変則チューニングで世界は変わる!~だどがえさんいらっしゃい | 音楽でよろこびの風を

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世間を騒がす夫婦音楽ユニット 相模の風THEめをと風雲録

なんて大げさな、と思ったあなた。
その通り。大げさでごわす。
変則チューニングを使ったから 恋人が出来た とか
変則チューニングのおかげで 世界が平和になった、とか
は多分ありません。


でも、世界が変わるのですよ。


ギター弾き以外の方には分かりづらい話かもしれませんが、
今日はギターの変則チューニングの話を。


先日の高田馬場四谷天窓でのライブ、
一回のライブで4種類のチューニングを使いました。


1.レギュラー 6→1 EADGBE
2.オープンG6 6→1 DGDGBE
3.摩訶不思議 いしはらオリジナル 6→1 DGDFCE
 よく聴いたこともないくせに『東ヨーロッパ』っぽい?
4.だどがどもどき 
ジミー・ペイジもよく使っていたダドガドDADGAD を
応用した 6→1 DADGAE だどがえチューニングです。


ギターのチューニングは、一番最初にあげた
レギュラーチューニングと言うのが、一般的なのですが、
でも、絶対それで弾かなきゃダメ、
という規則があるわけではありません。
もちろんレギュラーで弾く人が一番多いのは確かですが。
でも、自分がこれだ、と思ったら、どんな音の組み合わせで弦を調整してもよいのです。


僕も随分長い間、ずっとレギュラーチューニングのみで
ギターを演奏してきましたが、3年ほど前から
オープンチューニング、変則チューニングを使うようになりました。


なぜ変則なのか?

レギュラーの時と比べると、同じギターなのに、
響きがまったく変わってしまうのです。
初めてオープンチューニングにした時、『こんなにも違うの?』というのは
新鮮な驚きでした。


ギターなのにギターじゃないみたいな音も出ます。
シタールみたいになったり、マンドリンみたいになったり、
深い音になったり、かりっとした音になったり。
アラブになったりインドになったりアメリカ西部になったり...
その、同じギターなのに、ギターじゃないような響きを
自分の曲の演奏に取り入れたときに
今まで弾きなれた、歌いなれた曲が、がらっと変わってしまいました。
驚き。
なにこれ?別な曲じゃん、くらいに変わったように思いました。
同じ歌が別な意味を持って姿を現したように思えました。

それ以来、僕のライブに欠かせないものになりました。
オープンチューニングを一曲も使わないライブ、2006年4月以降は
ないはずです。
オープンチューニングのとりこと言ってもいいかもしれない。


なんかね、すごく自分が自由になったような気がするのです。
もちろん技術的にも、オープン・変則にするメリットと言うのは
いくつかあるのですが、(例えば運指が楽になるとか)
一番大きいのは自分内自由、な感じですね。
音の深さ、エキゾチックな響き自体が自由を呼んでくるのです。


ハワイアンなどもスラッキーギターと言って、変則チューニングの奏法があるのですが、
一応およその決まりはあるものの、一家に1チューニング、
と言ってもいいくらいバリエーションがあるそうです。
もう好き勝手。
でもそれでいいと思うのです。
自分の好きな曲を、自分が気持ちいいチューニングで、
自分にしか出せない響きで弾き、歌う。
音楽を演奏する上での幸せ度数、大変高いです。

音を出す上での、根本的な快楽が変則チューニングには潜んでいる、と言えます。


僕の中では、レギュラーチューニングも、レギュラー、
ではなく数あるチューニングの一つという感覚になっています。
まぁ、でも、一回のライブで4種類のチューニングというのは確かに多いかも、ですが。


今までレギュラーでしかギターを弾いてこなかったあなた。
魅惑の変則チューニング、一度試してみませんか?
好きな音の並びで弾いてOK、なんですよ。
豊穣な音の世界が、あなたを待っています。

みんなで変則しようぜ!


いしはらとしひろ

http://www.sagaminokaze.com/ishihara-top.htm