Twitterで旅・海外関連のキュレーションをはじめました。

キュレーションとは

『旅・海外』がテーマなのは、日本で今よりもっと異文化理解が進むといいなという希望と、そのためには旅するのが一番だという想いから。

僕は人と比べて特に海外経験が豊富なわけではないですが、『バックパッカーズホステル』というインバウンド最先端の現場で4年間働いていたので、多少は面白い視点を提供できるのではないかと思っています。

特にビジネスでやっているわけではないのですが、時間もあるし旅行の間は続けていくつもりです。

ロンボク滞在中は、日本時間の朝8時を目安にキュレーションをします。
Twitterやっている方は、ぜひフォローしていただけるとうれしいです。

https://twitter.com/sammy_marley


【動画】月給13万円、「世界一貧乏」な大統領のスピーチが海外で話題に


この記事を見て、あらためて自分にとっての「豊かさ」とはなんだろうと考えた。

たまたま昨日のTwitterでの連続ツイートに、無意識に自分が考える「豊かさ」があらわれていると思ったので、引用したい。


------

ユネス(モロッコ)、ルーシー(フランス)に浜辺のお茶会に誘ってもらった。

ココナッツや枯れ枝を集めて火をおこし、ユネスがミントの効いたモロッコティーを淹れてくれる。

「サハラではベドウィン(砂漠の民)は、こうして一時間かけてお茶を淹れるんだよ。その間、色々な話をしてくれる。」

ケトルでお湯を沸かし、ティーバッグを使って3分でできるお茶を飲んでいた東京での生活と比べて、なんて豊かなんだろうと思った。

速さや便利さの反対側にある豊かさ。

満月翌晩の月を眺めながら飲むお茶は、最高だった。

ルーシーはフランスから5kgもの食料を持ってきていた。

スリランカでも、ロンボクでも、旨い旨いと同じものを食べ続ける僕とは比べものにならない食へのこだわり。

「どこの国に行っても、一番の関心は食だね」

そうユネスは言い切る。

「豊かさ」について、今まで自分になかった視点を二人から学べた。

(原文から一部加筆修正)

-----


僕が考える豊かさには、二つの豊かさがある。

ひとつ目は、「時間をかける」ことの豊かさ。

もっと若かった頃には思わなかったが、「時間」ほど人間にとって高価なものはない。

お金やものは増やすことができるが、時間だけは生まれた瞬間から減り続け、二度とは増やせない。

そんな貴重な時間だから、誰もがよりよく使いたいと考える。


「短い時間で、効率よくお金を稼ぎたい」

「睡眠時間を短くして、もっと好きなことをしたい」

「料理に時間をかけるのはもったいないから、簡単なもので済ます」


少なくとも僕はそう考えていたので、「お茶を淹れて飲む」という行為に一時間も使うことは、すごく「豊かだ」と思った。


もうひとつは、「記憶に残る」ことの豊かさ。

昨年末にで仕事を辞めて、旅に出てから、「ストークすること」を生きる指針にしようと決めた。

『ストーク(stoke)』はサーフィンでよく使われる言葉で、「(欲望などを)かき立てる」と訳されるが、僕はこれを「(素晴らしいなにかを見たり、したりして)ワクワクする」ことと捉えている。


サーフィンでいい波に乗れたとき、

素晴らしいライブを観たとき、

美しい景色に出会ったとき、

友人の結婚式に感動したとき、

素晴らしい料理を食べたとき、

難しい仕事をやりとげたとき、


ストークした瞬間は、いつまでも鮮明なイメージとして記憶に残り、そのときの自分のストークした感覚と一緒に、いつでもありありと思い出すことができる。

そういう記憶をたくさん持っていることが、自分にとっての「豊かさ」だと思うようになった。


{2003AE5F-E901-47D7-9E3C-C7F2BB7947AB:01}
浜辺でたき火をおこすユネス


{F8A5A423-5AF8-4B74-9460-8BB2A635FB2B:01}
お茶は小さなポットで少しだけ


{2D0A8D2A-CFCC-40A0-8352-E76B906DF685:01}
満月翌晩の、月のきれいな夜



実家の整理をしていたら、学部の卒業式で学年主任の教授から送られたヘッセの詩が出てきた。

すごく好きな詩なので、これから新たな世界へ旅立つ友人たちと、旅立ちの直前は毎回緊張と不安で顔が引きつる自分に向けて(笑)、引用させていただきたい。


-----


"Stufen"

Wie jede Blüte welkt und jede Jugend
Dem Alter weicht, blüht jede Lebensstufe,
Blüht jede Weisheit auch und jede Tugend
Zu ihrer Zeit und darf nicht ewig dauern.
Es muß das Herz bei jedem Lebensrufe
Bereit zum Abschied sein und Neubeginne,
Um sich in Tapferkeit und ohne Trauern
In andre, neue Bindungen zu geben.
Und jedem Anfang wohnt ein Zauber inne,
Der uns beschützt und der uns hilft, zu leben.

Wir sollen heiter Raum um Raum durchschreiten,
An keinem wie an einer Heimat hängen,
Der Weltgeist will nicht fesseln uns und engen,
Er will uns Stuf' um Stufe heben, weiten.
Kaum sind wir heimisch einem Lebenskreise
Und traulich eingewohnt, so droht Erschlaffen,
Nur wer bereit zu Aufbruch ist und Reise,
Mag lähmender Gewöhnung sich entraffen.

Es wird vielleicht auch noch die Todesstunde
Uns neuen Räumen jung entgegen senden,
Des Lebens Ruf an uns wird niemals enden...
Wohlan denn, Herz, nimm Abschied und gesunde!

(Hermann Hesse)


『段階』

どんな花も枯れ  どんな若さも
老いに屈するように  どんな生の段階も花咲き
どんな知恵も  どんな徳も  花咲く
その時々に  けれど永遠に咲き続けることはゆるされない
覚悟していなければならないのだ  心は
どんな生の呼び声に対しても  別れを  そして新たな始まりを
毅然と  悲しむことなく
別の  新しいつながりのなかに入っていくために
そうすればどんな初めのなかにも  魔法が宿っている
わたしたちを守り  わたしたちが生きることを助けてくれる魔法が

わたしたちは明るく  空間をひとつひとつ  通り抜けていかなければならない
どこにも  故郷のように  執着してはならない
世界の精神は  私たちを縛り  狭めようとはしない
それは  わたしたちを一段また一段と高め  広げようとしている
ひとつの生活圏を住処としてわたしたちが
居心地よく根を下ろしてしまったならば  気力も衰えていく
ただ出発と旅の覚悟ができている者だけが
萎えさせる慣れから  身をふりほどくだろう

もしかしたら  死んでいく時刻でさえも  わたしたちを
いくつもの新しい空間に向かって  送ってくれるかもしれない
わたしたちに呼びかける生の声は  決して終わることはないだろう・・・
さあ  では  心よ  別れを告げよ  そして健やかであれ!