さむい | sachiのブログ

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「一人ひとりがそれぞれに自分らしくいられる場」をつくる人
でありたいなあと思いながら働く日々を綴ります。

さむい、さむい、さむいのは、苦手。

今日はどうしたことか、12月初旬の気温だという。冬は苦手だ。
着込めばいいんだから、夏より冬のほうがいいじゃないと友人に言われるけれど
ちがう。そういう問題じゃない。寒さは、生命力を奪われるようなかんじがするのだ。


けれどいつもこの時期になると思い出すのは、
フローレンスインターン時代のせんぱい(私は個人的に「お姉さん」だとおもっている)人と、
「寒いねー」と言いながら、夜ご飯を食べに八丁堀の万豚記まで歩いていった日のこと。
月曜の夜で、その日も木枯らしが吹いていて、もうなんというか
やめてほしいぐらい寒い日だった。

そのときに、「どの季節がすきか?」という話になった。
私は、寒くなきゃなんでもいいというように、冬以外のどれかの季節を答えた。
その人は、にこにこ笑った。

「そっかー。でも私ねー、冬って好きだよー。
冬の寒い朝とかにさ、すうって息を吸うと、
鼻からスーッと冷たい空気が入っていってね、すごく気持ちいいんだよー。」

その人はそう言って、深呼吸するみぶりをしてみせた。
その真似をして、私も鼻から息を吸い込む。
冷たい空気は体のおくまで染み渡り、
暖房の聞いた部屋でぼうっとした頭をパキっとさせる。

その人はもうフローレンスで働いておらず、
ここから遠い広島に行ってしまったけれど
寒い朝は深呼吸をして、そのひとのことを思い出す。
冬の寒さをゆるせるようなやさしい気持ちになって、
いつも「寒い」と文句だけ垂れていた自分を、はずかしくおもうのです。