王者の壁は高く、ノルウェーが大会を去る | FUTURE of FOOTBALL

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 スペイン対ノルウェー U-21欧州選手権 準決勝   2013.6.15


 「できるだけ自分たちでボールを持ちたい。」そう試合前に語ったノルウェーのSkullerud監督が採用したシステムは4-1-4-1。Johansenをアンカーに置き、Henriksenは一列前へ。Kingが左に回り、CFには10が先発した。スペインのゴールキックになった時には後方からつながせないためにハイプレスを仕掛けたが、基本的には4+5のブロックを作ってスペースを消し、奪ったボールを展開力のあるJohansenが散らし、Kingのスピードを生かしてSBの裏をつき、縦に速く攻めることが狙いだった。



 「ボールに近づけなかった。」「ボールの後ろを走らされた。」とノルウェーの選手が振り返ったようにに、前半はスペインが圧倒した。グループリーグの時よりもパススピードを上げ、ロングフィードや大きなサイドチェンジを効果的に使う。守っても素早いネガティブトランジションですぐに奪い返しカウンターを許さなかった。



前半のノルウェーは横へのスライドが遅くプレスをかけることができない。さらにアンカーのJohansenがボールに食いついて危険なバイタルエリアを空けてしまうため、スペインの攻撃陣にスペースを与えてしまい決定的な場面を何度も作られた。それでもHaskjoldのファインセーブで何とかしのいでいたが、前半終了間際にCKから先制を許してしまう。イタリア戦で印象的なインターセプトを繰り返していたHenriksenも一列前に上がったことで良さが消え、パスミスを連発。前半はまったく攻撃の形を作れずシュート1本に終わった。



 スペインがスローダウンしたこともあり、後半のノルウェーはボールを持てるようになったが、チャンスを決めきれず。逆にスペインに87分と93分に追加点を決められ力尽き尽きた。



 Haskjoldの活躍がなければ前半だけで大差がついていた可能性もあり、スペインの強さをあらためて実感したノルウェーの選手たちは失望を隠せない。それでも、「我々にとってこの大会は冒険だった。チームは勇敢に戦い、選手たちは技術の高さ、アイデンティティーを見せた。」とSkullerudが語るように、15年ぶりにベスト4まで勝ち上がった誇りを胸に前を向く。すでにA代表でレギュラーとして活躍している選手も何人かおり、これからのノルウェー代表を引っ張っていく世代に違いない。