即興小説、なんて初めて見た~小高でいしいしんじさんと柳美里さんのトークショウ | 音楽でよろこびの風を

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世間を騒がす夫婦音楽ユニット 相模の風THEめをと風雲録

先週末の仙台・小高旅で偶然、なのだけれど楽しかったこと。

福島県南相馬市の小高駅の近くに、作家の柳美里さんがオーナーの書店『フルハウス』がある。
今年の4月にオープンしたばかりだそう。

いつもお世話になっている、エンガワ商店の常世田さんから話は聞いていたので、絶対行くぞ、とは決めていたのですが。

僕らが伺った6月2日は、お店のイベントスペースで柳さんと『ブランコ乗り』や『麦踏クーツェ』を書いた、いしいしんじさんのトークライブ&即興小説。
上記の二作は僕の大好きな作品です。

こんなイベントがあるとは知らずに来たので、超ラッキー!

即興小説??
そう、文字通り、音楽の即興演奏のように、その場でずんずん書き進めていく小説。しかもお客さんの見ている前で。
いしいさんは『その場小説』と呼んでいるらしい。

凄い。圧巻。
いしいさんはさらさらと書き進め、しかも同時に朗読もする。
どういう頭の構造になっているのだ??

しか~~し。
なんといしはら。
このすばらしい小説の朗読の途中でなんと。
寝てしまったのである。

お話は冒頭から引き込まれ、見事なものだった。
んだがしかし。
いしいさんの声が、読みのリズムがあまりにもリラクゼーション仕様。
やや早起きで出てきたせいもあるけれど、途中からぐっすり寝てしまったのだ。
目覚めたのは書きあがる寸前。
し、失礼しました、いしいさん。

できあがったその場小説は、コピー原稿が参加者全員に配られました。
帰りの新幹線でじっくり読んで。
うむ、即興でもやっぱり、いしいさんワールドなのだな。

小高は避難解除になって約二年。
でも、戻ってきた人は決して多いとは言えず、しかし勿論この街を生活の基盤にしていて、愛着を持っている人もそれなりにいて。
読書人口だって多いとは言えないであろう(だって絶対人口が少ないのだから)この街に、こんなユニークで素敵な本屋さんがある。
この街の少年少女よ、最高の贈り物が目の前にあるんだぜ。
いっぱいいい本を読んでおくれよ。

6月9日(土)「ろっくの日のロックなふたり」
相模の風THEめをと
ワントリックポニー

祖師ヶ谷大蔵エクレルシ
http://cafe-eclaircie.com/
世田谷区砧8-8-26 大黒ビル2F
小田急線祖師ヶ谷大蔵駅から徒歩5分

18:30open/19:00start 
2500円+drink