じこ報告書 -407ページ目

じ虚報告

突然の出来事だった。
そこには一人の老人がいた。中年の男女がそれを見守っていた。

が、二人の目の前で…老人は消えた。

懸命に辺りを探してみるが、手がかりの一つも見つからない。

「次は自分かもしれない」二人はそんなことを考えていた。

そして…女が消えた。

男は恐怖のあまり声も出ない。顔面蒼白になり、視線も一点を見つめてしまっている。「助からない…」

数分後…男はその場から姿を消してしまった。


「そして誰もいなくなった…」

財布を広げて、オレはポツリと呟いた。