Wordで特定色の文字だけ印刷しない | 特許翻訳 A to Z

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産業翻訳者のためのパソコン活用術 > ワイルドカード検索・置換
古い記事の復刻です。

Word 2003のプロセスですが、ワイルドカードの仕様は変わっていませんので、現在も同じことはできると思います。

 


Wordで特定色の文字だけ印刷しないようにするには、どうするか。

Q&Aの相互扶助サイトで、おそらくは学校の先生だと思われる方が質問をなさっていました。
解答用紙に赤字で模範解答まで入れて作成し、印刷時に赤字部分を空欄にしたい、と。

これに対して、赤文字を白文字に一括置換して印刷し、印刷後に白→赤に戻してはいかがでしょうとお答えしたことがあります。



こうしてフォント色だけ指定して一括置換すれば、「文字があるのに文字がない」状態の空欄に。

フォント色の指定には、検索する文字列/置換後の文字列のボックスの中にカーソルをおいて、「オプション」ボタンを押して「書式」から「フォント」で文字色を選ぶだけでOKです。
もし( )の中だけを空白にしたいような場合は、ワイルドカード置換を使えばよいでしょう。

例)
■( )に全角文字を使っている場合
 検索する文字列:((?{1,}))
 置換後の文字列:(\1)


■( )に半角文字を使っている場合
 検索する文字列:\((?{1,})\)
 置換後の文字列:\((?{1,})\)


「オプション」の「ワイルドカード」にチェックを付けて、置換します。
丸括弧ではなく角括弧の場合も同様です。

特定の文字だけ印刷しない方法として、隠し文字にする方法もあるようですけれど、その場合は隠し文字が詰まって印刷されるため、求めているような空欄にはならないのです。

ここ、重要です。
「隠し文字」の機能は「ないことにする」のと同等なので、その文字分だけ左あるいは上に寄せられてしまうのですね。

この「特定文字だけ印刷しない」という課題を解決するコツは、「印刷しない」を「紙の色と文字色を同じにする」に発想転換すること。

もしかしたらWordの設定で特定色だけ印刷しないようにできるかもしれませんし、マクロプログラムを書いて制御することもできるかもしれません。

ですが、設定を探したりマクロを書いたりするより、紙と文字を同じ色にするほうが早いのですね。