2024年5月10日(金)、渋谷・SEABIRD第2金曜(2金)ライブ。今月のテーマは「春過ぎて夏来にけらし白妙の衣干すてふ天の香具山」これは百人一首に入っている持統天皇の和歌。我々がいま使っている新暦ではピンと来ないが旧暦では正月を新春と呼ぶように少しズレており五月は初夏だ。(*1)


【中川さとし(Pf)、小島幸三(Ds)、岩井千尋バンマス(Tp)、榎本任弘(B)、加藤求実(Ts)】
PROGRAM(各曲名⇒なおちゃん限定公開動画にリンク)
1st.set
1 Afro Blue (千尋&求実)
2 Minha Saudade (千尋&杉山尚子)

3 Ate Quem Sabe (裕美&求実)
4 On A Clear Day (裕美&千尋)
5 Blackberry Winter (裕美&求実)

出雲井裕美さんは夏らしい鮮やかな海のようなブルーのトップス。やはりディーバ(歌姫)はこうでなくちゃね。3曲目の「Blackberry Winter」とは今くらいの季節で冬の様に寒い日のことだそうだ。ちょうどIndian Summer (小春日和)の逆ということだろうか。
6 Shiroi-Nami (千尋&求実)
7 Samba do mar (千尋&求実)
客演 Sandu (ノブ高橋さん&千尋)
今月もお客様として参加のノブ高橋さん(as)がシットインして休憩後に1曲。そして途中から来店されたお客様が、実は岩井バンマスが大学教授を退任された時に学生だったという酒井さん(tp)。彼は当初地方勤務だったが最近転職して東京に戻ってきたという。早速2nd.setから参加してもらう。

2nd.set
1 Yardbird Suite (山内恵英&尚子&酒井さん)

なおちゃんはフェミニンなプリント柄のワンピで可愛く、けいちゃんはパンツルックで恰好イイ。やっぱり女性フロント陣は音色だけでなくルックスも華やかで美しくていいネ!
2 Samba Cantina (恵英&求実)

私はOn Green Dolphin Streetにした。この曲は20年以上前に(今はもうない)代々木・オリエンタル・ムーンでのセッションでマスターから「次は夏なので“夏に因んだ選曲”よろしくネー」と言われ悩んで選んだ曲だ。レパートリーが少ないので、MCでムリくり夏に結び付けて歌った思い出がある。

曰く「夏と言えば海、ですよね?で、海と言えばイルカ、ですよね?(この辺りで会場から笑いが)で、イルカと言えば緑イルカですよねぇ?」とやってからこの曲を歌ったらマスターが「夏に因んだ選曲、ありがとうございました、ハハハハ」と笑ってくれたのでホッとしたことを思い出す。


3 On Green Dolphin Street (Saigottimo&千尋)
加齢な私と違って華麗な女性フロントプレイヤーであるマッキーこと牧かおるさんはバンマスのジャケットとコーディネートしたような淡いパープルのオーバートップスを黒いドレスに羽織っていてお洒落だネ。曲は世界大恐慌の1929年に大ヒットしたスタンダードの中のスタンダード。(*2)

4 On The Sunny Side of The Street (Mackey&千尋)
2nd.setのヴォーカルの3曲、出雲井さんは、私、マッキーと続いた“Streetつながり”で「Street of Dreams」。とはいえつなげようとしてもそうそう出来るものではない。これはビクター・ヤングの曲らしいが、曲の知識にレパートリーの広さなど、さすが出雲井さんならではと感心するばかりだ。
5 Street of Dreams (裕美&求実&酒井さん)

6 Armando's Rhumba (千尋&求実&酒井さん)

プログラムではもう1曲演奏がある予定だったが「この辺でカンベンしといたるわ」と終演に。

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*1:万葉集では「春過ぎて夏きたるらし白妙の衣干したり天の香具山」となっているので百人一種を編纂した藤原定家が平安時代風に改作したのかと思ったらそうではなく、万葉集が編纂された飛鳥時代の原典は全て漢字表記で「春過而上 夏来良之 白妙能 衣乾有 天之香具山」。つまりこれをどう読むか(仮名表記にするか)という解釈の違いらしい。

*2:この楽曲については下記ブログご参照。

明るい表通りで私が発見した事 | Saigottimoのブログ

Saigottimo