さようなら戦争 さようなら原発 9・19大集会 | 労働組合ってなにするところ?

労働組合ってなにするところ?

2008年3月から2011年3月まで、労働組合専従として活動しました。
現在は現場に戻って医療労働者の端くれとして働きつつ、労働組合の活動も行なっています。

あまり知られていない労働組合の真の姿(!?)を伝えていきたいと思います。

ロシア軍によるウクライナ侵攻に抗議し、1日も早く停戦し、ウクライナに平和が戻ることを願います。

また、ロシアによる核兵器使用の脅し、原発への攻撃は、世界を危険にさらす暴挙であり、決して許されるものではないことを訴えます。

 

2022年は、再起の年です。

総選挙での野党共闘の成果と不十分だった点をもう一度確認し、参議院選挙に向けて再出発し、深刻な医療従事者・介護従事者不足に具体的な対策を講じ、不合理な病床削減をストップさせ、憲法改悪を阻止し、差別やハラスメントのない職場をつくるため、行動し、声を上げることを提起します。

 

 

9月19日、「さようなら戦争 さようなら原発 9・19大集会」に参加してきました。

中央社会保障学校の報告がまだ残っていますが、雨のためにメモが不十分なので記憶が新しいうちにこちらの概要をまとめます。

なお、集会途中に雨が降ったりやんだりしたため、メモが不十分な部分があることをお断りしておきます。

 

司会は菱山南帆子さんでした。

菱山さんは、毎日新聞の世論調査で岸田政権の支持率が29%となったことを述べ、戦争法が強行採決された9月19日も雨でしたが、今日は歴史に残る集会としましょうと呼びかけました。

主催者あいさつは、総がかり行動実行委員会共同代表の小田川義和さんが行ないました。

小田川さんは、市民の声も野党の声も耳に入れない自民党、岸田政権への怒りがわき上がっていると述べました。そして、岸田政権の支持率は29%となっており、世論を形にするのが本集会だと述べました。

岸田政権は露骨に憲法を壊そうとしており、憲法と国葬をまじめに考えたとは思えないと述べました。閣議決定をすれば何でもできると思っているに等しく、国民の賛否が分かれることを次々とやってきたと指摘しました。軍事費増額は、憲法の縛りを閣議決定で壊そうとしていることであり、国債発行は増税につながり、専守防衛を投げ捨てることだと述べました。

原発再稼働を密室で決めることは許されないと述べました。軍拡派、原発推進派を優先し、市民の声を聴かない岸田政権そのものが、私たちの生活の障害となっていると指摘しました。

野党は市民の運動の先頭に立ってほしいと述べました。そして、平和とくらし第一の政治への転換となる集会にしようと呼びかけました。

 

続いて、立憲野党からの連帯のあいさつが行なわれました。

立憲民主党の阿部知子衆議院議員は、九州、沖縄で台風の甚大な被害が生じており、政府はそれに全力を注ぐべきだと述べました。そして、怒りを共有したいと述べました。

関西の集会では辻本議員があいさつをしていると報告しました。

憲法改悪を許さない決意を表明し、戦争、原発の前に国葬に反対すると述べました。国葬については党内論議を経て、執行部が出席しないと決めたそうです。国葬は民意に沿わず、法的根拠もないと指摘しました。

軍拡も同様だが、南西諸島は次々基地化され、戦争国債まで発行されようとしていると述べました。人々の暮らし、人権をどう守るのか、人権をかかげて皆さんと連帯したいと述べました。

 

日本共産党の志位和夫委員長は、安保法制が強行されて7年めとなり、極めて危険な新しい段階に来ていると述べました。今年の夏、リムパックで安保法制発動を前提とした訓練が初めて行なわれたそうです。日本に戦火を呼び込む道は絶対に止めようと呼びかけました。

もう一つは国葬の問題で、今日のメディア各紙は国葬反対は60%以上だと報道していると述べました。岸田さんが言い訳するほど反対が増えると述べました。何より憲法違反であり、「弔意と敬意を国全体で示す」ということは国民全体ということであり、憲法19条違反だと指摘しました。安倍元首相に敬意が示せるかというと、アベノミクス、格差と貧困、統一協会とのずぶずぶの関係、国政私物化などを考えると、敬意を示すことがあってはならないと述べました。

9月27日には国会前に集まり、声を上げましょうと呼びかけました。

 

社民党の福島瑞穂党首は、台風の中で集まられた皆さんに連帯のあいさつをと述べました。

政治を取り戻そうと呼びかけました。9月19日は、安保関連法が強行成立された日であり、みんなの力で廃止しようと述べました。

岸田政権は原発に前のめりだが、世界の地震の1割は日本で起きていると指摘しました。

国葬には根拠がなく、国葬法は1947年に廃止されていると述べました。憲法違反であり、安倍元首相が政治を私物化したこと、統一協会の広告塔となり、ジェンダー平等、LGBTQの政策をしないように働きかけてきたことを指摘しました。

みんなの力で国葬を撤回させ、脱原発を実現しようと呼びかけました。

 

次に、沖縄の風の伊波洋一参議院議員からのメッセージが代読されました。

沖縄の未来、尊厳、民主主義を守るために活動していると述べました。沖縄知事選では玉城氏が勝利し、ご支援へのお礼を述べました。

岸田首相は安倍元首相の功績が国葬の理由だと述べましたが、戦争する国づくりを推進し、日本の政治を壊してきたと指摘しました。そして、統一協会の広告塔となり、辺野古新基地工事を強行し、南西諸島にはミサイル配備を強行し、沖縄県民の基本的人権、自治権を否定したと述べました。原発を推進し、再生可能エネルギー、省エネには後ろ向きだと指摘しました。

明確なさよならを突きつけようと述べました。

 

ここで、プラカードアピールとカンパの呼びかけが行なわれました。

 

続いて、市民の発言が行なわれました。

作家の落合恵子さんは、怒ってますよねと問いかけ、今度こそ、市民を怒らせたらどうなるかわからせてやりましょうと呼びかけました。

3.11から11年が経ちましたが、アンダーコントロールと言った人の国葬に組み込まれるのはごめんだと述べました。原発事故の後、「私はお墓に避難します」という言葉を残して命を絶った人がいたそうです。その人の悲しみは私たちの悲しみでもあると述べました。

新しい原発をつくるとは、何を見て来たのかと述べました。

子どもの未来が奪われており、国と名前のついたものがどれだけ私たちを苦しめてきたか、はっきりとNOと言える私たちを示していきましょうと呼びかけました。

 

改憲問題対策法律家6団体連絡会の大住広太弁護士は、多くの人が集まり、心強いと述べました。

法律家6団体連絡会は安倍改憲に対抗するために設立したものであり、国葬に対して強く反対していると述べました。法律的根拠もなく、内閣の一存で行なうのは民主主義に反すると指摘しました。そして、国家の儀式となれば自治体などが忖度することになり、思想信条の自由に反すると指摘しました。憲法を破壊する政治だと述べました。

「安倍元首相の功績」と言うが、立憲主義破壊、様々な黒い疑惑があり、功績とすることには強く反対すると述べました。そして、国葬は様々な問題にふたをすることになり、絶対に許されないと述べました。

国民の圧倒的反対があるのに、国民の声を聴かないと指摘し、反対の声を強めていくことを呼びかけました。

 

総がかり行動実行委員会青年PTの井田敬さんは、普段は障がい者ヘルパーをしていて、労働組合でも活動していると自己紹介しました。

昨年から改憲勢力に危機感を持つ若者がプロジェクトチームを結成して活動しているそうです。ウクライナ問題でもロシア大使館前で抗議行動を行なったそうです。

国葬については、反対理由として国家が人の死に上下をもうけることであり、人の生命に上下をつけることになるので、国葬そのものに反対すると述べました。しかも、その対象が、格差と貧困を広げ、戦争する国づくりを進めた安倍元首相であることもあげました。岸田首相は長期政権を担い、国内外での業績があると述べましたが、国民にとっては生活できないことへの恐怖があり、国葬は絶対にさせてはならないと述べました。

障がい者の仲間も反対しているそうです。人の生きる権利に差をつける政治はまっぴらごめんだと述べました。

国葬をやろうとしている人たちに対しては、沖縄の遺骨が眠る土で埋め立てをしようとしているのは誰なのかと訴えたいと述べました。

そして、9月25日には新宿駅街頭宣伝、9月27日は国会前行動に取り組むと述べました。

 

全国一般労働組合東京南部執行委員長の中島由美子さんは、労働者の代表は国葬に反対すべきだと述べました。

リーマンショックの後に取り組まれた年越し派遣村では女性は5人しか来ませんでしたが、コロナ被害相談村では女性たちが増えたそうです。10年前には見えなかった女性の貧困が見えてきたと述べました。男性に言いにくい相談もあるので、女性による女性のための相談会を、いろいろな人が個人として集まって5回開催したそうです。女性たちは不安定雇用、低賃金であるうえ、ハラスメントがついてくると指摘しました。職場でハラスメントを受け、通勤電車では痴漢の被害に遭い、仕事に行けなくなった女性もいるそうです。生活保護につながっても、生活が苦しくてフードパントリーをはしごしている人もいるそうです。

アベノミクスの腐った果実を食べさせられていると述べました。そして、恥ずかしいジェンダーギャップ指数を上げたいと述べました。

 

福島原発刑事訴訟支援団の佐藤和義団長は、福島原発事故は続いていますと訴えました。そして、被害者の心のより所としてがんばってきたと述べました。

福島原発刑事裁判は東京高裁に控訴し、6月に結審したそうです。被害者訴訟、株主代表訴訟では、東電幹部の責任を認める判決が出ており、それらを踏まえて東京高裁の審理再開を求める署名に取り組んでいるそうです。全国の裁判と連帯し、勝ち取るためにお力添えをお願いしたいと述べました。

そして、汚染水を海へ流さないでほしいと訴えました。安倍元首相は「福島原発はアンダーコントロール」と言いましたが、許す訳にはいかないと述べました。9月19日は、原子力規制委員会がつくられた日でもあるそうです。福島漁連をはじめ、汚染水放出を止めていきたいと述べました。

 

東海第二原発運転差し止め訴訟原告団共同代表の大石光伸さんは、昨年3月に水戸地裁で判決が出され、双方が控訴したと報告しました。

8月に、岸田首相は許可済の原発の再稼働を目指すと述べましたが、その中に東海第二原発も入っているそうです。ワーキンググループやGX実行会議の有識者には、経団連、中部電力、連合会長などが入っているそうです。そして、次世代炉の開発・建設を求めるとしているそうです。元電通社員は、原子力を取り巻く3つの不透明性の解決を求めたそうです。一つ目は政治の不透明性であり、国の責任者不在を指摘し、原子力政策大綱の再提示、国の損害賠償責任、電力会社破綻に備えての原発買い上げを求めたそうです。二つ目は規制の不透明性で、予見可能性がないことを規制の対象としているとして、地元の判断を国が抑えることを求めたそうです。三つ目は司法判断の不透明性で、差し止め訴訟を国が何とかするように求めたそうです。

これらは、国葬、改憲と根っこは同じ問題だと指摘しました。私たちは国へ対抗しようとしており、連帯して闘わなければ止められないと訴えました。

 

「止めよう!辺野古埋め立て」国会包囲実行委員会の毛利孝雄さんは、9月12日の県知事選は見事な勝利だったと述べました。

辺野古については、安倍政権以降の沖縄政策として、沖縄戦後史の改ざんと無視、辺野古と高江での工事強行、差別発言、抗議行動弾圧、軟弱地盤隠し、基地と振興をリンクさせ、県を通さない米軍再編交付金による地域の分断、民意無視のオスプレイ配備、埋め立て承認撤回に対する私人なりすましの再審査請求をあげました。沖縄の心を無視しており、沖縄政策への県民の怒りがあると述べました。

岸田首相は「民主主義を守るために国葬を行なう」と述べましたが、冗談ではないと述べました。安倍政権の9年間こそが民主主義に逆行していると指摘しました。

 

閉会あいさつは、ルポライターの鎌田慧さんが行ないました。

鎌田さんは、天気を心配していたが、集会では晴れやかな青空が見られたと述べました。

岸田政権はもう駄目だとして、力を合わせて岸田首相とさよならしようという思いだと述べました。運動の力を確信しており、安倍国葬反対の活動をいろいろなところでやってきたが、どんどん人が集まってきていると述べました。何となくの不安から、力を合わせてやっていこうという気持ちになってきていると述べました。

集団的自衛権の行使容認も国葬も閣議決定であり、国会を開け、国民の声を聴けと訴えていくべきであり、それが民主主義だと指摘しました。

国葬でいくら掛かるかもわからず、こうしたことがまかり通っていると述べました。岸田内閣の支持率は29%となり、国葬反対が世論だと指摘しました。福島のことも何も考えていないと述べました。台湾有事は日本有事だとしている指摘しました。

めちゃめちゃな政治を許さず、変えていこうという意志を、デモ行進で示しましょうと呼びかけました。

参加者は1万3,000人だと報告されました。

 

集会終了後、原宿コースと渋谷コースに分かれてデモ行進を行ないました。

私は原宿コースに参加し、原宿駅の横を通り過ぎて表参道を歩き、外苑前駅で解散となりました。途中で雨が降り出して大変でしたが、最後まで歩き通しました。

 

以上で報告を終わります。