2023年3月3日(金)、渋谷・SEABIRD第一金曜(一金)ライブ。本多バンマスによると今月のインスト曲(器楽曲)のテーマはロン・カーターとのこと。マイルスバンドにも参加した高名な黒人ジャズ・ベーシストは作曲も手掛けていて、なかな演奏が難しい曲も多いようで聴いていても不思議な感じだ。
【十河さん(pf)、岩渕さん(ds)、本多バンマス(tp)】

【萬造寺さん(b)、御子柴さん(ts)】
私は歌い始めた頃によく先輩諸氏から「ベースの音を聴きなさい」と言われたが、どうしてもピアノの旋律やドラムのリズムに気を取られ、20年以上経った今もベースの音をちゃんと聴けないトウシロのままだから、クラシックへの造詣も深いロン・カーターの曲が難解なのは当然だろう。
いつもの様に2nd.set.に登場するこの日のヴォーカリストは4人。マッキーこと牧かおるさんは先月に続き遥々横須賀から来られた高橋さん(as)の伴奏で「Sunny」、軽快な8ビートが心地良い。そして柳田さんは去る2/13に亡くなった漫画家の松本零士氏を偲んで「銀河鉄道999」の再演!

外国人が日本のアニソンをジャズにしてyoutubeで演奏している(*1)が、柳田さんのこの曲は以前も今回も一金で大ウケだった。3番手は私で大トリは勿論“一金の美空ひばり”こと益田伸子さんで「Night and Day」、いつもキッチリとバース(前歌)から歌うのが正統派らしくて凄いと思う。
3番手の私は春まだ浅きこの時期に歌いたくなる「If Love Is Good To Me」(*2)をナンチャッテ訳詞の朗読から歌わせてもらった。ピアニストの十河(そごう)さんに譜面と一緒に朗読する和訳詞の紙をお渡しして「なんかポロポロと弾いてて下さい」といい加減な注文をしたら・・・。
♪If Love Is Good To Me…2023年3月3日SEABIRD♪
上記のリンクから聴いて戴ければお分かりいただけると思うが、私のナンチャッテ和訳詞や朗読よりもバックの十河さんのピアノが詩を奏でてくれている。その場でお渡しした訳詞を初見で見ながらアバンギャルドなフレーズまで入れてくれていて、読んでいる私ものけ反るくらい素敵だった。
私もマッキーも一金ライブの開演前の時間に、十河さんが何気なくポロポロと弾いてくれているサロンピアノが大好きで、いつもじっと聴き入っている。この日の朗読の伴奏からのイントロも、楽譜に「ベリースロウ」と書いておいた通りゆったりとした歌い易いイントロで有難かった。
二金の中川さんもそうだが、ジャズピアニストの方って本当に凄いと思う。楽譜に書いてなくても「イントロ4つ(前奏を4小節)何かお願いしま~す」なんてテキトーな注文をすると、ちゃんとコードに合わせて4小節でも8小節でもイントロをその場で創って弾いてくれるのだ。
これって譜面にないメロディを弾くのだから、言わば“作曲しながら演奏している“ということである。ピアノに限らずジャズの楽器奏者はコード記号を見てその中の音を操って自分の引き出しから即興(インプロヴィゼーション)でメロディを繰り出すのだから驚きである。
私自身は大学時代に半年だけヤマハのピアノ教室に通ってバイエルやツェルニー、ブルグミューラーといった練習曲を習ったが、殆ど楽譜も読めないままだったし楽譜を見てもその通りに弾く事が出来なかった。それだけにピアニストに対するリスペクトが強いのかも知れないが・・・。
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*1:日本のアニソンをジャズアレンジした「プラチナ・ジャズ」シリーズとしてスウェーデン人のラスマス・フェイバーが発表。「はじめてのチュウ」なども好評。
*2:この楽曲については下記ブログ記事ご参照。
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