イタリアの微妙な立ち位置 | FUTURE of FOOTBALL

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 イタリア対オランダ U-21 欧州選手権 準決勝   2013.6.15


 ボール支配率は38%、この数字が前半のイタリアを物語っている。立ち上がりからお互いがハイプレスを仕掛けたことでなかなか落ち着かない展開だったものの、次第に個人技からオランダがポゼッションを高めていく。イタリアはVerrattiがMaherにマンマークでつかれたことでパスの出所を潰され、左サイドのInsigneもVan Rhijnに厳しくマークされたため攻撃の形を作ることができず。オランダは今までと中盤の並びを変え、Strootmanがアンカーの位置に残り、Van Ginkelが前線へ上がっていく形を取った。「我々は混乱した。」とDevis Mangia監督が振り返ったように、イタリアは相手の陣形の変化に戸惑い、なかなかリズムをつかめなかった。
 


 延長戦を考慮してか、後半は前からプレスに行かずブロックを作ったイタリア。カウンター狙いに徹して伝統の試合巧者ぶりを発揮。相手のCBが怪我で交代した隙を見逃さず、直後にBoriniが先制に成功。その後は相手を挑発し、うまく時間を使いながら時計の針を進め1点を守り切った。
 


 堅守速攻。固い守備からのカウンターを狙い、奪ったボールを少ない人数でゴールにつなげ1-0で勝つ。イタリアの美学ともいえる戦い方で決勝進出を決めたわけだが手放しで喜べるかといわれれば決してそうではない。
 


 「結果以上に内容が重要である。」と試合前に語っていたDevis Mangia監督。ボール支配率平均60%を記録したグループリーグ同様、ポゼッションを高めて主導権を握る能動的なスタイルを目指していたはずである。しかし、この試合では相手の方が力が上と判断しカウンター戦術に切り替えた。柔軟に対応ができるというと聞こえが良いが、オランダのCor Pot監督が言うように一歩間違えば古いスタイルに逆戻りしかねない。どんな相手にも自分たちが主導権を握って試合をコントロールできるようになるには、さらなる努力が必要であり、まだ時間がかかるということだろう。
 


 18日に行われる決勝の相手はポゼッションの本家、スペイン。王者相手にイタリアはどのような戦術で臨むのか。