2024年9月6日(金)、渋谷・SEABIRD第一金曜(1金)ライブ。今日の1st.setは“夏はボサノヴァ”よろしくボサノヴァの巨匠、アントニオ・カルロス・ジョビン特集。しかし本多バンマス曰く「普段余り聴かないジョビンの曲が中心です。だからイパネマやwaveやコルコバードなど定番曲は演りません


ほう、それは面白い!具体的には「Brigus Nunca Mais」「Ligia」「Luiza」「If You Never Come To Me」「Fotografia」「Zingaro」というラインナップ。うん、確かに余り聴いたことはないけどジョビンっぽい。必ずしもボサノバばかりではなくジャズワルツ(8分の6拍子)もある。

【十河さん(pf)、岩渕さん(ds)、本多バンマス(tp)、萬造寺さん(b)、御子柴さん(ts)】

2nd.setのヴォーカルタイム。ジョビン特集だが定番曲は演らないと聴いて中村美津子さんと益田伸子さんはジョビンの定番曲「Meditation(瞑想)」と「A Boy From Ipanema(イパネマの少年)」を選曲。うん、うん、やはり定番曲を聴くと「そうそう、これこれ!」という感じになるものだ。

3番手の柳田さんは本多バンマスのブラスアレンジ譜で「Sway(キエンセラ)」を再演。おお、イマドキは“夏はボサノヴァ”だが、昔は“夏は(ハワイアンか)ラテン”だったことが思い出される。まったりとしたボサノヴァもいいが、パンチの聴いたラテンはピリ辛料理のように夏に合う!

そして4月からライブに復帰した大津晃子さんは久しぶりに私と「True Love」をDuetで。最近は「True Love」といえば藤井フミヤの曲になってしまうが、これはかのモナコ公妃グレース・ケリーが女優として最後の出演作となった映画「上流階級」でビング・クロスビーとDuetした曲だ(*1)。

このDuetは大津さんからお誘いがあって始まりもう20年以上で今回が34回目。記録を辿ると最後が2018年だったので6年ぶりとあってバース(前歌)の歌い出しで私が1オクターブ高く出てしまって歌い直したが、あとは歌詞もハーモニーも全く淀みなくスムースだった。

♪True Love with 大津晃子…2024年9月6日、渋谷・SEABIRD1金ライブにて♪

そして私のソロは、先日閉幕したパリ・オリンピック開会式でセリーヌ・ディオンが歌って話題になった「愛の讃歌」。この曲はエディット・ピアフが、飛行機事故で亡くなった恋人のプロボクサー、マルセル・セルダンを悼んだ壮絶な歌で、私はピアフのこの曲を聴くと鳥肌が立って震えてしまう

でも今日は原詞のフランス語や岩谷時子の秀逸な和訳詞ではなく英語で歌う。英題は「If You Love Me」、英語版はなんてったってブレンダ・リー盤である!高校生の時に某化粧品会社のCMで聴いてすぐにEP盤を買い、放送部の友人に頼んで昼休みにかけてもらった思い出もある。

実は今回またもや録音し損なってしまったので「凄く良い出来だった」と言ってしまおう(実際は、ここでも1オクターブ高く歌い出してしまって歌い直したのだが…)。

ヴォーカルタイムの後は再びジョビン特集で「Caminhos Cruzados」「Favela」で終演。そして“ライブあるある”だが、お客様と演者の数が拮抗し「(人数でお客様に)勝った!」等とよく言うが、この日は最後までお客様が現れず、なんと10対0の完封シャットアウト勝ちだった。あーあ
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*1:この曲については下記のブログをご参照。
上流社会の真実の愛は気高いぞ | Saigottimoのブログ

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