3月に入り、急に春めいて来ましたね。4月からは希望に満ち溢れた新入社員が入ってきたり、人事の異動も増えることと思います。

若い社員の定着率を上げるためにも仕事と余暇のメリハリをつけることは大切ではないでしょうか。

 

世間を賑わす“働き方改革推進関連法”ですが、

その中の一つに『年次有給休暇の時季指定義務化』について触れたものがあります。

有給休暇は、労働者の心身のリフレッシュを図ることを目的として

労働基準法で定められている休暇ですが、時季指定義務化によって

何が変わるのでしょうか。

 

働き方改革により、有給休暇取得は義務に

 

厚生労働省が公表した『平成30年就労条件総合調査の概況』によると、

国内の有給休暇取得率は51. 1%。そして世界最大級の総合旅行サイト“エクスペディア”が毎年行う『有給休暇国際比較調査』では、2018年の日本の有給休暇取得率は

3年連続で世界最下位を更新しました。
 この状況を打破するため、2019年4月施行の働き方改革推進関連法には

『年次有給休暇の時季指定義務化』が盛り込まれています。

これにより、企業の規模にかかわらず年10日以上の有給休暇が与えられる

労働者に対し、年次有給休暇の日数のうち5日間について、

使用者が時季を指定して取得させることが義務となりました。

もちろん、管理職も対象になります。
 労働者にはアルバイトやパート従業員も含まれ、週4日勤務の場合は勤続3年半、

週3日勤務の場合は勤続5年半以上で対象となり得ます。
 使用者が時季を指定する際は、労働者から希望を聞き、

その希望を尊重するよう努める必要があります。

また、労働者ごとの年次有給休暇管理簿の作成と3年間の保管も義務づけられました。
なお、対象者に有給休暇の指定・取得をさせなかった場合は、

6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。

 

混乱を招かないための“計画的付与制度”

 

 計画なしの有給休暇の時季指定は、事業の混乱を招きかねません。

そのために有効なのが、“年次有給休暇の計画的付与制度”の活用です。

これは労働者が有給休暇を取得しやすくするために、

会社側が有給休暇の取得日をあらかじめ割り振ることができる制度です。

ただし、有給休暇の日数のうち、個人が自由に取得できる5日間は

必ず残しておかなければなりません。


 制度を導入する際は、実施日を

(1)会社・事業所全体での一斉付与、

(2)班・グループ別の交代制付与、

(3)年次有給休暇付与計画表による個人別付与のいずれかに決め、労使協定を結びます。

 

(1)は大型連休や年末など業務量が少ない時期があらかじめ予測できる業態で

よく用いられ、社員間の引き継ぎも少ないメリットがあります。
(2)は流通業やサービス業など、(1)のような業務の一斉停止がむずかしく、

定休日を設けにくい業態でよく用いられています。
(3)の個人別付与は現在あまり利用されていませんが、取得率が低い会社では、

今後利用が高まりそうです。


 これまで従業員が自由なタイミングで有休を消化できていた会社には、慣れるまで戸惑いがあるかもしれません。一方で、今まで有休消化ができていなかった会社の従業員は、確実に5日は有休が取れることになります。


 従業員がしっかり休むことで、仕事への意欲も上がり、生産効率アップにつながります。

よりよい職場環境の構築を目指すためにも、これを機に有給休暇取得改革に踏み出してみてはいかがでしょうか。

 

*有給休暇取得に関する経理処理や就業規則に関するご相談は、お気軽に斎賀会計事務所にご相談ください。

 

受験生の皆さん、そして受験生をお持ちのご家族の皆さん あつ少しですね。体調を崩さないようお気をつけください。

2020年には大学入試も今後大きく変わってきますが、会社員の働き方もここ数年、大きく変貌してきています。

 

近年、政府が推進する“柔軟な働き方の実現”の政策により、

“副業”が注目を集めています。 


ひと昔前まで会社員の副業は、会社に隠れてこっそり行うイメージがありましたが、

現在は企業サイドが副業解禁を進めているという動きが増えているようです。

 
そこで、なぜ今、企業が“副業”を認め始めたのか、

そして、企業として副業社員へのスマートな対応

および副業解禁方法のパターンを詳細にみていきましょう。        

 

 

名だたる大手企業が続々と副業解禁へ

ユニ・チャームは正社員約1,500人を対象として、

個人の技能向上や成長につながる内容を条件に、

就業時間外や休日に限って副業を認めています。
副業には、事前に届出書と誓約書を直属の上司などに提出する必要があるようですが、

健康維持のために午前0時以降の勤務は禁じられているものの、

社員が職場と異なる環境に身を置くことで新たな専門性を身につけたり、

人脈を広げたりすることに期待をかけているそうです。

 

副業解禁が、企業側にメリットをもたらす

従来は、情報漏洩や長時間労働につながるとして、

社員の副業に対して慎重な姿勢をとる企業が大半でした。
しかし最近は、政府の後押しもあって柔軟な働き方を認めることで

優秀な人材の獲得や流出防止につながることから、

一定の条件をつけるなどして認める流れに変化してきました。

その背景には、副業による自己実現で、従業員自身が

生き生きと働けるようになることにあるようです。
豊かな老後を送りたい、趣味を仕事にしたい、自分の力を試したいなど、

目的を持って副業を行うことで楽しみが広がり、本業では成し得なかった

達成感や満足感を味わえることもあるそう。
その結果、本業での生産性の向上や新しいアイデアの誕生につながり、

企業にとってもプラスに作用する可能性を求めているのです。

また、新分野の開拓や新規事業の立ち上げを目指す企業では、

社外の知識などを積極的に取り入れようとする“オープンイノベーション”の考え方が求められるようになってきているのも、副業解禁の要因につながっているといえます。


副業解禁の方法と注意点

企業が副業を解禁する場合、大きく3つの方法が考えられます。

(1) 全面的な解禁


それまで定めていた副業禁止の規定を廃止し、副業を完全に解禁する方法。

会社としては情報漏えいの懸念や長時間労働のリスクが伴う。

解禁後は、従業員にヒアリングするなどして、丁寧に状況を把握する必要がある。

(2) 一定期間に限り解禁


全面的な解禁に懸念がある場合に、一定期間に限って解禁する方法。

この方法は、従業員の反応や意見、副業の状況を確認し、

解禁が適切ではないと考えれば、従来の状態に戻すことが比較的容易である。

(3) 届出制、許可制での解禁


情報漏えいの懸念や長時間労働が払拭できない場合に、

ルールを設けた上で申請を受け、解禁する方法。


副業を解禁する際、同業他社での副業を認めるか、

という問題がどの企業でも頭をよぎるでしょう。
認めた場合、副業によるスキルの向上がそのまま本業に活かせるというメリットは

大いにあると思いますが、情報漏えいのリスクもないとは言い切れません。


いずれにせよ、副業を解禁する企業側はしっかりとし

たルールを制定する必要があるといえます。

 

副業を解禁する場合の就業規則や給料の設定など、お困りごとはお気軽に斎賀会計事務所にご相談ください。

 

 

 

平成31年4月1日より有給休暇の取得が義務化されます。

この制度は会社の大小に関係なく、全ての企業において適用されます。

働き方改革の導入により、職場の環境づくりも大切なポイントになっています。

 

『従業員が10人未満の会社の場合、就業規則を作成する必要はない』というのは、あく
まで“最低限の条件”です。就業規則があると会社を経営するうえでさまざまなメリット
がありますので、会社を安定的に経営していきたいのであれば、作成することをおすすめ
します。

 

“就業規則なし”は思わぬトラブルの元

 

 『労働基準法』により、従業員が10人以上いる事業所では、

『就業規則の作成・届出・周知』が義務づけられています。

従業員が10人未満の事業所には作成の義務はありませんが、

作成しておけば、従業員の安心、労働問題の予防、会社の安定
的な経営などに役立ちます。
 就業規則の目的は、会社のルールを全従業員で共有することにあります。

労働時間や賃金などの労働条件を明記し、従業員全員がそれをきちん
と把握しておくことは、従業員の安心と会社への信頼につながります。
 また、会社のルールを明確にしておけば、

従業員から団体交渉や訴訟を受けたときでも、

どちらが“就業規則=会社のルール”に反しているのかを
すぐに明らかにすることができます。

さらには、従業員が問題行動を起こしたときに、ペナルティを課す根拠にもなります。
 このように、会社の安全かつ健全な経営において、

就業規則は大きな効力を発揮するものです。
「うちは従業員10人未満なので、就業規則は必要ない」と考えて作成しないでいると、

思わぬ場面で足元をすくわれてしまうことがあるので注意しましょう。

 

細かなルール設定がさまざまな場面で役立つ

 

就業規則の存在は、たとえば長期間休職を続けている

従業員に対応する際にも役立ちます。こうしたケースへの対応を

雇用契約書だけで定めておくには限界がありますが、

就業規則なら細かいルールの取り決めが可能です。
 “働き方改革”が注目される今、こうした細かいルール設定の

重要度は増すばかりです。

就業規則を設けていれば、さまざまな状況にきちんと対応できるという

実務面でのメリットにもなります。
 就業規則の作成を面倒に思ったり、

必要性を感じられなかったりする経営者も多いでしょう。

しかし、就業規則は会社経営のさまざまな場面で役立つものです。

労働基準法で作成・届出・周知が義務づけられていないからといって、

“就業規則なし”で済まさずに、作成を検討しましょう。

 

*就業規則の見直しや作成、残業代の支払い等の経理処理などでお困りのことがあれば

お気軽に斎賀会計事務所にご相談ください。

インフルエンザが猛威を振るっていますが、皆様は大丈夫ですか?

厚生労働省(@MHLWitter)が、正しい咳・クシャミの仕方をネットで紹介しています。

咳やくしゃみを手で抑えるのはNGだととのことです!

 

2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてボランティアの募集が呼びかけられていますが、実際にはボランティアについて正しく理解していますか?
「実際は、タダ働き(無償労働)ではないのか」・・・
そもそもボランティアというのは、労働とどのような点で異なるのでしょうか?

 


『ボランティア』という言葉には本来、無償という意味はありません。
ボランティアと労働の違いは、報酬の有無ではなく、

自発的な意思や強制性の有無にあります。
そのため、主催者の指揮監督のもとに仕事をし、主催者からの指示や命令を断れない状況で働くのであれば、労働者ではないという解釈はむずかしくなります

 

ボランティアスタッフを労働者とみなせば、主催者は賃金や労災保険、雇用保険の法令順守が必要になります。 

 

『ボランティア=無償で働くこと』ではない

2018年12月26日、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、

大会ボランティアの応募者が、12月21日17時締め切りの時点で18万6,101人になったことを発表しました。
応募者には2019年2月から説明会や面談、研修などが始まり、

2020年3月には活動の場所や役割が決まる予定です。 

実際の大会運営でさまざまな実務に従事するボランティアスタッフには、競技施設建設の

進行状況や開催費用などの話題に並んで、改めて注目が集まっています。 
特に物議をかもしているのが、報酬にまつわる話題。

 

当初、組織委員会は、ボランティアスタッフは無報酬であることに加えて、

大会前の研修や活動期間中の交通・宿泊費も完全自己負担としていましたが、

批判の声が集まったことから、活動1日あたり1,000円のプリペイドカード支給に

方針を変更しました。 

次いで、外国語や手話の通訳、スポーツドクターなどの医療スタッフに無報酬で

依頼が行われていることを、当事者たちがSNSで暴露。
「せめて専門性の高い職種にだけでも、相応の対価を支払えないのか」と騒ぎになりました。 
さらに1964年の東京大会では、ボランティアスタッフにきちんと報酬が支払われていたことも明らかになり、議論が収束する気配はいまだにありません。 

ところでこの『ボランティア』とは、もともと『有志』『志願兵』といった意味を持った言葉であり、無償で働くことではなく『自発的に申し出て役務に従事すること』を指します。

 

日本で『ボランティア』というと、無報酬で行うものという印象が強いのですが、

この言葉の本来の意味には『無報酬』という概念はなく、仕事に従事してその報酬を受ける『有償ボランティア』も存在します。 
もっとも、ボランティアとしての仕事を提供する側と受ける側との関係は、

はっきりとは定義されていません。 
ボランティアの参加を募り、希望者に一定の仕事を提供してもらう場合は、

民法上の請負委託の一形態と考えることができるでしょう。 
請負や委託の報酬額は原則として契約によって定められることとなり、

無償というケースもあり得ます。 
しかしその仕事が、仕事の提供先である主催者の指揮監督を受けて行われる場合、

労働者であると認められる可能性が出てきます。 

 

自由に離脱できないならば 労働に近くなる 

たとえば、会社が地域貢献のため、勤務中の全社員に街の清掃活動の

ボランティアに参加することを命じた場合、それが実質的に強制であれば、

その清掃活動を行った時間は労働時間であり、賃金を支払わなければ

労働基準法24条に違反することとなります。
通常の業務に従事した時間と合わせて1日8時間を超えたり、

活動が午後10時から翌朝5時までの時間帯に及べば、

同法37条所定の割増賃金を支払う義務が生じます。 
また、時給に換算してその活動の提供地における最低賃金を

下回らないことも必要になります。 

 

現時点では、オリンピック・パラリンピックのボランティアスタッフは、

一部の管理的な役割を担う者以外は、通訳や医療スタッフといった

専門性の高い職種も含め、原則無償とする方針のようです。 
しかし、他者の指揮監督のもとに役務を提供するのであれば、

提供する側が指揮監督をする者の指示や命令を一切断れないとすると、

「ボランティアは労働者ではない」と解釈するのは、むずかしくなる可能性があります。 


スタッフが労働者なら賃金などの法令順守のみならず、

主催者はスタッフの役務遂行に対して安全配慮義務を負い、

労災保険の成立や雇用保険加入の手続きなども必要になります。

 
運営上、自主的な参加や離脱の自由が認められる余地の少ない重要な役務などについては、ボランティアではなく雇用の形を取るのが妥当かもしれません。

 

*社内の雇用についてや、給料の支給についてなどお困り事やご相談はお気軽に斎賀会計事務所へご連絡ください。

2018年今年の漢字は「災」でしたね。 1月も早々に熊本で大きな地震があったりと南海トラフ地震が心配です。

年始早々、不安を煽るようですが、正月休みでボケた体と頭を引き締めるためにも今回は、災害損失にについてです。

(皆様が一年、健康に災いなく過ごせること信じ願っています絵馬

 

地震や火災などの災害で会社の備品が壊れた場合、その修繕費や補填費用、事後処理費などは会計上、『災害損失』に含まれます。 
災害損失は、その事業年度の損金に算入できるものですが、それには細かな条件が設定されています。 
今回は、不測の事態が起きた際の災害損失について、ご紹介します。

 

『災害損失』に含まれるものと、損金の範囲

災害損失とは、企業の通常経営では起こることのない例外的な損失である『特別損失』のうち、火災や地震、風水害、盗難などの災害による損失を言います。
災害損失には、商品、店舗や事務所などの資産の損失額だけではなく、資産が壊れたときに出た廃材、土砂、その他の障害物の撤去費用、店舗や事務所などを元の状態に回復するための修繕費用なども含まれます。

『災害損失』の損失額はその事業年度の損金に算入できますが、被害の状況や、資産が固定資産なのか繰延資産なのかによって、損金に算入できる金額が変わります。

ここでは、資産の評価額や、復旧に関する費用の区分についてご紹介します。

 

まず、災害による被害を受けた商品、店舗や事務所などの固定資産は『被災資産』として扱われ、その時点での評価額が災害前に記してあった『帳簿価額』を下回るようであれば、差額を損金経理により、評価損を計上して損金に算入することができます。

また、被災資産を原状回復するための費用は、修繕費として全額を損金に算入できます。
つまり、店舗や事務所を元に戻すためのコストは、その年度の税負担を軽減することになります。
ただし、原状回復に伴って付加価値をつける修繕を行った場合、その支出額が20万円以上の場合、損金に算入できない可能性があります。
たとえば、店舗が半壊してしまい、原状回復のついでに元々平屋建てだった店舗を2階建てにした場合は、原状回復に要する費用自体は修繕費として損金に算入できますが、“2階建てにする”という資産価値を高めるための支出部分については、その支出額が20万円以上の場合、資本的支出に該当するため、損金に算入できません。
なお、支出区分が明確か否かで異なる取り扱いとなる可能性がありますので、注意が必要となります。

資金やその後の展開にもよりますが、災害に遭って店舗などの固定資産を復旧させる場合は、あくまで原状回復を目的として復旧計画を立てたほうがよいでしょう。

大災害時のための『災害損失特別勘定』と『災害損失欠損金』

大きな災害が起きた場合、商品や店舗などの修繕にはかなりの時間がかかることが予想されます。
この場合、前述の『被災資産』の評価額の差額による損失額は、その災害の起きた事業年度の損金に算入できますが、『被災資産』の原状回復にかかった修繕費は、その事業年度の損金に算入できなくなる可能性があります。
必ずしも災害の起きたその日にすぐ修繕を行えるわけではなく、基本的に修繕が完了した段階でしか、正確な金額がわからないためです。

このような損金に算入できる時期のズレを避けるため、未確定の修繕費について『災害損失特別勘定』を設定することで同時期に損金に算入できるようにしています。
被災資産の修繕にかかる費用に関して、災害のあった日から1年以内に支出するもののうち、金額が適正に見込まれるものについては、損金経理により『災害損失特別勘定』に繰り入れることができ、事業年度をまたぐ可能性があっても、災害の起きた事業年度の損金に算入することができるというものです。
ただし、実際に事業年度をまたいで修繕が終わり、最終的な修繕費が『災害損失特別勘定』に繰り入れた金額よりも少なかった場合、繰り入れた金額と修繕費との差額を益金に算入する必要があります。

さらに、各事業年度において赤字となった場合のその赤字のうち、被災資産の損失額を『災害損失欠損金』と呼び、生じた事業年度から最大で10年間繰り越すことができ、その後の事業年度の所得から控除することができます。
また、災害の起きた事業年度の前年度に法人税額を納付していた場合には、その納付税額のうち『災害損失欠損金額』に対応する部分の金額に関して、還付を受けることもできます。
この場合、災害の起きた事業年度の確定申告とともに、欠損金額も『還付請求書』を提出する必要があります。
なお、還付を受けた場合、還付金額計算の基礎となった『災害損失欠損金』は繰り越すことができません。


災害損失に関する制度は、知らないと損をすることがあり、その構造は複雑です。
災害はいつ起きるかわかりません。
もし、被災してしまったら、個人で判断せず、専門家の判断なども仰ぎながら、的確な処理をしていくことが大切です。

 

斎賀会計事務所では、法人から個人まで一人ひとりのご相談に丁寧にお話を伺って対応いたしております。お困り事やご不明な点は、お気軽にお電話ください。

 

 

2018年から2019年にかけての年末年始休暇は、9連休という会社も多いのではないでしょうか。少しまとまっとお休みで、心身ともに一年の疲れを十分に癒やして、新年からはイノシシのように元気いっぱいに2019年を駆け抜けたいですね。

 

今回は、もし現実にあると、とても頭を悩ませることになる社員の無断欠勤についてです。

 

「突然、社員が出社してこなくなった……」。滅多にないことのように思えますが、

実はよく耳にする問題です。では、無断欠勤が続いた社員は自然退職となるのでしょうか? それとも懲戒解雇となるのでしょうか?

 今回は、無断欠勤した社員に対して、会社が取るべき適切な対応についてご説明します。

 

放置はNG!まずは連絡を取って安否確認を

 

社員が出社しなくなったら、事件や事故に巻き込まれていたり、

病気で倒れていたりする可能性もゼロではありません。

まずは早急に本人と連絡を取るように努めましょう。
 電話やメール、手紙のほかにも、自宅へ訪問する、

家族や身元保証人へ連絡するなどして安否確認を行い、

欠勤している理由の確認や出勤の督促をします。


 それでも社員と連絡が取れない場合や、正当な理由なく出勤の督促に応じなければ、

『懲戒解雇』の手続きも可能となります。
 無断欠勤を理由とした懲戒解雇にするのであれば、あらかじめ、

就業規則の懲戒解雇事由に“無断欠勤”の項目を明記しておく必要があります。

たとえば『正当な理由なく無断欠勤が14日以上に及び、

出勤の督促に応じない場合』などと規定されます。


 ただし、この“無断欠勤”に正当な理由があれば懲戒解雇は無効となるため、

出社できない理由を確かめておく必要があります。
 また、解雇通知は社員本人に到達しないと効力が生じず、

解雇が成立しません。どうしても本人と連絡が取れず、

解雇ができない場合は、簡易裁判所で意思表示の公示送達を行います。

送達から2週間経過すれば、社員本人に解雇通知を行った場合と同じ効力が生じます。

 

無断欠勤を退職事由として自然退職扱いに

 

前項で説明したように、懲戒解雇は手続きに多くの手間と時間がかかります。

実務的なことを考えると、解雇よりも『自然退職』として扱うほうがよいでしょう。


『解雇』が会社からの一方的な意思表示により雇用契約を解除することであるのに対し、

『自然退職』は無断欠勤を“社員本人の退職の意志表示”と捉え、

自己都合退職として処理します。

そのためには懲戒解雇と同じく、就業規則の退職事由に

『社員が行方不明または連絡が取れなくなって、その期間が継続して30日を経過したとき』など、“無断欠勤”の項目をあらかじめ明記しておかなければなりません。


 無断欠勤は社内の人間関係などが原因になることも多く、

後にトラブルに発展する場合があります。

最終的に解雇するにせよ、自然退職とするにせよ、

そこに至るまで会社が取った対応の記録を残しておくことも大切なポイントです。

 

 

 

末筆なりましたが、2019年が皆様にとって良い年になりますようお祈り致しております。

1年間、ありがとうございました。2019年も斎賀会計事務所をよろしくお願いいたします。

 

今年も残りあと10日です。平成が終わってしまいますね。昭和から平成を精一杯、生きて働いてきた皆さんは、どんな気持ちをお持ちですか?そして、平成から次の時代を担う若者は、どんなことに夢や希望をいだいているのでしょうか。

そんな今を一生懸命生きている社員に、長く働いてもらうために助成金の事についてです。

 

   近年は人材難と言われていますが、平成29年の離職率は14.9%(厚生労働省「平成29年雇用動向調査結果」より)で、平成28年の離職率15%とほぼ同一となっています。 


   一方で理由別の離職率で見ると、『個人的理由』で離職する労働者の割合が

ここ数年の中では高い数値となっています。 
   離職の理由も人によりさまざまですが、人材不足の今、いかに定着率を上げるかが

会社にとって大切な経営課題であると言えます。

 
   そこで、今回は離職率を下げる(定着率を上げる)ことにより受給できる人材確保等支援助成金についてご紹介します。

 

 

人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース)

 

【概要】 
会社が雇用管理制度の導入等による雇用管理改善を行い、

離職率の低下に取り組んだ場合に支給される助成金です。 
雇用管理制度の内容は、以下5つの制度となります。 

(1)評価・処遇制度 
評価制度、昇給制度、賃金制度、各種手当の導入 

 

(2)研修制度 
新たな各種研修制度の導入 

 

(3)健康づくり制度 
法定の健康診断に加え、がん検診や歯周疾患検診、

腰痛健康診断などの1つ以上の項目の導入および費用の半額以上の負担 

 

(4)メンター制度 
メンターの選任、教育、面談の実施 

 

(5)短時間正社員制度(保育事業主のみ) 
制度の導入、就業規則への反映 

【助成金額】 
目標達成時57万円(生産性要件を満たした場合、72万円) 
※上記の雇用管理制度を複数導入しても助成金額は変わりません。 
※離職率低下の目標値は、対事業所における雇用保険一般被保険者の人数規模区分に

応じて下記のように変わります。 

▼対象事業所における雇用保険一般被保険者の人数区分……低下させる離職率(目標値)
(1)1~9人の場合……15%ポイント 
(2)10~29人の場合……10%ポイント 
(3)30~99人の場合……7%ポイント 
(4)100~299人の場合……5%ポイント 
(5)300人以上の場合……3%ポイント 
※離職率が0%だった場合には、0%をキープすることが目標となります。

【申請の流れ】 
(1)計画書の認定申請 
雇用管理制度整備計画書を作成し、提出します。

その際、認定申請日の12カ月前の日の属する月の初日から

雇用管理制度整備計画認定申請日の属する月の前月末までの期間の

離職率を『計画時離職率』として計算します。

 『計画書の認定申請日』を平成30年12月1日とすると、

計画時離職率算定期間は平成29年12月1日~平成30年11月30日となります。

 
(2)雇用管理制度整備計画期間 制度の導入・実施 
認定された計画に基づき、制度の導入・実施をします。 
計画期間は3カ月以上1年以内で設定します。

 
(3)目標達成助成支給 
雇用管理制度整備計画期間の末日の翌日から起算して12カ月経過する日までの期間の

離職率を『評価時離職率』として計算し、計画認定時に示した目標値を達成していれば、

目標達成助成を受けられます。

評価時離職率算定期間終了後、2カ月以内に支給申請を行います。 

近年は定年まで勤め上げるという考えは少なくなり、新卒の離職率も上がっています。
しかし、会社にとって時間をかけて育成した従業員は、やはり大切な財産。
できるだけ長く働いてもらいたいものです。


従業員の定着を促し、会社の競争率を上げるためにこのような助成金を利用するのも一つの考え方です。

雇用に関すること、それに伴う経理処理や申告業務などお気軽に斎賀会計事務所へお問い合わせください。 

 

今週になり、やっとロングコートを着る寒さになってきましたね。

皆さん、冬のボーナスは支給されましたか?

賞与を支給するに当たり人事評価をどうするか悩む経営者の方も

多いのではないでしょうか。

今回は、人事評価の基準についてです。

 


人事の等級制度には、人を基準とする“職能資格制度(職能制)”、仕事を基準とする“職務
等級制度(職務制)”、役割を基準とする“役割等級制度(役割制)”の3種類があります。

それぞれの特徴やメリット・デメリットを考慮し、会社に合う制度を取り入れましょう。

 

従業員の業務を的確に定めるための等級制度

 

日本の企業では長らく、“新卒一括採用、終身雇用”が慣習化してきました。

しかし近年は社会情勢の変化や価値観の多様化のなか、

転職が当たり前の時代になっています。

また2019年の施行を控えた『働き方改革関連法』にともない、

正規雇用者と非正規雇用者の不合理な待遇差をなくす概念
『同一労働同一賃金』が提唱されていることなどから、

個々の企業においても、給与や人事の制度に変化が求められつつあります。
 

 そのカギとなるのが、正規雇用・非正規雇用の枠を超えた

横断的な人事の基準となる、3種類の等級制度と言われています。

それぞれの制度の特徴をご説明します。
 
(1) 職能資格制度(職能制)
人(能力)を評価基準とします。

ここでいう能力とは、業務遂行時に経験し蓄積されるもので、

必ずしも役職と一致はせず、配置転換しても賃金は変わりません。

 

(2) 職務等級制度(職務制)
仕事を評価基準とします。

あらゆる職務について詳細な“職務記述書”を作成し、

そこに明示された職務を実行できるのであれば、

誰であっても賃金は変わりません。

 

(3)役割等級制度(役割制)
役割を評価基準とします。

ここでいう役割とは、経営目標達成のためにやるべき行動を大くくりに
したもので、ポジションに応じて定型でない業務を含むなど、

変更も比較的容易です。

 

それぞれにあるメリット・デメリット

 

これまで多くの日本企業は(1)の職能制を採用してきました。

この制度が広い知識や経験を蓄えた人材を育成する大企業や、

長年の経験を重要視する製造業の体質に合っていたからです。

しかし、職務における能力の評価基準はあいまいになりがちで、

結局は年功序列による運用に陥りやすく、

人件費が会社の経営を圧迫するようになりました。
 
 (2)の職務制は、誰が職務を担当しても待遇に差が出ず、

特定の分野に特化した“スペシャリスト”に向く制度でもあります。

ただし、職務記述書の作成に労力がかかり、

給与との関連づけもむずかしいため、あまり普及してきませんでした。
 
 (3)の役割制は、明確な役割のもとで主体性を持って働けるメリットがあります。

ただし、決まった定義がないため自社で制度を定めなければならず、

導入には各部署との細かい調整が必要です。


 人事管理を行う際には、従業員それぞれの能力や与えられた職務、

期待される役割を最大限に活かして臨みたいものです。

 

*賞与の計算や経理処理、年末調整事務など お気軽に斎賀会計事務所ご相談ください。

 

年末、年始、年度末・・・これから繁忙期を迎える企業は多いのではないでしょうか。

今回は下請け業者との適正な業務委託についてです。

 

業務を外部委託することで、社内業務の効率化とコスト削減を図る“アウトソーシング”。

多くの会社が行っていますが、親事業者と下請事業者の間では
“下請いじめ”が横行しやすいため、取引は『下請法』によって規制されています。
指導や勧告を受けることのないよう、下請法の内容を理解しておきましょう。

 

『下請法』による規制で、取引を公正化

 

業務を委託する親事業者と、受託する下請事業者の間では、

取引上の力関係において前者が後者に対し大幅に優位な立場にあることから

“下請いじめ”が起こりやすいといわれています。

そこで、取引を公正に行い、下請事業者の利益の保護を目的として、

『下請代金支払遅延等防止法(略称:下請法)』が制定されています。
 
 合理的な理由なく以下のような行為を行うと、下請いじめになることがあります。


●無理な納期を求める
●注文した物品などの受け取りを拒む
●下請代金を支払期日までに支払わない
●定めていた下請代金を減額する
●受け取った物品などを返品する


 下請法は、下請事業者が個人事業主の場合でも適用されます。

また、下請事業者の了解を得ていたとしても、違反となることがあります。

これは立場上、親事業者から強く言われると

下請事業者は拒めないケースがあるためです。

親事業者に違反が認められた場合、行政指導により是正の勧告が行われ、

罰金が科される場合もあります。


 下請法に違反した過去の事件では、2012年に日本生活協同組合連合会が
公正取引委員会から勧告を受けた例があります。

総額約39億円の違反で、これは過去最大の金額です。

 

違反しないポイントは?

 

では、下請法に違反しないためにはどうすればよいのでしょうか?
 下請取引の公正化と下請事業者の利益保護のため、親事業者には


(1)発注の際は、取引内容を具体的に記載した書面を交付する
(2)下請代金の支払い期日を、物品の受領(サービスの提供)から60日以内の期間に定める
(3)下請取引の内容を記載した書類を作成し2年間保存する
(4)支払いが遅延した場合は遅延利息を支払う


という4つの義務が課されています。 

取引を行う際には契約書を作成し、契約内容や実際の取引をチェックして
いくことが重要です。勧告が行われると会社名や違反の内容、

勧告内容が公表され、親事業者の社会的評価や信用の低下を招くとともに、

今後の取引にも影響があるでしょう。

また、指導や勧告に従わないと、損害賠償請求の裁判が起こされた際に、

たいへん不利な証拠となります。


 経費削減を考えるあまり、立場上の弱みにつけこんだ不公正な取引を

行うことは許されません。

外部委託を利用する際には、下請法に違反していないか、十分に注意することが必要です。

 

*繁忙期は会社の事務関係の仕事は何かと後手に回ってしまうのではないでしょうか?

 会社の経理処理のお悩み事は、お気軽に斎賀会計事務所へご相談ください。

今年は厚手のコートが必要ないのではと思うほど暖かい日が多いので、ついうっかりしていましたが、実はもう師走ですびっくり 忘年会の時期ですね爆  笑 お酒を飲む機会も増えると思いますので、悪酔いしないお酒を飲む順番のポイント!

蒸留酒(ウイスキー、焼酎)をたくさん飲んだ後に醸造酒(日本酒、ワイン)が体に入ると、アルコールを分解しきれず悪酔いしてしまうことが多いそうです。蒸留酒→醸造酒の順番は避けたほうがよさそうですね。

 

今回は、来年から施行される「働き方改革関連法」についてです。

 

2018年6月29日、参院本会議で『働き方改革関連法案』が可決・成立。

2019年4月1日より順次施行されます。 
この法案は、雇用対策法、労働基準法、労働時間等設定改善法、労働安全衛生法、じん肺法、パートタイム労働法(パート法)、労働契約法、労働者派遣法の8つの労働法の改正をまとめた総称のことで、主に“高度プロフェッショナル制度(※1)”の創設、“残業時間の上限規制”の導入、“同一労働同一賃金”の3つが柱とされています。 


ここでは、多くの企業やそこで働く人に影響を与えるであろう“残業時間の上限規制”と“同一労働同一賃金”に軸を置きながら、雇用主側が行うべき対策をご紹介します。

 

“長時間労働の是正”は企業にも従業員にも厳しい!?

今回の法案で注目を集めていたのが“長時間労働の是正”です。

月45時間、年360時間を原則とした時間外労働の上限規制が導入されました。
また、臨時的な特別な事情がある場合でも、年720時間、単月100時間未満(休日労働含む)、2~6カ月間の月平均80時間(休日労働含む)を限度にすることが明示されました。

 

上限規制を超過した場合には新たに罰則の対象になります。
行政指導や企業名公表、場合によっては刑事罰を受ける可能性もあります。
過労死事案が発生すると、企業の人材採用に影響を与えるほか、マスコミからの社会的非難、株主からの追及があることが予想され、企業にとって大きなリスクとなり得ます。

さらに企業としては、長時間労働の抑制に伴う従業員の時間外手当の減少にも配慮する必要があります。
時間外手当が減少すれば、それを見込んで生活設計をしていた従業員には大打撃です。
よって、従来の“労働時間の長さを基準とした賃金の支給”ではなく、“成果をもとにした賃金制度”にしたり、浮いた人件費を従業員に分配したりするなど、制度設計の構築が早急に必要となるでしょう。

 

労働生産性が認められる労働者は、是正の例外

長時間労働の抑制と生産性の向上を両立させるには、従業員が働きやすい環境を整えることが大切です。
昨今、ワークライフバランスが浸透し、在宅勤務をはじめとするテレワークや、裁量労働制が増えていますが、労働時間管理については、まだ明確な対応策は掲げられていません。
また、新たに創設された高度プロフェッショナル制度が適用となる方たちについても同様です。
今後の課題として、このような生産性を求められる労働者などの労働時間管理の整備が挙げられます。

 

社員の雇用条件を見直す必要性あり

働き方改革関連法案では、「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」を目的とした規制が行われるため、パートやアルバイトなどの非正規雇用についての対応も求められます。
たとえば、2013年4月1日に施行された改正労働契約法では、本人が希望すれば同日以降開始された有期労働契約を、5年を超えて更新すると無期契約に転換します。
それにより、賃金等の待遇がアップすることが考えられます。
しかし、今般の同一労働同一賃金が施行されると、職務内容と人材活用の仕組み等が同一であれば、有期の非正規雇用者と無期契約社員との間で賃金に差を設けることができなくなりますので、見直しが必要になります。

 

同一労働同一賃金の検討においては、職務や職責の内容を明確にする必要があります。
今後は、長時間労働が抑制され、多様な労働力を活用することが大きな課題となります。
加えて、雇用形態の相違による賃金格差にも配慮しなければなりません。
従来の画一的な雇用契約ではなく、個別に契約を締結するケースの増加も予想されるので、これまで以上に柔軟な対応がとれるような体制を整えておきましょう。

※1 高度な専門知識(経営コンサルタントや証券アナリストなどを想定)をもつ高収入労働者(年収1,075万円以上を想定)を対象に、労働時間管理の対象からはずすという制度

 

雇用形態の見直し、それに伴う就業規則の見直しや会計処理については、お気軽に斎賀会計事務所へご連絡ください。