『試験に出ない』シリーズです。
この先はもう何があるかわからんから、出るかもよ~www
この記事の続きです。今回は内容について。
上で見たように、出来事と心情の動きが巧みに表現された歌詞でした。それは聞き手の経験の一部と重なり、それゆえ多くの人がこのありふれた失恋の世界を共有することができるでしょう。しかしその一方で、竹内まりあさんは小さな企みを仕掛けていたのです。それは、
私だけ愛してたことも
の一節です。
まず、助詞が省略されています。私だけ『が』愛していたのか、私だけ『を』愛していたのか、どちらともとることができます。解釈の自由度は一気に広がり、聞き手の感情の向かう先がゆらぎます。
そこに、最後の一文字『も』が来ます。あたかも、読み手に気付かれることを避けているかのようなタイミングです。『が』か『を』かに気を取られていると、読み落としてしまうかもしれません。
そして『も』の余韻を確かめるかのように曲は長い間奏へと入っていきます。この歌詞のない世界の中で、聞き手は自身を投影した世界から、主人公固有の世界へと押し出されて行くのです。
<続く>
「何言ってるかちょっとわかりません」な文にしてみましたwww。
島太星君。伴奏はイマ3ですが。