☆開湯200年の山郷の湯治の旅館で
重曹・硫黄のヌルヌル湯が特徴★
場所・ 山形県村山市大字土生田2040
電話・ 0237−58−2439 HPあり
開湯・ 文政2年(1819) 江戸時代
泉質・ (大泉1・2号源泉)単純硫黄冷鉱泉
20度 PH9・5 280mg 加温 循環
(低張性・アルカリ性・冷鉱泉)
創業・ 文政2年(1819) 江戸時代
竣工・ 茅葺の母屋は明治8年 宿泊棟は昭和期か
構造・ 木造2階建て 母屋は茅葺
風呂・ 男女別内湯1ずつ
料金・ 2食付宿泊 9000円〜 立寄り 500円 11〜16時
*当時の情報
最終訪問・ 2021.10 外観のみ
*現在、公式サイトにアクセスできなくなっており、もしかしたらかもです
山形県北部の村山市の国道13号より、農道を山の方へ入り数分、ここより先には車道はありません
国道からは農村の道を入るのですが、踏切を渡ろうとしたら旦那が急に「ぎゃあ」というので「どうしたの」と言ったら、「蛇がいるー」とのこと
いきなり叫ぶので何が起きたかと思ったら、農道なので体長50センチくらいの細い蛇がいました
もう少しでタイヤで踏みそうになったみたいですが、無事でした
それよりも旦那の反応の方が驚きました
私は子供の頃から田舎育ちなので、家の庭や神社に蛇がときどきいるのは普通で、何とも思いません
しかし、東京圏出身の旦那は虫とか蛇とかだめで、すぐ「気持ち悪い」というのです
「なんだ、蛇ごときで驚きやがって」(もっとお上品にいいましょう)というと
「蛇は飛んでくるかも知れないじゃん、車の窓から中に入ってきたらパニックになるぜ」とのことなので
「じゃあ、わざわざ窓を開けて見なきゃいいじゃん」
いくら蛇でも窓を閉めていれば入っては来れないし、こちらの方が車で大きくて堅くて強いんだから怖がることないのに
それだけ、この山形の農村は自然が豊かということです
宿の奥の道から五十沢集落へ通じる道
そんな農道を山の方へ登っていくと、道の終わりにこの鉱泉宿が1軒、ぽつりとあります
周りには山しかなく、この先へは歩いて25分、五十沢(いさざわ)まで街道の道が続いているようです
五十沢というのは茅葺の里で、ちょっとしたこの辺の農村の名所です(明日UP)
そんな雰囲気ある秘湯の1軒宿のこの鉱泉は、江戸時代の文政2年(1819)開湯で、今から200年前に開かれたそうです
外観 立ち寄り可
なんでも、この地域の四郎左衛門さんが金毘羅さん巡礼の旅に出て、3年半後に金毘羅さんの分身を持ち帰ってきました
しかし、四国巡礼を終えた後に今度は蝦夷地に旅立つときに全身の皮膚に影響の出る悪い疫病にかかり、旅籠屋で常に身に着けていた金毘羅様の化身がその夢枕に立ち、東方沢に霊泉が涌くから掘ってみれ、とのことで掘ってみたら湯が沸いたというような伝説です
それから「疱瘡とれる湯舟沢」とうたわれ、地域の人の湯治に使われ、現代でも地元の人気のお湯とのこと
私が行ったときは立寄り時間でしたが、静かな感じで誰もいませんでした
明治8年の主屋 茅葺はトタンのカバーをされている
何よりも明治8年築の母屋が見たくて来たのですが、茅葺にトタンのカバーがされている感じでした
ここは特別豪雪地帯、カバーがないと茅葺は持ちませんもんね
お湯の方は、アルカリ性の単純温泉系の鉱泉で20度くらいしかないので加温・循環ですが、塩素臭はないそうです
加水はされておらず、飲泉OKだそうです
明治8年築の母屋 1階部分
無色透明の湯ですが、ごくわずかに緑色に濁って見え、ほんのり硫黄臭だそうです
肌触りはPH9もあるので、トロトロ系、鉱泉の湯口をひねればセルフかけ流しにできるそうです
特徴はありますが、湯治に向く優しい湯のようですね(新潟でいう出湯温泉みたいな感じか)
こちらは硫黄の匂いはしませんが(わずかにするかも)
宿泊もできるので、歴史ある建物の中も見れそうです
浴室は普通のきれいな現代的な造りで、なので今回は外観のみ
また雪の降る季節なんか雰囲気ありそうですね
それにしても尾花沢・村山近辺は味のある鉱泉が多いですね
鉱泉・1軒宿・湯治場好きの方にもオススメです♪