『腎臓病教室について②』 | IgA腎症・ITP50代専業主婦の気ままなブログ

IgA腎症・ITP50代専業主婦の気ままなブログ

中1で慢性腎炎と診断され、2022年2月腎生検でIgA腎症、2023年8月特発性血小板減少性紫斑病(ITP)と診断される。
病気、食事療法、体調のことなど、気づいたことを気ままに書いています。
夫と姑との三人暮らし。
長女は結婚して近所に、長男は一人暮らししています。


かなり間が空いてしまいましたが、「腎臓病教室ついて①」の続きです。




1/30、奈良県医療センターで開催された「腎臓病教室」に行ってきました。

少し長くなりますので、興味のない方はスルーして下さいね。

コロナ禍の影響で4年ぶりの開催だったそうです。

2年前からここに通院している私は、もちろん初めての参加です。




今日は後半の

『これって食べていいの? 

いちから知ろう腎臓病の食事』

です。




★食事療法はなぜ必要か?

○たんぱく質(カリウム・リン)や食塩の過剰摂取やエネルギー不足は、腎臓へのふたんがおおきくなり、腎機能が低下する。

○食事療法をすることで、腎臓への負担を軽減し、腎機能を保護することができる。


★腎臓病の食事療法には次のものがある。

①塩分制限

②たんぱく質制限

③適正なエネルギー摂取

④カリウム制限



①まずは塩分を控えましょう

 減塩目標は1日6mg未満

 

 大さじ1杯あたりの塩分料

 ・薄口しょうゆ 2.9g

 ・しょうゆ   2.6g

 ・味噌󠄀     2.2g

 ・ポン酢    1.4g

 ・ソース    1.4g

 ・減塩しょうゆ 1.2g

 ・お好みソース 0.9g

 ・マヨネーズ  0.2g 


○使う量を減らす。

○今までしょうゆをかけていたのをポン酢にかえる。

○今使っているのもがなくなったら、減塩商品にかえる。

○マヨネーズをうまく使う。


など、今ある調味料を捨てたりしなくていいので、少しずつできる範囲で工夫していきましょう。




・調味料の使い方を工夫する 

○味にメリハリをつける

 全ての味付けを薄くするのではなく、一品は普通の味付けにするなど。

○香辛料を使う

 カレー粉、わさび、からし、こしょう、七味など

○酸味を加える

 酢、レモン、ゆず、すだちなど

○旨味をいかす

 鰹節、昆布、椎茸、煮干しなど

○味付けは最後に

 食材の表面に味をつける


・食べ方の工夫

○麺類の汁は飲まない

○汁物は多くても1日1杯、具だくさんに

○漬物は少量に




・加工品・塩蔵品に含まれる塩分料

ソーセージ3本   1.5g

アジの干物1匹   1.4g

奈良漬け5切れ   1.3g

塩鮭(甘口)1切れ 0.7g

ちくわ1本     0.7g

柿の葉寿司1個   0.4g


加工品・塩蔵品には多くの塩分が含まれています。食べてはいけないことはないですが、毎日は食べないとか、量を控えるなどして下さい。


*奈良県の病院なので、奈良漬けと柿の葉寿司が紹介されていますが、どちらも高価なもので、奈良県民は日常的には食べません。お土産には最適ですが、柿の葉寿司は小さいのにかなり塩辛いので、食べ過ぎ注意です! 私は奈良漬け苦手です💦

 



②つぎに、たんぱく質を控えましょう


 たんぱく質を過剰摂取すると腎臓に負担がかかります。

 食事で摂ったたんぱく質は最終的に腎臓に運ばれ、アミノ酸など必要分ものは再吸収され、不要分は老廃物として尿中に排泄されます。

 腎機能が低下していると、体の中の老廃物を尿中に排出しきれず、尿毒症になってしまいます。


 たんぱく質は適切な量を、毎日摂取する必要があり、“量”と“質”が重要です!



○どのくらいのたんぱく質“量”が必要?

CKDステージや体重によってそれぞれ異なりますので、主治医や管理栄養士に聞いて下さい。


(私は2年前に入院したときに50gと言われたので、それを目安にしつつ、控えすぎて痩せてしまわないように、むしろ意識して食べるようにしています。)




○食品に含まれるたんぱく質の量

動物性たんぱく質

・牛乳1杯        6.6g

・たまご1個          6.3g

・牛リブロースステーキ1枚100g 20.4g

・さんまの塩焼き1匹   17.4g


植物性たんぱく質

・ごはん1杯       3.5g

・納豆1パック      6.3g

・食パン6枚切り1枚   5.6g

・じゃがいも(煮)1個  1.4g


ステーキやさんまはたんぱく質量が多いので、半分にするなど工夫してください。




○“質”の良いたんぱく質を摂りましょう

・動物性たんぱく質

 肉類、魚介類、乳製品、卵類など

 ★ほとんどの必須アミノ酸を含む!!


・植物性たんぱく質

 大豆製品、米、小麦粉など

 ★不足している必須アミノ酸もある!


 身体の中で効率よく使われる動物性たんぱく質を優先的に摂りましょう。

 そのため主食を低たんぱく質ごはんなどへ変更するのもいいことです。




③適正なエネルギーを摂取しましょう

 エネルギーが不足すると、自身の筋肉等を分解し、体内でたんぱく質を産生して不足分を補おうとします。これにより体重減少・筋肉低下を招きます。

 体内でたんぱく質を産生してしまうと、口からたんぱく質を摂りすぎた時と同じように、腎臓に負担がかかってしまいます。


・主食をきちんと摂る

・良質な脂質を使う(ごま油、マヨネーズ、MCTオイルなど)

・間食をうまく摂る




④カリウム(K)制限について


○カリウムの働き 

 ・筋肉の収縮を調整

 ・血圧の調整

○身体の中に溜まると

 ・筋肉の脱力感

 ・不整脈

 ・心停止

○カリウムの多い食品

 ・バナナ、キウイ、メロン

 ・いも類

 ・青菜類

 ・海藻

 ・干した食べ物

○カリウムの減らし方

 ・ゆでこぼし

  (ほうれん草・キャベツなどはゆでると46%、じゃがいも・にんじんなどは20%カリウムが減少する)

 ・水にさらす

 ・置き換え(生果物→缶詰)



カリウムの多い食品だからといって、絶対に食べてはいけないということではありません。食べすぎないように気を付けて、食事を楽しみましょう。




★これって食べていいの??


“パン”は食べていいの?

パンに含まれる塩分量

・サンドイッチ1P 1.3g

・カレーパン1個  1.3g

・フランスパン6㌢ 0.8g

・食パン1枚    0.7g

・クロワッサン1個 0.6g

・メロンパン1個  0.5g

・アンパン1個   0.2g


パンはごはんと違い塩分が含まれているので、食べ過ぎないように気をつけましょう。




“お寿司”って食べていいの?

お寿司に含まれる塩分量

・玉子    0.6g

・いくら   0.5g

・いなり   0.4g

・穴子    0.3g

・マグロ   0.2g

・サラダ   0.1g


・味噌汁   1.5g

・茶碗蒸し  1.2g

・かけうどん 5.0g


・醤油(小1)  0.3g

・ガリ(小袋)  0.3g


お寿司そのものよりも、一緒に食べることの多い醤油や味噌汁などの塩分が多いので、気をつけましょう。




“果物”って食べていいの?

果物に含まれるカリウム量

・りんご1/2個        125mg

・みかん1個       150mg

・バナナ1本       360mg 


・りんごジュース100ml  115mg

・オレンジジュース100ml 200mg

・野菜ジュース100ml   130mg


・みかん缶100ml       75mg

・もも缶100ml        80mg


・レーズン20g大さじ2       150mg

・干し柿1個20g         121mg


缶詰の果物に置き換えると、カリウムは控えられます。

反対に、干したものは水分が減った分凝縮されて、カリウムは多くなります。食べてはいけないと言うことではないですが、食べすぎないように気をつけましょう。




“おやつ”って食べていいの?

食べてもいいです。エネルギー不足にならないように、むしろ適度に食べてください。


乳製品や卵を多く使ったものはたんぱく質が多く、醤油や塩で味付けしたものは塩分が多くなりますので、そのあたり頭に入れておいてください。




★まとめ


・腎臓への負担を軽減し、腎機能を保護するために、適正な食事療法を心がけましょう

・まずは塩分を控えましょう

・たんぱく質は“量”と“質”が重要です

・動物性たんぱく質を優先的に摂りましょう

・塩分、たんぱく質、カリウムが多く含まれる食品を食べるときは、食べ方や量を工夫しましょう




★最後に

食事療法はコツコツと!

食事は1日3食365日、毎日のことです。

だからこそ頑張りすぎは禁物です!

困ったらぜひご相談を。





★感想

あらためて、干物やソーセージは塩分量が多いとわかりました。


植物性たんぱく質の方が良いと思っていたので、納豆や豆腐を毎日のように食べていますが、今回は動物性たんぱく質を優先的に摂るようにおそわりました。今後は卵とヨーグルトなど乳製品も意識して摂りたいです。


お寿司は塩分が多いと知っいたが、玉子の塩分多くてビックリしました。


今のところカリウム制限はないので気にせず食べていますが、将来のことを考えて油断せず気をつけたいです。


この1週間で、ステロイド剤、胃薬、骨密度を上げる薬の服用が終わったので、体調の変化に気をつけながら生活し、何かあれば主治医に相談しようと思います。


全てのことをふまえつつ、体重を少しずつ増やしていきたいです。今、トレーナー脱いだ状態で44.0kg、目標はスッポンポンで45.0kgです。


私がながく元気に楽しい生活をつづけるために、夫の食生活を見直す必要性を感じました。


今回このブログを書くことで(途中でうっかり削除してしまい2回書きました)、とても良い復習になりました。





基本的な内容でしたが、皆さんの復習に少しでも役立てば嬉しいです。