疲れてほっこり感が欲しいならば…「阪急電車」 | 鯖が行く!ゴルフ(+camp +ski +Diving)あっちこっち

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立ち寄った本屋さんの文庫本の棚にランキング形式で何冊か並んでる中の一つが本書でした。

タイトルだけではちょっとポカンでしたが、裏表紙のあらすじを見て「傑作長編小説」とまであったので、手にとった次第です。心温まる、じーんとくるような物語ですが…

 

「阪急電車」 有川 浩(幻冬舎文庫)

 

 

≪内容紹介 from amazon≫

隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれる。恋の始まり、別れの兆し、途中下車―人数分のドラマを乗せた電車はどこまでもは続かない線路を走っていく。ほっこり胸キュンの傑作長篇小説。

 

小さな、ちょっとした偶然や奇跡が積み重なって一つの物語になる、というお話で、基本的にハッピーエンドにまとまるので、読んでいてとっても安心感があります。

 

また、困った人たちを鮮やかに撃退するような、スカッとジャパン的な要素もあり、読みながら「これは以前読んだ『三匹のおっさん』(過去記事こちら)っぽいなあ」と思ってたら、同じ作者さんでした…。

 

全編にわたってほっこり感満載なので、読んでいて心地よいし、楽しいです。いよいよ心がささくれたような時に読むのもいいかもしれません。が、それでも鯖が読書に求めているものとはちょっと違っていて、正直言って物足りない読後感でした。実にいいお話なんですけどね。

 

本書の解説は、大変な読書家で知られ、書評も多く書かれている故・児玉清さんが書かれているのですが、鯖的には児玉さんが解説と分かった時点でなんとなーくこういう展開になる予感がありました。

どうも児玉さんがほめてる本ってオヤ…?ってのが多くて。好みなんでしょうねえ、傾向として。

 

ともあれ、構成的には巧みで、映画化されるだけのことはある、実に良くまとまった物語だと思います。

込み入ったもの、えぐられるようなもの、壮大なスケール感、ささくれるような感情を読書に求めている鯖に似た好みの方には本書はあんまりおススメ出来ないかな…。

 

↓映画版のキャスティングはなかなかよさげです

 

ココロがやたら疲れた時にはいいかもしれません…。

 

鯖評価 ★★★☆☆(星3つ)

 


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