先日、Too Youngという曲を紹介した際、その逆にToo Oldというスタンダードもある事を思い出した。正確には“When I Grow Too Old To Dream”だから、直訳すると「夢を見るには歳をとり過ぎた頃」となるが、邦題は「夢見る頃を過ぎても」。なんとまあ、美しい和訳だろうか。1934年の作品で翌年の映画に使われたようだ

 

 

単に「歳を取った」「老いぼれた」と考えると「When I would be too old to dream」となりそうなところだが「Grow(成長)」と捉えているところがポジティブでイイ感じだ。いつものように原詞は歌詞サイトを見て戴くとして、ナンチャッテ和訳を試みるとこんな感じである。

 

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夢見る頃を過ぎても (words by Oscar Hammerstein Ⅱ)

【Verse:前歌】

私達は私達のやり方で楽しんだ
人生は美しく、そして私達は若かった
貴方が去ったあとも、人生は続いていく
ちょうど私達が口ずさんでいた古い歌のように

【Corus:本編】

夢を見るには歳をとり過ぎた頃、私は貴方を想い出す

夢を見るには歳をとり過ぎても、貴方の愛は私のなか

で生き続けるだろう

愛しい人よ、キスをして!そして、お別れをしよう

夢を見るには歳をとり過ぎても、貴方のキスは私のなか

で生き続けるだろう

(translated by Saigottimo)

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スタンダードなので、ドリス・デイ盤ナット・キング・コール盤ダイアナ・クラール盤など、数多くのカバーがあるが、私が最も好きで聴くたびに感銘を受けるのはカナダの歌姫、リンダ・ロンシュタット盤。ナットやダイアナは2ビートで歌っているが、彼女は原曲通り3拍子のままで、しかもヴァース(前歌)から歌っている。

 

 

リンダは14歳でキャリアをスタート。フォーク&カントリー分野においてイーグルスのヴォーカル等でも名を上げ、ロック色を強めた1978年の全米No.1アルバム「LIVING IN THE USA」でこの曲を歌っている。私はこのアルバムで「ラブ・ミー・テンダー」と共に最も印象に残っているのだが両曲ともシングルカットされていない。

 

シングルカットはされなかったがこの曲は注目はされていたようだ。下記の動画では「セサミ・ストリート」のメインキャラクター、カーミット達と一緒にこの曲を歌っている。エンディングでこんなに声を張り上げても全然騒々しくならず、まるで讃美歌のような静かなバラッドに聴こえるという点が彼女の凄いところだと思う。

 

【可愛いマペット達と一緒に歌うリンダ】

 

♪ When I Grow Too Old To Dream...2018年11月2日、渋谷•SEABIRD第一金曜ライブにて♪

 

ヴァースは大抵ルバート(自由なテンポ)で歌うのだが、この曲だけはリンダ盤に倣って3拍子のインテンポでそのままコーラスに入ることにしている。ま、当然ながら、リンダのようには歌えませんけどね。

 

Saigottimo