じこ報告書 -405ページ目

じ虚報告

知らない国を歩いていた。日本に良く似ている。しかし、そんなはずはなかった。

「地球は暑かった。」
連日の猛暑で、何人もの人が倒れた。そんな殺人的な地域。それが日本であったはずだ。
それが長袖を着ている。「今日は寒い。」と言っている。日本のはずがなかった…



秋が訪れていた。日本には美しき伝統の四季がある。記録的だった暑さも遠い過去のようであり、こんなことでも、人間が忘れて生きる動物であることを思い知らされる。

今ここにある「秋」を満喫するとしよう。オレは再び歩き始める。そんなオレをもみの木が温かく出迎え、白髭を蓄えた赤帽のお年寄が笑みをたたえている…


四季は着実に崩壊しつつある。