戦闘を見ると、ほぼ完璧に技をトレース出来る。この能力によりシベリアの虎マーシャルの技を盗み、サウジアラビア紛争では、アッシュの特殊能力である『オッド・アイ』までもトレースに成功した。
【登場人物⑭テレイサ・トルスタヤ】
『クレムリン親衛隊』の序列一位の隊員で、コードネームは『レッドミラージュ』。ロシア軍の兵士で『幻影のミラージュ』と聞いて、知らない者は居ない程のスピードに優れた兵士。シーザーがロシア軍の現体制を良しとせずに、ベガやアンドロメダから権力の座を奪い取る事に共感し力を貸す事とした。『クレムリン親衛隊』のトップファイブは、いずれも底が知れない程の戦闘力を持っているが、その中でも自他ともに最強と認められており、その強さは計り知れない。
【登場人物⑮ベガ・シュツルコフ】
シュリング・カナムが認めた四人の弟子達の一人で、未来から贈られて来た『パワードスーツ』を手に入れた最初の一人である。ロシア連邦による世界統一を目的に、新しい軍隊、つまり機動兵士の軍隊を作り上げた。アンドロメダが表の部隊の総司令官となったのに対し、ベガは裏の部隊である『クレムリン親衛隊』の総帥となる。シュリングの弟子であり、実力はアンドロメダと双璧と言われていたが、年齢的な衰えを感じたベガは、総帥の座をシーザーへ譲る決断をした。
【登場人物⑯トーマス・ロデオ】
サウジアラビアの地に『ダビデ王の伝説』の噂を調査しに訪れていたイギリス連邦特殊部隊『アレックス隊』の副隊長。自身のシンクロ率を、戦闘直後から100%に引き上げる事が出来る特異体質の持ち主であり、イギリス連邦が期待する若手機動兵士の一人。
【登場人物⑰アンソニー・エバーマン】
イギリス連邦特殊部隊『アレックス隊』の隊員。モデル『クラーケン』のマリオネットを装着する若き兵士。本気を出すと眼鏡を上げる癖がある。アレックスやトーマスを尊敬しており、八本の光学鎖(チェーン)から繰り出される攻撃は、防ぐ事が難しい。
【登場人物⑱李 王偉(リ・ワンウ)】
中華人民共和国の機動兵士。サウジアラビアの戦場では、ロシア軍兵士に成り済まして参戦していたが、彼の目的は未来から贈られて来たと言われる聖書(バイブル)を盗み出す事にある。聖書(バイブル)を手に入れる事に成功したワンウは偶然に戦場に居合わせた桜坂 神楽(さくらざか かぐら)を救出する事となった。
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