青木千尋議員12月13日② | さらのブログ

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発がん性のある有機フッ素化合物の検出で栗東市水道水の安全性は?

発がん性のおそれが指摘される化学物質PFASの汚染が全国に広がっています。各地の河川や地下水、水道水から高濃度でまた国の暫定目標値50ng/lを超えて検出をされており、栗東市内でもPHOS、PHOAが2022年令和4年8月22日の検査で出庭水源地、十里水源地、金勝水源地の3カ所の浄水で最大値30ng/lが検出されたと報道されました。市の水道水検査結果でも報告されています。栗東市の値は国の暫定目標値には達していませんでした。しかしアメリカの環境保護局は今年3月にPFOS、PHOAの基準値をいずれも4ng/lとする日本の暫定目標値よりも低い基準値の案を公表しております。有機フッ素化合物は水や油をはじく熱に強い、薬品に強い、光を吸収しない独特の性質を持ち撥水性表面処理剤、乳化剤消火剤コーティング剤などにも用いられてきた化学物質です。PFOSの有害性が注目され始めたのは2000年代で、アメリカ疾病対策センターが血中濃度が高まると腎臓がんや精巣がんのリスクが高まる可能性を指摘しました。国連のストックホルム条約会議で2019年までにPFOA、PFOSの製造使用が禁止され、日本政府も2021年までに国内での製造や輸入を全面禁止としています。

1点目、栗東水の水道水からも検査結果は国の暫定目標値には達していませんでしたが高い値で検出されています。健康への影響が心配されています。現状をお尋ねいたします。

2点目、今後の対応についてお尋ねいたします。以上です。

 

上下水道事業所長

1点目の現状につきましては、水質管理目標設定項目は水道法による検査の義務付けは無いものの本市では年に1回の水質検査を実施しております。直近の検査は令和5年9月に実施しており浄水で8~23ng/lの検出であり暫定目標値を下回っております。

2点目の今後の対応につきましては水質検査を継続的に実地するとともに検出状況によっては検査回数や検査箇所を増やすなどの対応をしてまいりたいと考えています。また随時、検査結果を市のホームページにより情報提供を行ってまいります。なお現在、PFOS、PFOAの摂取が主たる要因とみられる個人の健康被害が発生したという事例は国内においては確認されていませんが、最新の科学的知見に基づき暫定目標値の取り扱いについて専門家による検討が進められていることから国や県の動向を注視して参ります。

 

青木議員

令和4年の8月に検査された栗東市の値は国の暫定目標値に達してはいませんでしたけれども高い値が出たということであります。昨年の8月時点での対応はどういうものだったのか。

 

上下水道事業所長

昨年の時点では暫定目標値以下ということでしたのですぐに検査の追加検査は実施しませんでしたが、出庭水源地の浄水におきまして目標値の50%超過した数値が検出されたことから、今後の検出数値の上昇等の変化に対応が出来ますように検査箇所数の増と出庭水源地の井戸、原水につきましても追加検査を実地するようにいたしました。

 

青木議員

令和4年度ではその時点では令和5年度ほど高濃度の有機フッ素化合物が明らかになっていなかった。そういう意味では今年になって新聞などでも報道されていまして、新聞などで報道されるのは暫定値をかなり超えた値が出ているということで報道されていますけれども。そういう意味では栗東市が確かに暫定値以下でありましたけれども、世間の関心が高まっている中で栗東市でも現状の水道水の状況を市民の皆さんに発表する必要があると考えますが如何でしょうか。

 

上下水道事業所長

現状では暫定目標値を超過するような傾向にはなく今後も経過を見守る状況でありまして検出した数値の公表までとしております。また状況の変化によりまして暫定目標値を超過するような状況が見込まれまして市民の皆様への情報提供が必要と判断されましたらその対応等と併せましてより詳細にかかる内容の説明を行ってまいりたいと思います。

 

青木議員

検査も増やすというふうに御答弁頂きましたけれども現在は年に1回という形になっております。発がん性のある有機フッ素化合物ということでありまして検査の値がわかるのは事後でありますのでやはり検査回数を増やして高い値がでた場合に即対応できるような形が必要ではないかと。検査回数を増やす必要があるというふうに思いますが如何でしょうか。

 

上下水道事業所長

今年9月の最新の検査では暫定目標値以下で且つ前回検査より低下いたしましたことから追加検査は実施しませんでした。毎月実施しております水道水水質基準項目の変動状況に注視致しまして水質監視の方を随時行ってまいります。

 

青木議員

発生源の調査は必要だと思うんですけどもその点はいかがでしょうか。

 

上下水道事業所長

独自の発生源の調査は行っておりませんが、今後検出される数値が暫定目標値を超過するようなことになれば必要に応じまして環境担当部局や滋賀県とも情報共有を行いまして発生源調査等について連携して対応して参りたいと考えております。

 

青木議員

今後の対応についてとありますが、泡消火剤というものがございましてこれは2010年に禁止になっておるんですけれども、環境省の2020年の調査におきまして全国の消防機関や空港、自衛隊施設、石油コンビナートでは在庫として保管をされていることがわかっております。栗東市内でいえば消防施設内が該当するかと思いますがこの点での調査は入れましたでしょうか。

 

上下水道事業所長

消防施設にかかる市の調査は行っておりませんが、湖南消防局に確認をしましたところ栗東市内での消防施設ではPFOSを含む泡消火剤の薬剤は保有していないということです。

 

青木議員

この問題は特に市民の健康被害に関わる問題でありまして被害が出てからは当然遅いということであります。そういう点では先行する欧米の規制や対策にも学びながら、有機フッ素化合物に対する問題については特に危機管理の観点からも強化していただくということを求めまして私の個人質問を終わらせて頂きます。