防犯カメラ 配慮尽くし24時間稼働で安全な街に
鹿児島市天文館地区のアーケード内の防犯カメラが6月末から、24時間稼働になった。18時間だった運用時間を延長し、「安心安全なまち」をアピールしている。
これまで、55台の防犯カメラが午後5時から翌日午前11時まで稼働していた。しかし、カメラが作動していない昼間の時間帯に、万引などの被害があったことなどから延長に踏み切った。
今回の24時間稼働で犯罪の抑止効果はさらに上がるだろう。治安が良くなるのはいいことだが、それだけ監視が強化されたことを意味する。プライバシーと密接にかかわる問題だけに、運用にはこれまで以上の配慮が望まれる。
防犯カメラは2003年11月に設置された。深夜に店舗シャッターに落書きされたり、窓ガラスを壊されるなど器物損壊やごみの不法投棄などが相次いだため、天文館地区の11商店街でつくる中央地区商店街振興組合連合会(中振連)が自ら対応に乗り出した。
中振連は当初から24時間稼働を考えていたが、公道にカメラを設置することに対して賛否があり、運用時間が18時間に落ち着いた経緯がある。
設置以来、器物損壊などの被害はかなり減ってきている。とはいえカメラには死角がある。また、作動していない昼間の時間帯に犯罪が発生している。こうした現状を考えると、今回の稼働時間延長はやむを得ない措置ではないか。
これに先立ち、天文館地区の商店主らでつくる自警団「NPO法人クリーンパトロール鹿児島」は、来訪者860人を対象にアンケート調査を実施した。それによると、74%が「カメラの24時間作動を望む」と回答しており、「必要でない」と答えたのは4%だった。
一方、防犯カメラの撮影で「プライバシーを侵害されていると思う」と感じているのは15%で、77%は「侵害されているとは思わない」と回答している。
中振連の有馬勝正理事長は「運用規定に従って厳正に対処しており、プライバシーにも十分に配慮している」という。防犯カメラを支持する声が多い背景には、ロンドンのテロ捜査などで効果を上げている点などが考えられよう。
天文館ではいま、「We Love 天文館協議会」を立ち上げ、相次ぐ大型商業施設のオープンに対抗しようと知恵を絞っている。街の安心安全は、まちおこしの基本である。プライバシーとの両立を図りながら、魅力ある県都鹿児島の繁華街づくりを進めてほしい。