派手なカーディガンを、と ヒロヨちゃんは言った~今日のヒロヨちゃん その9 | 音楽でよろこびの風を

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世間を騒がす夫婦音楽ユニット 相模の風THEめをと風雲録

今日のヒロヨちゃん その9

よろこび製造所へようこそ!
相模の風THEめをとのダンナ
いしはらとしひろです。

週に4回くらい書き継いでいる
「さすらいのタケルさん」
お陰様でこれを書き始めてから
アクセスしてくださる方が、増えています。
ありがとうございます!

さすが日本武尊!

今日はちょっと
お休みさせていただいて
久々登場
ヒロヨちゃんです。

ヒロヨちゃんとは わたくしの母です。
年明け早々歩けなくなってしまい、
入院、そして老人ホームへと
めまぐるしい展開でしたが。

退院してホームに移ったのが
2月9日。
もう一ヶ月ちょっと経つんだ。
早いっす。

ホームの玄関をくぐって早々
看護婦さんに呼び止められる。
「お母さん、だいぶ元気に
なってきましたねえ。
ご飯も もりもり食べていますよ」

退院当初は
まぁ、当然と言えば、当然だけど、
顔に生気もなく、
記憶も混濁し
『おーい、大丈夫ですかぁ』
と言いたくなるような状況だったけれど、
手足のむくみもとれ
だいぶ人間に戻ってきました(笑)

いやぁ、だってさ。
急に歩けなくなって、
おむつをせざるを得なくなって、
いざ、病院に行こうって時には
「もう生きるのを放棄したい」
なんて言っていたのだもの。

放棄しなくて良かったよ。

すごい、えらい、母ちゃん。

母の趣味は読書。
退院からホーム入所当初は
本を読む元気も
なかったようなのですが
最近は 
藤沢周平が読みたい、だの
養老孟司の「バカの壁」は鋭い!だの、
ヒロヨちゃん節、復活です。

そしてなんと今日は。

ヒロヨちゃんはまぁ昔の人ですから
~昭和6年生まれです~
着ている服なんかも地味なんです。

ところが今日。

「カーディガンが
ちょっと汚れてきたから、
クリーニングに出してほしい」

うん、それはわかります。

そして。

「できたら新しいカーディガンも
ほしいのだけれど」
はいはい、いいですよ。
元気も出てきたことだし。

「ちょっと派手な
やつがいいんだけど」



………
え??

今なんとおっしゃいました?

派手なやつ………

あれだけ地味な服しか着なかった
あなたが。

「今まで地味なものしか
着てこなかったから
たまには、と思って」

うひょー。
ここにきて派手なものと来ましたかぁ。

いやぁ、いい。
すごくいい。
生きる気満々ですね。

その言葉にびっくりすると同時に
嬉しくもありました。
よかったぁ。

わかりました。
ド派手なやつ、
買ってきていいっすか?

87歳にして
派手に目覚めようとしている母。

買ってきたら
ファッションショーでもするか。