東野圭吾の『危険なビーナス』を読む | さむたいむ2

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今日も元気で

 

いまTBS日曜劇場で東野圭吾の『危険なビーナス』をやっています。

妻夫木聡と吉高由里子の会話が面白い。「お義兄様」という楓(吉高)の呼びかけに照れずにいる伯朗(妻夫木)がいます。楓は伯朗の弟明人(染谷将太)の妻であるから当然のことですが、それが突然現われたのだから当惑します。しかし伯朗の好みのタイプだから気を許してしまいます。視聴者は最後まで楓を半分疑いながら、伯朗とともにハラハラさせられます。これは吉高の魅力でしょうか。まるで自分が伯朗であるかのように「お義兄様」と呼ばれくてすぐったいのです。

 

実は東野圭吾の小説を読むのはこれが初めてです。今まで映画『手紙』『ナミヤ雑貨店の奇蹟』『麒麟の翼』『マスカレードホテル』と観ていますが、作品を読もうと思ったのは初めてでした。サスペンスは結論を知ったら詰まらない。それは推理をしていくのが醍醐味だからです。ただ様々なサスペンスドラマを見続けている私にとって誰が「犯人」かすぐわかりました。出演者の顔ぶれでだいたい見当がつくのです。読み終わり「やはり」と呟いた私です。しかし楓の正体は意外でした。

 

このドラマは推理ではなく、出演者たちの会話を楽しめるものです。原作と違って当然です。ドラマ制作者のお手並みを拝見しましょう。