メリハリのある処遇は可能か?
人事評価の目的は、「人が活き活きと仕事をして、組織として高い業績を上げるようにする」ことである。
そのためのひとつの手段として、人事評価により「メリハリのある処遇」を行うという考えがあるが、「メリハリのある処遇」が「人が活き活きと仕事をして、組織としての高い業績をあげること」に結びつくかどうか疑問である。
「メリハリのある処遇」すなわち「金銭によるアメとムチ」は一時的には効果があっても、長続きしないのであまり好ましくないと思うが、その前に「メリハリのある処遇」に耐えうる公正な評価が本当にできるのだろうか。
「メリハリのある処遇」に結びつけるために、次のような問題が出てくる。
① 処遇に連動するから、過度の「公平・公正」な評価が求められる。
② 過度の「公平・公正」が求められるので、複雑な仕組みと細かな基準が必要になる。
③ その複雑な仕組みを運用するための教育や訓練が必要になる。
④ 制度の維持・運営に労力を使い果たし、制度の目的を見失ってしまう。
⑤ 結局、複雑な仕組みと細かな基準が制度をわかりにくくし、単なる処遇決定の仕組みになってしまう。
⑥ 不満はあるが、仕組みがよくわからないので、そのままになってしまう。
⑦ 面接で無理やり納得させるという会社もあるが、さらに面接に対する時間的・精神的負担が増加し、その内容によってさらに不満が大きくなる。
「メリハリのある処遇」が本当に効果があるのか、また「メリハリのある処遇」に連動できるくらい公正な人事評価できるのか、再検討する必要がある。
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