なんか最近は映画レビューのブログになってしまったなぁ
まぁ、それも含んでの自分のブログなんで間違ってはいないんですけどね
8月の終わり、この作品を観ました
クライムズ・オブ・ザ・フューチャー
実は前回のブログで投稿した「SAND LAND」の鑑賞後に観たのですが
静かな展開と独特な世界観ゆえ、予備知識が無いと「
」な事が多く･･･
疲れもあったのでしょう
半分、いや3分の一ほど寝てしまいました
もちろん、うつらうつらで所々だったんですけど
その為、ラストの流れも意味不明で、感想のへったくれもありませんでした
劇場に足を運んで観るのはやめるか･･･と思ったのですが
ネタバレ・アリのいくつかの考察記事を読んでみると
あらためて観たほうが良い作品かもと思ってリベンジ鑑賞です
ちなみに監督はカナダが誇る変態作家（笑）・デヴィッド・クローネンバーグ
「スキャナーズ」「ヴィデオドローム」「ザ・フライ」
「ヒストリー・オブ・バイオレンス」等が有名ですが
自分は何と言っても「デッドゾーン」が大のお気に入り
いわゆるサイコメトラーになってしまった男の物語なんですが
テンポはゆっくりながら、その哀しくて切ないストーリーに
『デビ・クロさん、こんな作品も撮れるんだ･･･』と見た当時は思いました
TVドラマ化もされましたが、自分は未見の為、どこまで再現しているのかは不明です
物語は･･･
そう遠くない未来。人工的な環境に適応するため進化し続けた人類は、
その結果として生物学的構造が変容し、痛みの感覚が消え去った。
体内で新たな臓器が生み出される加速進化症候群という病気を抱えた
アーティストのソールは、パートナーのカプリースとともに、臓器にタトゥーを施して
摘出するというショーを披露し、大きな注目と人気を集めていた。
しかし、人類の誤った進化と暴走を監視する政府は、臓器登録所を設立し、
ソールは政府から強い関心を持たれる存在となっていた。
そんな彼のもとに、生前プラスチックを食べていたという遺体が持ち込まれる。
この後に、なんじゃ、これ？
なるシーンがあり、普通ではない世界観なのだと認識されます
主人公のソールにヴィゴ・モーテンセン
すっかりデビ・クロ・ファミリーって感じで、後年作品の常連役者
この辺りでも異質な世界観だと認識される
人類全員という訳ではないけど、進化の過程で痛みという感覚が消えたと同時に
咀嚼と嚥下に奇妙な機械に頼らざるを得なかったり、生物的なベッドで寝ていたりと
その設定に変態監督流石と言わざるを得ない
臓器登録所にて
初見予備知識なしでは『何なん？これ』と戸惑うでしょうね
臓器登録所の職員ティムリン役にクリステン・スチュワート
相変わらずお綺麗です
キャリアも長く、いくつになったんだろうとググったら現在33歳だって
思っていたよりも若かった
臓器摘出後の1シーン
新しい臓器の資料を見る3人
ソールにあらぬ事をもちかけるティムリン
この後のセリフにも独特な世界観が窺える
臓器摘出パフォーマンス中
この行為はセックスのメタファーにもなっていて･･･操作する端末もそれっぽいカタチ
いやいや、一筋縄ではいかない物語でした
やっぱり変態監督さんですね（笑）
なんで、こういうアイデアが生まれるん？と思いました
物語は似ていませんが突拍子もない話という点では「TITANE」を思い出す
物語上の人類の進化という事が現実世界の皮肉というか
ある社会問題の解決につながる設定になっているんですけど
それを良しとしない流れがあり･･･
その辺を現実社会に当て込んでみると非常に興味深い
評価は70点
2度目の鑑賞で内容は分かりつつも、独特な世界観故に
物語に馴染むか馴染めないかは個人差がありそう
オカルト的、都市伝説的にも通じる話で、何が進化で、何を選ぶのか、どうしたいのか
そういった事を推測して想像しないとこの作品は楽しめないのかもしれません
ラストのソールの涙が意味するものは？
それもご覧になった方々、それぞれに思う事があるんでしょうな
「未体験のアートパフォーマンスへようこそ」